「日中シンクロ」とは明るい屋外でフラッシュを発光させる撮影方法で、フラッシュ撮影の基本テクニック。フラッシュを補助光として使って被写体と背景の明るさのバランスをとったり、背景を暗くして被写体を目立たせたりする効果がある。
例えば、逆光時、背景に露出を合わせると被写体は暗く写ってしまう。プラスの露出補正を行うと画面全体が明るくなるため、被写体は適正露出になるが背景はとんでしまう。こんなシーンで日中シンクロを使うと、背景の明るさはそのままに、被写体も明るく照らすことができる。
半逆光の位置で撮影した。フラッシュ非発光、露出補正±0。青空に露出を合わせたため、被写体のオブジェは暗い。
プラス2.3の露出補正を行う。オブジェは明るく写ったが、せっかくの青空がとび気味に。
日中シンクロで撮影。青空のトーンはそのままに陰の部分を明るく再現し、さらにオブジェの金属感を強調した。
写真/永山昌克