機材レポート

深掘りレビュー! ソニー「α7 V」の強みと弱みは? 他機種とガチ比較で画質を徹底検証

画質編まとめ

派手ではないが着実に進化した

「α7 V」の「16ストップのダイナミックレンジ」は、JPEG撮影ではその真価を感じることはほぼできないが、極端なアンダー露出で撮影したRAW画像を現像時に持ち上げるような極端な処理を行った場合、シャドー部のノイズに差が出てくる。

露出のミスだけでなく、輝度差の大きなシーンで白トビを避けるため、ハイライト基準の意図的なアンダー露出で撮影。RAW現像で中間調からシャドーの階調をうまく調整することで、ワンショット撮影でHDR合成したような高ダイナミックレンジの写真に仕上げることができる。

ただ、これはメカシャッター (電子先幕シャッターを含む) で撮影した場合で、電子シャッター撮影時はシャドー部に潜在するノイズが増える。特に、ISO640~800付近はシャドー部のノイズが多くなり、むしろISO1000で撮影したほうがノイズ的には有利だ。ほかのαではここまで極端な違いはなかったので、電子シャッター撮影で極端なRAW現像を行う可能性がある場合は、ISO640~800付近をできるだけ避けたほうが賢明だろう。

解像感という点では、約5010万画素でローパスフィルターレス仕様の「α1 II」とは、画素数以上の差を感じるが、ISO6400以上の高感度域では、「α7 V」のほうが特別な画処理を行わなくてもノイズ感が少ない。だから、被写体ブレを抑制するため、より高感度で高速シャッターという撮影を積極的にする気にさせられる。

また、日陰のオートホワイトバランス精度も従来の機種よりも青っぽさが少なくなり、大半のシーンはカメラ任せにしても自然な色合いで撮影できる。こんなふうに「α7 V」は、派手ではないが着実な進化を遂げていることを確認できた。

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