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【カメラ用語事典】バウンス

「バウンス」とは発光部が回転したり、上に向けられたりするフラッシュ(クリップオンストロボ)を用いて、壁や天井にフラッシュ光を当てることを指す。

フラッシュの光は強い直射光であり、被写体に向けてストレートに光を当てると、写真が硬い印象になりがち。また、被写体の立体感も損なわれる。これを避けるためにバウンスを行うと、光が拡散して被写体の影が出にくくなり、ソフトで立体的な写りになる。

ただ光が拡散されるため、オートのままではやや暗めに写りやすい。フラッシュの光量をプラス0.5~1段程度強くするのがおすすめ。また、壁や天井の色が光の色に影響するため、白以外だと写真全体に色がつくこともある。これを雰囲気と生かす場合以外は注意したい。

 

天井にフラッシュ光を当てることを「天井バウンス」、壁を使うことを「壁バウンス」と呼ぶ。
 

 

ストレート発光は「フラッシュを使いました」というような仕上がりで、背景も暗く落ちている。バウンス発光では発光部を天井に向けているため、置物も背景も明るく写し出された。
 

 

写真/永山昌克
イラスト/イワタモリオ