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テレワーク時代のエチケット!? オンライン会議で“盛れる”カメラとライトの活用技を探ってみた

半年前からすっかりライフスタイルが激変してしまった今日このごろ。せっかくカメラ機材を持っているのだから、オンライン会議でも高画質を追求したい。そこで、動画で自分をキレイにカッコよく見せる方法を探ってみた!

 

最新カメラをウェブカメラとして使おう

コロナ禍により、すっかりZoomなどオンライン会議が日常に。映像の画質が人によってバラバラなので、少しでもキレイに見せる方法はないかと、自ら所有するカメラを使って試行錯誤を繰り返した。

中西学さん

 

PCカメラの画質は最低限

PCに内蔵されているカメラは100~200万画素程度のものなので画質は期待できない。モニター上部に内蔵されているものが多く、自由なアングルも設定不可能だ。

PC内蔵カメラの画面
▲PC内蔵カメラの画面

 

「シグマ fp」なら簡単にウェブカメラに変身

当初は公式には「シグマ fp」しか接続できることを公表していなかったので、まずはfpからスタート。レンズは付属の45mmが軽く取り回しも良かった。AFも使ってみたがピンボケになることが多かったので、MFにしたところ開放値に設定しなければ問題なく使うことができた。

SIGMA fp

 

ほかのメーカーはPCに対応するソフトをインストールする必要があるが、fpだけはUSBで接続すればすぐウェブカメラとして使用可能になる。ただ、Zoom接続中は、カメラ設定は一切変更できない。Windows、Mac両方に対応。

SIGMA fp ウェブカメラ使用例
▲「シグマ fp」をウェブカメラとして使用した画面

 

「キヤノン EOS R」をウェブカメラに

次に、キヤノンが海外でソフトを公開したのでさっそく使用。驚いたのが歴代EOSが数多く対応していること。キヤノンユーザーは試してほしい。

キヤノン EOS R

 

実は日本国内ではいまだに未発表なのだが、Canon U.S.A.のサイトでソフトを公開している。Zoom接続中に、絞り・シャッター速度をリアルタイムに変更できるのが一歩進んでいる。AFはコンティニュアスサーボがオススメ。

キヤノン EOS R ウェブカメラ使用例
▲「キヤノン EOS R」をウェブカメラとして使用した画面

 

「富士フイルム X-T4」をウェブカメラに

富士フイルムも公式サイトでソフトを公開。カメラ側の設定が複雑に書いてあるが、基本的にオートモードで撮れば大丈夫なようだ。

FUJIFILM X-T4

 

メーカーサイトで正式に対応製品としてソフトが公開されており、インストールするだけで使用できる。本体に内蔵されている瞳AFや顔認識機能が使えたり、フィルムシミュレーションを使ってZoomができるのも面白い。

FUJIFILM X-T4 ウェブカメラ使用例
▲「富士フイルム X-T4」をウェブカメラとして使用した画面

 

USB-Cで接続する

カメラとPCは基本的にUSB-C端子で接続する。各メーカーともなぜかバリアングル側に端子があるため、自撮り用に液晶を回転すると案外使いづらい。気になるならHDMIで外部出力するという方法もある。

FUJIFILM X-T4

 

ケーブル長は0.5~1.5m程度が理想。あまり長いケーブルはデスク周りが煩雑になる。使用時は、PC&カメラの電源を切って接続してからあらためて電源を入れよう。

SIGMA fp

 

Zoomでのカメラ設定は?

各カメラの設定はいたって簡単だ。各メーカーのソフトをインストール後、Zoom設定画面の「カメラ」から使用したいカメラを選択すればよい。シグマはすぐに接続できるので簡単だ。

Zoomカメラ設定

 

各メーカーの対応状況
各メーカーから、一眼レフやミラーレスカメラをウェブカメラとして使えるようにするソフトが無料で公開されている。

EOS Webcam Utility Beta
 
  • キヤノン「EOS Webcam Utility Beta」(Canon U.S.Aで公開中) Windows版 / macOS版
  • 富士フイルム「FUJIFILM X Webcam」Windows版 / macOS版
  • パナソニック「LUMIX Tether for Streaming (Beta)」Windows版 / macOS版
  • オリンパス「OM-D Webcam Beta」Windows版のみ (2020年8月現在)

 

 

やはりカギはライティングだ

LEDライトをテスト

動画撮影によく使われるLEDライトがあると便利。いろいろなモデルが販売されているが、「色温度を変更可能」&「バッテリー駆動ができる」ライトを選択しておくと使い道も広がる。

LEDライト

■1灯(向かってやや左から)

陰影がハッキリするのでカッコいいイメージで見せたい方には1灯がオススメだ。

LEDライト1灯

■2灯

両サイドから2灯で光を当てることで、背景の影を和らげ、優しいイメージになる。

LEDライト2灯

 

男子だってリングライトで盛れる!

YouTube撮影などでよく使われるリングライトだが、全体に顔が明るくなって、とにかく盛れる! 瞳の中の光が円形になり目の印象も良くなる。大きさや値段はいろいろだが、小ぶりでUSB給電できる製品を選ぶとよい。

リングライト

■リングライトなし

リングライトなし

■リングライトあり

リングライトあり

リングライトがあると、帽子の影もなくなり顔全体に光がまんべんなく届いてキレイに写る。また、LEDライトに比べると背景の影が気にならない。

 

ミニ三脚で固定すると調整がラク

できるだけPCとの距離は遠すぎないようにすること。バリアングルモニターが付いているモデルならアングル調整もラクだ。ミニ三脚は安定していて高さ調整ができる物を選ぶとよい。

FUJIFILM X-T4 + マンフロットミニ三脚

 

レンズは標準がオススメ

オススメは35~50mm程度の焦点距離で、最短撮影距離が比較的短いレンズ。AFはメーカーサイトではAF-Sが推奨されているが、MFで固定し、絞りをF3.5~F8あたりで調整するとよい。

SIGMA fp + 45mm F2.8 DG DN | Contemporary