機材レポート

驚くほど軽量コンパクトな高倍率ズームを実写チェック! LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.

伊達淳一のレンズパラダイス『CAPA』2024年6月号 アザーショット【後編】

伊達淳一のレンズパラダイスアザーショット2024年6月号

フルサイズミラーレス用レンズとしては、驚くほど軽量コンパクトでコスパ抜群のパナソニック「LUMIX S 100mm F2.8 MACRO」と「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」。春を彩る風景で、この2本のレンズが小型軽量化により画質性能に影響がないのかチェックしてみた。

後編では「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」の描写力を実写作例で検証する。

伊達淳一カメラマンがさまざまなレンズを使い倒しレビューする『CAPA』の人気連載「レンズパラダイス」。本記事では2024年6月号の「レンズパラダイス」に掲載しきれなかったアザーショットとインプレッションを紹介します。

 

目次

  1. LUMIX S 100mm F2.8 MACRO 実写チェック
  2. LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック

スペック
[マウント] Lマウント [最大径×長さ] Φ77.3×約93.4mm [重さ] 約413g [レンズ構成] 13群17枚 [最短撮影距離] ワイド端 0.14m、テレ端 0.65m [最大撮影倍率] 0.5倍 (ワイド端) [絞り羽根枚数] 9枚 [フィルター径] φ67mm

参考価格 118,800円 (税込)

ワイド端でレンズ前数cmまで寄れる

一般的に、高倍率ズームは最短撮影距離が長めで、特にワイド側で寄れないのが弱点。しかし、このズームの最短撮影距離はワイド端でなんと14cmで、レンズ前数cmの被写体までピントが合う。しかも、絞り開放でもにじみが少なく、安定した解像が得られるのが特徴だ。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
パナソニック LUMIX S5II LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F4 1/640秒 +0.3補正 ISO100 WB : 晴天 28mm域
LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
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遠くの被写体もきっちり解像

多摩動物公園のアムールトラ。動物までの距離があるのでテレ端の200mmでも望遠不足は否めないが、それでもトラの毛並みやヒゲまでしっかり解像できている。ハイライトがエッジ立つほどのキレではないが、そのぶん草むらなどの微ボケは穏やかで、騒がしくなりにくい。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
パナソニック LUMIX S5II LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. シャッター優先オート 1/640秒 F7.1 -0.3補正 ISO640 WB : 晴天 200mm域
LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
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ハイキー調だが花びらににじみなどは発生していない

昭和記念公園のチューリップガーデンにて、地面すれすれのローレベルで撮影。逆光気味なので積極的なプラスの露出補正でハイキーに仕上げているが、チューリップの白い花の輪郭に色にじみやパープルフリンジはない。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
パナソニック LUMIX S5II LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F5.6 1/200秒 +1補正 ISO100 WB : 晴天 74mm域
LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
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前後のボケも解像も申し分ない仕上がり

チューリップで一番好きなのが、赤から黄色へのグラデーションが美しいオックスフォード系。望遠端に近い画角で切り取ることで、背景をすっきり整理しつつ、花の密集感を演出できる。ピント面の解像は抜群で、前後のボケも非常に自然で美しい。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
パナソニック LUMIX S5II LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F6.8 1/640秒 +1補正 ISO400 WB : オート 171mm域
LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
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耐逆光性能は高く、F16で光条がきれいに伸びる

広角系のレンズで必ずチェックするのが、画面内に直接太陽を入れたときの耐逆光性能と光条の出方だが、このレンズはゴーストやフレアが少なく、レンズの構成枚数が多いズームレンズとは思えないほど。F16前後まで絞れば、光条の筋もきれいに伸びる。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
パナソニック LUMIX S5II LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 絞り優先オート F20 1/200秒 ISO100 WB : オート 28mm域
LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. 実写チェック
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本記事で紹介した以外の実写作例と詳しい解説は『CAPA』2024年6月号でご覧ください。

※参考価格は記事公開時点の量販店価格です。