富士フイルムXマウント対応のAF標準レンズ「TTArtisan AF 35mm f/1.8 ED」がリリースされた。優れた画質と手に入れやすい価格に加え、専用リアキャップからのファームアップ機能など、注目点の多いレンズだ。
画質と操作性に優れたリーズナブルな大口径AF標準レンズ
中国メーカー製交換レンズの特徴といえば、優れた描写に加え、純正レンズではまねのできないほどロープライスであること。ここで紹介する「TTArtisan AF 35mm f/1.8 ED」も例外ではない。
絞り開放からエッジのキレやコントラストに不足のない写りが得られ、ボケ味も極めてナチュラル。AF駆動には高速で静寂性の高いステッピングモーターが採用され、動画撮影でも活躍してくれる。さらに付属するレンズリアキャップにはUSB端子が備わり、PCと接続してファームウェアのアップデートも可能としている。それでいて大口径のXマウント標準レンズでありながら、直販サイト価格は驚きの23,850円なのだ。
ビギナーからベテランまで満足できる、お値段以上のレンズである。
注目ポイント
諸収差を抑えたキレのある画質を追求
レンズ構成は8群10枚。そのうちED特殊低分散レンズ1枚、高屈折レンズ2枚を採用し、色にじみをはじめとする諸収差を良好に補正。絞り羽根枚数は9枚。
リアキャップにUSB端子を装備
専用のレンズリアキャップ。PCと接続するためのUSB端子と接点を備えている。カメラからファームアップのできないサードパーティー製レンズのため、このアイデアはうれしい。
軽快なフォーカシング操作に対応
ステッピングモーターの採用により、静かで滑らかなAFを実現。AF合焦後にMF操作ができるカメラ側のAF+MF機能に対応する。フォーカスリングの操作感も良好だ。
遮光効果に優れたフードを同梱
バヨネットマウント式のレンズフードが付属する。レンズのデザインにマッチした形状で、遮光効果も高い。なお、フード装着時用のレンズキャップは付属していない。
実写作例
ナチュラルなボケが主役を際立たせる
最短撮影距離60cm、絞り開放で撮影。合焦部分のコマから滑らかにボケが大きくなっていく。AFは素早く静かでストレスフリーだ。ボケを生かした撮影を積極的に楽しみたくなる。
ドラマチックな逆光をクリアに再現
真逆光で撮影。条件によってはゴーストやフレアが現れるが、うまく使えばクリアな描写が得られる。なお、絞り環は備えていないので、絞りの設定はカメラのコマンドダイヤルで行なう。
銘匠光学 TTArtisan AF35mm f/1.8 ED 富士フイルムXマウント
発売日 2023年12月12日
参考価格 23,850円 (税込)
レンズ構成 8群10枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 52mm
絞り羽根枚数 9枚
最大径×長さ φ65×60mm (マウント部を除く)
質量 約200g
※参考価格は記事公開時点の焦点工房オンラインストア販売価格です。