「α1 II」とのコンビで超望遠＆超高速連写！ ソニー FE 400-800mm F6.3-8 G OSS ワイルドライフ撮れたてレビュー

自然写真家・野口純一 × ソニー FE 400-800mm F6.3-8 G OSS【第3回】

写真家・野口純一さんの撮り下ろし作品を通じてソニー「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」の魅力を探る連続企画。最終回の今回は、αシリーズ最新フラッグシップモデル「α1 II」とのコンビで引き出される「瞬間への強さ」にスポットを当てる。野生生物の姿を生き生きと捉えるその現場での機敏な対応力を感じとってほしい。

被写体を確実に写し止める驚異のAF追従性能

これまで2回にわたって「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」の長い焦点距離と高画質がもたらす迫力のある望遠撮影をお伝えしてきた。今回は、高性能なフラッグシップモデル「α1 II」との組み合わせで発揮される瞬間撮影の魅力についてレポートしたいと思う。

テレ端800mmという望遠性能にまず目が行ってしまうが、実はAFの速さもこのレンズの特長。リニアモーターを2基搭載することで、高速・高精度なAFを実現し、速いスピードで飛翔する野鳥などに対してもしっかりとピントを合わせてシャープに撮影することができる。その性能は、高速・高精度なAFと、抜群の高速連写性能を備えた「α1 II」の組み合わせで使用したときに最大限に発揮される。

私もこのカメラとレンズの組み合わせでこれまで何度も撮影を行ない、生き物のダイナミックな動きを、確実に写し止められる手応えを得ているところ。そんな瞬間の撮影を、テレ側の800mmやエクステンダーを使用することで1000mm超の超望遠撮影が行なえるとあって、大きな撮影の可能性を実感している。

約30fps連写×高速AFが生命の躍動を捉えた！

非常に素早いハヤブサも高速連写と正確なAFで一瞬一瞬を撮影できる

冒頭に掲載した写真の連続カット。ハヤブサは野鳥の中でも高速で、特に「飛び始めシーン」はAFの追従が難しい。そんな条件でも高性能な「リアルタイム被写体認識」と「リアルタイムトラッキングAF」により、瞳にピントを合わせ続けて連写を行なうことができた。

800mm超望遠が50Mの高画素かつ超高速連写で行なえる

湖面で羽ばたくハクチョウを高速連写。有効約5010万画素という高画素でも約30コマ/秒で連写でき、羽毛の細部描写やはじける水滴の形にまでこだわった撮影が可能。高画素であるためAPS-C画角へのクロップ時も約2100万画素を保持できる点も魅力だ。

■細部まで高精細な描写で連写が可能

軽く取り回しがいい超望遠レンズならシャッターチャンスを逃がさない

高速で飛翔するチョウゲンボウを手持ちで軽快に追い写しできた

ほかの鳥を狙っていたときに視界にチョウゲンボウが入ってきた。とっさにパッとレンズを向けると瞬時にピントが合い、そこから連続撮影した。レンズの軽量さにより、素早く飛んでいくチョウゲンボウでもスムーズな追い写しが可能となる。

機動力の高さによって行動半径が広がる

高画質・高性能を備えたテレ端800mmの超望遠ズームレンズでありながら、軽量コンパクトにまとまっている点も、このレンズの大きな魅力。

例えば今回の冒頭に掲載したハヤブサが飛び始める瞬間の写真なども、大きく重たいレンズなら崖の下で三脚を構え、見上げるように撮るパターンであったと思う。それが軽快に持ち歩けて、手持ちでも十分に撮影できる重さとサイズなのである。

そのため、最適な撮影ポジションを求めてハヤブサと同じ高さにまで登り、これぞというベストの構図で飛び出すシーンを撮ることができた。フットワークよく撮れるその機動性の高さは、どれだけ強調しても足りないほどの私のお気に入りポイントだ。

手持ちでレンズを振って鳥の飛翔を追う場合や、撮影地までの行き帰りも実にラク。特に海外を含めた飛行機移動時に機内持ち込みにできるサイズ感は実にありがたい。

今回の連続企画を通して、このレンズの魅力の一端をお伝えできたと思う。ぜひ一度手に取ってみて、その性能を試してほしい。

ソニー FE 400-800mm F6.3-8 G OSS

主なスペック

型名　SEL400800G
レンズ構成　19群27枚
絞り羽根枚数　11枚
最小絞り　F36～45
最短撮影距離　1.7～3.5ｍ
最大撮影倍率　0.23倍
フィルター径　105mm
最大径×長さ　φ119.8×346mm
質量　約2,475g

 

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