機材レポート

3年前に一念発起して買った8.2メガ機“1D”『キヤノンEOS-1D Mark II』

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フィルムの“初代EOS-1”を彷彿とさせるペンタ部のなだらかなラインが印象的な『EOS-1D Mark II』。そのマグネシウム合金ボディの質感&重みや、視野率100%のファインダーの見え具合などに、フラッグシップ機の風格を感じ取ることができる。

 今から3年前…2004年の春、ボクは一念発起して『キヤノンEOS-1D Mark II』を買った。フィルム一眼レフでは、キヤノンのF-1やニューF-1、ニコンのF3やF4など、フラッグシップ機を常用していたから「デジタル一眼レフも、そろそろフラッグシップ機が欲しいなぁ~」と、ずっと思ってたんだよネ。当時、使っていたデジタル一眼レフは、キヤノンEOS D60とニコンD200。どちらも使いやすくて実用性の高いモデル(600万画素機)だったけど、ボディ全体の作り(使用素材や、剛性・耐久性など)やファインダー性能などは、やっぱりミドルクラスなんだよなぁ~。

 そんな時に、なんとか無理すれば買えそうな1D Mark II(←通称。多くの人がこう呼ぶよね)が登場! ええ、無理をして捻出しましたよ、大枚60万円(苦笑)。このモデル、約8.5コマ/秒の高速連写が最大の特長なので、多くの人は「スポーツ撮影などに最適なモデル」という認識を持つだろう。でも、有効画素数820万画素や、視野率100%ファインダー、防滴・防塵処置…などの仕様は、ボクのような風景や花を撮るカメラマンにとっても大きな魅力なんだよね。また、約8.5コマ/秒の高速連写や、最大約40枚の連続撮影能力(JPEGモード。RAWモードは約20枚)も、決して過剰なスペックではない。たとえジャンルが風景や花でも、一瞬を狙って連続的に撮影するケースは多いから。

 まあ、かなり大柄なボディなので、バッグに収納する時にはレンズを外す必要がある…といった制約もある。それでも「ここ一番!!」という気合いが必要な撮影では、1D Mark IIが持つスピード感やファインダー性能が、大きな威力を発揮してくれる。ちなみに、APS-C専用レンズ使用不可、画角はレンズ表記焦点距離の約1.3倍、という点を「中途半端」と指摘する人も多いけど、個人的にはさほど気にならないけどネ。

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このカメラを購入して、まず数多く撮ったのが、当時“生後約6カ月”だった息子。1D Mark IIには、パーソナル機能内に「シャッターボタンOFFで静粛作動」という項目がある。シャッターを切って半押し状態まで戻すと、次の撮影準備メカ動作を静かにおこなう…というもの。眠ってる赤ちゃんなどの撮影に便利なんだよねー。この機能が、どうして下のクラスの機種になかったのか不思議。