美しいボケ味が楽しめる大口径MF中望遠レンズ
「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF」を「キヤノン EOS R5」と組み合わせ、新宿の高層ビル群を散策した。このレンズはRFマウント専用の大口径MF中望遠レンズで、フルサイズのイメージサークルをカバーする。大口径でありながら取り回しのいいサイズ感を実現し、重量も525gと軽量。「EOS R5」とのバランスも良く、持ち歩くのも楽だった。
MFレンズであるが電子接点を備え、ボディ内手ブレ補正やExif情報に加え、3種類のフォーカスアシスト機能に対応する。今回は主にピーキングを使用したが、被写界深度が浅い大口径レンズのピント合わせが容易だ。
被写体に50cmまで近づいて、より大きなボケ味も楽しめる。最小絞りはF32で被写界深度の調整も自由自在。スナップからポートレートまで、幅広く威力を発揮しそうなレンズだ。
注目ポイント
操作性に優れたフォーカスリング
「キヤノン EOS R5」にジャストフィットのコンパクトサイズ。フォーカスリングのデザインはダイヤパターンが美しく、操作性も良好。電子接点を備え、ボディ内手ブレ補正も使える。
ボケ味にこだわった12枚羽根の絞り機構
大口径と長めの焦点距離により大きなボケを実現。12枚羽根の絞りを採用し、絞り込んでも円形に近く、美しいボケ味が得られる。玉ボケの描写も期待が持てそうだ。
優れたレンズ性能をそのまま引き出す
異常部分分散ガラス3枚、非球面レンズ1枚を贅沢に使用。光学設計はEOS Rシステムに最適化されている。カメラ内のレンズ補正は行なわず、レンズ性能をそのまま楽しめる仕様。
実写作例
絞りF5.6で都市風景をシャープに描く
初春の日中、新宿を散歩して見つけた新しい都市風景。白いビルに光が当たるのを待ち、少し絞って撮影した。絞ることでシャープさが増し、日向から日陰まで美しいトーンで切り取ることができた。
柔らかな開放描写が朝の雰囲気に似合う
野良猫の里親になって2年。朝ごはんをたくさん食べて眠そうだ。絞り開放F1.5の近景描写は被写界深度がとても浅く、ピント位置から柔らかくぼけていく。背景のカーテンも大きくぼけて、朝の光を美しく演出してくれた。
フォクトレンダー NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF
発売日 2024年4月26日
希望小売価格 148,500円 (税込)
マウント キヤノンRFマウント
レンズ構成 6群7枚
絞り羽根枚数 12枚
最小絞り F32
最短撮影距離 0.5m
最大撮影倍率 1:4.8
フィルター径 62mm
最大径×全長 φ74.0×71.9mm
質量 525g