チェック②「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」を使用して野鳥撮影でのAFや連写性能を試してみた
さて、ここからは実際に「α7 V」で野鳥撮影中のライブビューを録画したので、その映像を見ながら、どこがすごくて、どこが不満なのか? の実感をレポートしよう。使用レンズは、「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」。400mmを超える超望遠の狭い画角と浅い被写界深度で、野鳥を安定して手持ち撮影で追えるレンズなのかを確かめたくて、この注目レンズをメーカーから借りて使用することにした。

「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」は、重さが約2475gもあるとはいえ、インナーズーム方式で回転角が狭く、左手でレンズを支えた状態でもズーム操作が容易。重いことは重いが、短時間であればなんとか手持ち撮影が可能だ。手ブレ補正の効きも安定していて、ライブビューをご覧いただければわかるように、800mmの超望遠でも安定して被写体を捉えることができる。
「α7 V」の基本設定は「圧縮RAW + JPEG FINE」の同時記録で、記録メディアはNEXTORAGEの「NX-A2AE1000G」。シャッター方式はもちろん [電子シャッター] で、フォーカスモードは [AF-C]、フォーカスエリアは [トラッキング : カスタム2] で枠の大きさは横長に、認識対象は [鳥] に設定。シャッタースピード優先オートで、0.5秒のプリ撮影を有効にしている。
「α7 IV」も認識対象として [鳥] を設定でき、カモメの認識能力自体について言えばそれほど大きな差はないかもしれない。だがAF/AE演算回数は、「α7 V」の60回/秒に対して「α7 IV」は非公開。あえて公開していないということは両者にはかなりの差があると考えられる。そのためか「α7 V」は、被写体の急な動きにも高精度で追従し続けられた。しかも「連写中のライブビューがブラックアウトしない」ので、被写体を安定して追い続けられる。そこが「α7 IV」との劇的な違いだ。
一方、約30コマ/秒の連写スピードは、鳥の羽ばたきのさまざまな瞬間を捉えるのに確かな〈強み〉。だが、RAW記録では連写スピードに対して連続撮影コマ数が少なく、RAW記録形式を [圧縮RAW] に落としても約86コマ、秒数では約2.8秒で連写が詰まってしまうのは〈弱み〉といえる。さらに、0.5秒のプリ撮影をONにした場合、シャッターボタンを全押ししてから約2.3秒で連写が詰まる計算なので、かなりストイックな連写を心がける必要がある。
画質を重視して [ロスレス圧縮] で連写すると、プリ記録なしでも約1.2秒で連写が詰まる。JPEGのみの記録なら約6秒は連写が継続できるが、「α7 V」の特徴的な画質機能を生かすならRAWで記録しておきたいところ。つまり「Imaging Edge Desktop」のエクステンデッドRAW処理による、エクステンデッドNRやエクステンデッドHi-Resといった高精細画質機能を活用するためには、ということだ。以上のように、高速連写モデルとして「α7 V」の最大の弱点は、バッファメモリの容量が十分でなく、RAW連写時に連続撮影コマ数が少なく、すぐに連写が詰まってしまう点だ。
RAW連写で連続撮影コマ数を増やし、連写詰まりをできるだけ回避する対処法は、
- RAW記録方式を[圧縮RAW]にする。
- 連写スピードを落とす。
- CFexpress Type Aカードを使う (書き出し時間が短くなる)。
の3つ。あとは、バッファメモリ残量を示すゲージを常に表示させ、ストイックな連写を心がけるしかない。だが、実際にはいいシーンが訪れるとつい連写し過ぎて、一番いい瞬間で連写詰まりになって後悔することの繰り返しだ (汗)。
■α7 V 連続撮影可能コマ数
