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【雪景色撮影の超攻略術⑨雪&花編】雪と合わせて“花”を撮る。構図やアングルを調整してみよう!

2018年平成最後の冬、風景としての雪、スナップとしての雪、「雪」でも様々な撮影描写ができます。今回は、被写体としての「雪」を撮るテクニックの数々をご紹介いたします。

雪景色撮影は、当たり前ですが画面の中に雪の白が多いということに注意が必要になります。ホワイトバランス、露出、構図、光という項目ごとに、白い被写体を印象深く表現するための基本テクニックはもちろんのこと、寒さ対策、スノーレジャー、寒冷地での撮影機材のトラブル対策など、冬の撮影で必要な知識を盛りだくさんにご紹介していきます。

 

 

撮り慣れた被写体も雪と一緒ならガラッと変わる!合わせて撮りたい雪と花

雪景色は主役としても脇役としても存在感があります。さまざまなジャンルのカメラマンが撮影した、雪景色と組み合わせて絵になる被写体を紹介。そのテクニックとともに、被写体へのアプローチの仕方を確認しましょう。

 

SNOW & Flower Technic

花の様子が伝わるようなアングルで撮影しよう

花と雪を同時に写せるチャンスはそれほど多くない。せっかくの撮影機会なので、花の姿がよくわかるように撮影したい。雪の存在感を最大限に生かしつつも、雪で花が隠れてしまわないという構図が理想。どちらもきれいに写るように、さまざまなアングルで撮影してみよう。
 

 

積もった雪の下に桜の花が見える
季節外れの春の雪は絶好のシャッターチャンス。これは桜の時期に雪が積もるという珍しい条件で撮影したもの。雪の下に桜の花が何とか見えるタイミングで、枝ぶりを生かした構図で撮影した。

100ミリ相当 絞り優先オート(F4 1/320秒) +1補正 ISO400 WB:太陽光

 

 

低いアングルで背景に雪原を入れる
水芭蕉の姿がよくわかるように、カメラをぐっと低い位置に構えてローアングルで撮影。広角レンズで近づいて撮影したので背景に雪原が広がり、雪の中に咲いている様子を表現できた。

21ミリ相当 絞り優先オート(F13 1/60秒) +1補正 ISO100 WB:太陽光

 

 

構図を作る際には足跡を入れないように

モノトーンになりがちな雪景色にとって、花の彩りを加えられるのは絶好のチャンス。花の咲いている高さによってさまざまなアングルで撮影しておくことが大切です。例えば、高い位置にある花に雪が積もっているなら望遠でクロ ーズアップし、雪景色の中に花が咲いている雰囲気を出すなら広角でぐっと近づいて周囲の雪とともに写すといったように、状況に合わせて構図を作っていきます。

その際に注意したいのは、せっかくの雪原に自分の足跡を残さないようにすること。画面内に足跡が入らないように徐々に花に近づきながら撮影するようにしましょう。
 

 

前後をぼかして小さなツクシを撮影
上の桜の写真と同じ日に、雪の間から顔を出したツクシを撮影。たくさんのツクシが写るようにカメラを低く構えるとともに、前後を大きくぼかすことで小さなツクシに視線が集まるようにした。

150ミリ相当 絞り優先オート(F2.8 1/400秒)+1.7補正 ISO100 WB:太陽光

 

 

下からのアングルで花の姿を写し取る
桜が満開のタイミングで雪が降り、花の上に雪が乗っている。その様子を下から仰ぎ見るように望遠で撮影した。雪が積もって花が見えづらいときは下から狙うと花がしっかり見せられる。

170ミリ相当 絞り優先オート(F4 1/250秒) +0.3補正 ISO400 WB:太陽光

 

 

写真・解説/工藤 智道