2019年6月18日〜19日にパシフィコ横浜で開催されたフォトグラファーズ&フォトビジネスフェア「PHOTONEXT(フォトネクスト)2019」の会場から、気になった製品をピックアップ。コダックと富士フイルムのブースで、新製品のフィルムを発見!
フィルム時代の再来か!?︎ コダックと富士フイルムの新製品フィルム
【コダック】「エクタクローム E100」の120サイズが近日発売
コダックの現行フィルムをズラリと並べて展示していたのは、コダック アラリス ジャパンのブース。壁面にはそれらのフィルムで撮影されたプリント作品が紹介されていた。
2013年に設立されたコダック アラリス ジャパンは、イメージング事業とインフォメーション マネジメント事業でKODAKブランドの遺産と伝統を継承。フィルムや印画紙の販売、オンラインプリント事業などを展開する一方で、業務用スキャナーやソフトウエア、マイクロフィルム関連の事業も展開している。
そんなブースの一角に小さく貼られていたのは「コダック エクタクローム E100」の120サイズ近日発売というボードだ。
現像は国内でE6処理をするものの、納期は1週間ほどかかるとのこと。処理量を考えれば止むを得ないのかもしれないが、最盛期には2時間程度で現像できていたことを思えば、ずいぶんと時間がかかる。その場で画像を確認できるデジタル時代では考えられないほど気の長い話だが、それもフィルムの魅力の一つということになるのだろう。
【富士フイルム】こちらには今秋発売予定の「ネオパン 100 ACROS II」が
富士フイルムのブースでは、先日開発発表が行われたばかりのモノクロフィルム「ネオパン 100 ACROS II」が展示されていた。
壁面に展示されていたプリントは、相原正明さんの作品だ。こちらはモノクロフィルムなので、自家現像が可能。自分好みの粒状感を楽しめるという点でも魅力的なフィルムだ。
フィルムの根強い人気を感じさせる2種のフィルムの登場ではあるが、コダック同様こちらもパッケージはショーケースの中での展示。フィルムが贅沢品の域を超えて、貴重品として扱われているようでもあり、ちょっと複雑な思いだった。
〈文・写真〉柴田 誠