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4K液晶パソコンで写真生活が変わる!

高精細な液晶のノートPCが増えてきているが、圧倒的に高精細な4K液晶モニターを搭載したモデルがついに登場! 最近は撮影に積極的に4K動画を取り入れている鉄道写真家・広田尚敬さんと4Kノートパソコンの魅力を探った!

 

 

4K動画にはまってる広田先生もオススメ!

広田尚敬 ひろた なおたか
1935年、東京生まれ。鉄道好きの少年として成長し、中学3年生のとき初めて鉄道写真を撮影。1968年の初個展「蒸気機関車たち」で独自の表現世界を展開して評判となり、鉄道写真の世界を社会にアピール。1988 年に設立された日本鉄道写真作家協会の初代会長を務めるなど、「鉄道写真の神様」として日本の鉄道写真界を牽引してきた。最近は4K動画の魅力にはまっている。
オフィシャルサイト

 

4K液晶モニター搭載で写真がキレイ!
写真のディテールがよく見える!

話題の4K液晶が、いよいよノートパソコンにも搭載され始めた。ちなみに「4K」とは、横が4000(縦は2000)ピクセル前後の画像が表示できる解像度を示す。800万画素の写真を縮小せず表示できる広さと言えば、わかりやすいだろう。

今回紹介する富士通『GRANNOTE(LIFEBOOK AH 90/X)』(以下、『GRANNOTE』)は、そんな高解像度の15.6型4K液晶モニターを搭載したハイスペックなノートPCだ。『GRANNOTE』の持つインパクトは写真や動画を表示すると一目瞭然で、広田先生曰く「写真の中の小さな文字までよく見える」と感激したほど。


フルHDの4倍の解像度。4K液晶とは?
「K」とは、1000 を現す単位(キロ)のこと。つまり、「4K」は「4000」に相当する。話題の4K画質は、横が「約4000 ピクセル」の広さがあることに由来し、これは高精細と謳われたフルHDの4倍の情報量となる。

 


編成記号や車両番号などの細かい文字も確認しやすい
高精細な4K液晶画面なら、写真に小さく写った文字や記号も確認しやすい。これはつまり、ボケやブレの判断にも役立つということ。これまでのパソコンではもてあまし気味だった、超高画素デジタルカメラ+高解像度レンズの組み合わせが生かせるシステムだ。

 

遠方まで見渡せる美しさ それが4K液晶の魅力!

4K画質はフルHD画質の4倍の密度と考えると、いかにきめ細かな画面表示で描写されるかがわかるはず。特に、昨今の超高画素デジタル一眼とはとても相性がよく、写真内の遠方までクッキリ・ハッキリと見渡せる。

「まるでベールを一枚剥いだような美しさ。以前は拡大表示しなければ確認できなかった細部も、写真全体を表示した状態で把握できるのは素晴らしい。ピントの甘い写真や、ぶれた写真が即座に見付けられるので、作業効率が格段に飛躍しそうです」と広田先生。 「レスポンスが良いから、写真も動画も気兼ねなく編集できる」「画面の視野角が広くて色や明るさが安定しているので、絵作りがラク」などなど、基本スペックの高い『GRANNOTE』は写真編集に没頭できるパソコンであることは確かなようだ。


超高精細だから写真がリアルで美しい
4K画質のピクセル数は、フルHD画質の4倍。同じ大きさの液晶画面で比較するなら、きめ細かさ(密度)が4 倍高くなるということ。15.6 型ワイド液晶の『GRANNOTE』なら、およそ280dpiの解像度で写真が表示できる。これは高精細なプリントとほぼ同じ画質だ。

 


広視野角で見やすく鮮やかな液晶画面
『GRANNOTE』は、視野角の広い液晶画面を搭載している。左右はもちろん、上下から見ても色の変化が少ないため、露出の判断がしやすい。上下から見ても色が変化しない液晶画面は、写真を扱うスペックとして大前提。上下左右に広い視野角をもった『GRANNOTE』なら、安心して写真が委ねられる。

 


直感的に操作できるタッチ液晶パネル
写真のセレクトで役立つタッチ液晶パネル。キーボードの[Ctrl]や[Shift]キーを押しながら画面のサムネイルを直接タッチしていけば、必要な写真が素早く選択できて便利。直感的な操作に慣れると、マウス操作よりも便利だ。

 


SDスロット付きで写真取り込みも簡単
SDタイプのメモリースロットを搭載しており取り込みなどにも便利。最大512GBのSDXCまで対応。microSDは、変換アダプター利用で最大128GBまでのmicroSDXCに対応している。

 


USB3.0ほか端子類も豊富
入出力インターフェースは、高速な3.0準拠のUSB端子が3つ、2.0準拠のUSB端子が1つ、そしてHDMIとLAN端子。USB端子が多いため、作業用やバックアップ用の外付けHDDの接続や、入れ替えのストレスを感じずに済む。

 

「細部までよく見える液晶があると、写真や動画が楽しくなります。視野率が広く、作業中に姿勢を変えても画面の色が変わらない点は、絵作りに大切な要素。これまでも発色のよい画面のノートパソコンはあったけれど、やはり4K画質となると写真の滑らかさが段違い。吸い込まれるような高精細な画質は、眺めるだけでも心地いいですね」(広田)

 

4K動画を軽快に美しく再生できる
写真への変換も自由自在!

「ここ、ここです。鉄道写真ではこれが重要」
再生中の4K動画を一時停止して、広田先生が液晶画面を指差した。指の先には、車両に記された番号が見える。「鉄道写真は、芸術性だけでなく資料性という側面もあって、車両のナンバーは列車の編成を知る上でも大切な要素。これが見えるか見えないかでは、写真や動画の重要度が変わってきます」

 

4K動画の魅力のひとつは写真としても生かせること

車両ナンバーまで詳細に記録できる4K動画は、鉄道動画では必須の記録形式とのこと。また、必要に応じて約800万画素の “写真” として切り出せる点も、4K動画の魅力だと言う。「4K動画は、秒間30コマで連写しているようなもの。シャッター速度を1/1000や1/2000秒にしておけば、動いている車両でもぶらさずに切り出すことができます」

4K動画をベースに、必要な “瞬間” から写真を生成するのが、最近の広田先生の撮影スタイル。雑誌のグラビア程度の大きさなら、4K動画から切り出した写真でも充分に高精細とのこと。「4K動画が再生できるのはもちろんのこと、4Kの状態で編集したり、保存できる点も重要。『GRANNOTE』はそれを満たしていて、自宅に欲しいくらいです」

4K動画は敷居が高く思えるが、これから動画を始めるなら絶対に4Kにするべきと広田先生。「HD動画素材は動画だけにしか活用できないが、4K動画なら写真としても生かせるのがメリット」と話していた。もちろん、そのためには4Kパソコンは必須となる。

4K動画も軽快に再生できる
4K動画を再生するには、液晶画面が4Kの解像度に対応しているだけでなく、データを処理するCPUパワーも必要。高性能な「インテル® Core™ i7-6700HQ プロセッサー」を搭載した『GRANNOTE』は、4K動画も途切れることなく再生できる。

 

動画から静止画を切り出すのも楽しく便利
4K動画の解像度を生かせば、動画から写真だって切り出せる。約800万画素の大きさがあるので、A3プリントにも対応可能。4K動画を30コマ/秒の連写と考えれば、一瞬のタイミングを写し取る手段としても役立ちそう。

 


広田先生が実際に切り出した作品がこちら。4K動画から3840×2160ピクセルの静止画を切り出せる。

 


BDドライブ搭載で動画ディスクを作成可能
搭載している光学ドライブは、BDXL対応のBlu-ray Discドライブ。対応のメディアを使うことで、従来形式の4倍(100GB)ものデータが保存できる。容量の大きな4K動画のバックアップも安泰だ。

 

「4K動画をそのままの画質で再生できるのはポイントが高い。拡大表示に頼らなくても細かな車両ナンバーが確認できるので、列車の編成を知ることができます。これは、資料として鉄道動画を撮影する際の最大のメリット。4Kで見て、4Kで編集して、4Kで保存するという環境が簡単に構築できるのは魅力的ですね」(広田)

 

4K画質の動画だからこそサウンドにもこだわりたい

『GRANNOTE』は、写真や動画、音声を編集するソフトが付属するから、さまざまな作品が作り出せる。
「動画はサウンドも重要。現場の音だけでなく、BGMやナレーションを入れることで作品性が高まってきます」
ときには自作のマイクセットで動画の音声を録音することもあるという広田先生は、「音」の重要性を強調した。必要に応じて高度なサウンド編集が行なえる『GRANNOTE』なら安心だ。


ハイレゾスピーカーで臨場感ある音を再生
「ハイレゾ」とは、音楽CDよりも高音質で楽しめるフォーマットのこと。高級オーディオ機器メーカーのオンキヨー製スピーカーを搭載し、艶のある音で動画や音楽が楽しめるのが魅力。

 


ワイヤレスマウスを付属
ワイヤレスマウスが付属している点もポイントが高い。画面のタッチ操作やキーボード面のタッチパッドで操作できるが、マウスの安定した操作性が必要なこともある。
音で動画や音楽が楽しめるのが魅力。

 


光沢感あふれる上質なデザインと質感
シャイニーブラックの天板は光沢感のある上品な質感。ちなみに4K液晶タッチパネルは、傷がつきにくく衝撃に強い旭硝子製の強化ガラス「Dragon trail®」を採用している。

 


暗い場所でも見やすい 光るキーボード
バックライトを点灯すると、うっすらとした光に浮かび上がる透明感のあるキーボード。キーストロークやキーの重さにもこだわり、快適なタイピングで作業できる。

 

初心者にもわかりやすい写真用&動画用ソフトを同梱

付属しているソフトはサイバーリンク社の「Director」シリーズで、RAW現像&レタッチ用の「PhotoDirector 7 Ultra」、動画編集の「PowerDirector 13 Ultra」、サウンド編集の「AudioDirector 5 Ultra」など。どれもシンプルな操作性で、人気の高いソフトだ。「動画はシンプルにカットをつなぐだけで十分。撮りたいものを撮って、いらない要素を編集で省けばいいんです」

4K動画を編集しながら、写真も動画も「いらないものを消す勇気」が上達の近道なのだと、広田先生は教えてくれた。

 

簡単レタッチから高度なテクまで使える「PhotoDirector 7 Ultra」

レタッチやRAW現像が楽しめる「PhotoDirector 7 Ultra」。管理機能も搭載し、写真の活用はこれ1本でまかなえる。ストイックに写真の美しさを追求するだけでなく、レイヤー機能を使った合成や、フィルターを駆使した加工など、さまざまな画像が作り出せる。

 


RAW現像機能を搭載
写真の露出や色温度が調整できるRAW現像機能を搭載し、高品位な状態を維持したままでイメージどおりの作品に仕上げられる。シンプルにまとめられた機能は、初心者でも扱いやすい。

 


写真の管理機能も充実
管理機能は本格的な管理が行なえる登録型。写真をあらかじめ読み込むという手間はあるが、分類や検索、セレクトなどの機能が強力で、大量の写真が効率よく管理できるというメリットがある。

 

4K動画の自動編集から高度な編集までこなせる「PowerDirector 13 Ultra」

動画編集のためのソフトが「PowerDirector 13 Ultra」。読み込んだ動画クリップを並べるだけで編集が行なえる。エフェクト類も豊富で、本格的に作り込みたい人にも最適。動画の色調整用ソフト「ColorDirector 3 Ultra」も併せて活用したい。

 


意外と簡単! 4K動画編集
4K動画編集といっても、やることは簡単。撮影したクリップを順番に並べればOK。もちろん、クリップをトリミングして不要なシーンを削除することも可能だ。

 


おまかせで動画が完成、イージーエディター
必要な動画のクリップを用意するだけで作品を作れる機能が「イージーエディター」。スタイル一覧から見せ方を選ぶだけで、エフェクトを駆使した動画が自動的に作成される。

 

特典満載のサポート「あんしんプラス」が1年間無料で付いてくる!
サポート体制が充実しているのが富士通の自慢。月額583円の「あんしんプラス」が1 年間無料となる。同じ画面を見ながら遠隔サポートしてくれたり、他社製ソフトや周辺機器に関しての質問も受けてくれるから、初心者にも最適。

 


「普段から4K動画を撮影していることもあり、やはり4Kのままで再生や編集、保存が行なえるのはありがたい。4K動画を撮影すると、それを編集するためのハイスペックなパソコンが必要になるけれど、『GRANNOTE』はその点でも不満なし。露出を重視するという点において広視野角の液晶画面の恩恵は大きいし、4Kの解像度はピントやブレが確認しやすい。写真や動画を扱うなら、『GRANNOTE』は最良の選択肢になります」(広田)

 

富士通 GRANNOTE(LIFEBOOK AH90/X)

CPU インテル® Core™ i7-6700HQ
(2.60GHz/最大3.50GHz、4コア/8スレッド)
OS Windows 10 Home 64ビット版
メインメモリ 標準8GB(最大16GB)
HDD 約1TB HDD
光学ドライブ BDXL™対応Blu-ray Discドライブ
ディスプレイ 15.6型 ワイドUHD液晶
(3840×2160ドット)
サイズ 幅378×奥行き256×高さ25.7〜27.4mm
質量 約2.5kg