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【2020ベストバイ】「α7R IVの在庫あります♡」の悪魔の囁きが…結果、大成功! オカダキサラさん

1年で世界のありようがガラッと変わってしまった2020年。あっという間に1年が終わってしまったという方も多いのでは? ほんの少しでも楽しんで明るい2021年を迎えていただきたく、プロの写真家やカメラライターに「2020年に買ってよかったモノ」を一斉調査しました! さあ、何が出てくるかな?

オカダキサラさんの2020年ベストバイ「ソニー α7R IV」

ソニー α7R IV

カメラの重さにシャッターチャンスを逃す日々

今年は大きな買い物をしました。私がこれまで使っていたのはキヤノンのフルサイズ一眼レフです。「EOS 5D Mark IV」は素晴らしい相棒で、どんな状況でもシャッターがついてきてくれてました。

私は外出中のほとんどの時間をカメラを首から下げて過ごします。いつでもどんなときでもすぐにシャッターを切れるようにするためです。使用しているレンズはキヤノンの短焦点「EF40mm F2.8 STM」。最高の組み合わせだったのですが、今年に入ってシャッターがうまく切れなくなってきました。

原因は私の筋力不足です。20代は体力で補っていたのですが、ついに肩と腰に慢性的な痛みを覚えるようになりました。このままでは体の痛みで写真が撮れなくなってしまうかもしれないと恐れ、筋トレを毎日一時間ほど行うようにもなりました。

続けて2年。おかげで痛みは和らいできたのですが、それでもカメラの重さにシャッターチャンスを逃す日が続くようになりました。

ミラーレスカメラの購入を決意するも…

今年の9月に発売された『CAPA』10月号のスナップ特集に取り上げていただいたときのことです。インタビュー中に「ミラーレスカメラはどうですか?」と尋ねられました。そのときは「まだ様子見ですね」と答えましたが、実はとても気になっていたのです。

CAPA10月号には「キヤノン EOS R5」の別冊付録が付いていました。届けられた別冊を読み「今が買い時かもしれない」と強く思うようになりました。

満を辞して10月中旬、「EOS R5」を購入せんと勇足で家電量販店に向かいました。すぐにでも手に入れたい、ミラーレスカメラでもっと良い写真がとれるようになる! 期待に胸を高鳴らせながら店員さんに声をかけました。私はこのときまで、「EOS R5」は人気すぎて入荷の目処が今年中には立たないことを知らなかったのです……。

「α7R IV」の在庫、ございますよ♡

高揚していた気持ちは一気に奈落の底へと落ちました。とりあえず予約はしたもののすぐに手に入らないもどかしさは消えません。途方に暮れながら店内をウロウロしていると、噂の「ソニーα7R IV」が目に入ってきました。

試しに手に取ってみるとなんという軽さ。そのまま試し撮りをしていると、店員さんが近づいてきて悪魔の囁きをしました。「在庫、ございますよ♡」。

私の欲望の天秤は大きく傾きました。「α7R IV」のプライスカードを指差し「これください」と店員さんにお願いをしていたのです。

高性能さにびっくり

私はミラーレスカメラに対しある不安を抱いていました。バッテリーの持ち時間と、センサーの熱処理です。バッテリーの持ち時間については今後も課題ですが、センサーの熱処理についてはまったく問題ありません。それどころかあまりの高性能さにびっくりします。

とくに夜間撮影。肉眼では見えないものが、カメラ越しだと見えてしまうのです。しかもオートフォーカスまでぴったり合う。ノイズも少なく、圧倒的な画像処理能力の高さです。暗い中だとオートフォーカスも機能しにくくなるものですが、イルミネーションもバッチリ撮れていました。

そして軽さです。一眼レフカメラと比べ半分の重さになったカメラは肩や首、腰にも優しいです。体が軽くなると心も弾みます。ミラーレスカメラに買い替えてまだ2か月。デジタル一眼レフと勝手が違うことも多くあり研究の余地はまだまだありますが、このカメラと一緒にどんな景色に出会えるのか、そしてどんな写真ができあがるのか、毎日が楽しいです。

ソニー α7R IV 実写作例

ソニー α7R IV 作例

あしかがフラワーパークのイルミネーション。画像処理能力が高いため、絞りやシャッタースピードに余裕ができ、いつもなら撮るのを諦めるシーンでもシャッターを切れました。

ソニー α7R IV キヤノン EF40mm F2.8 STM シグマ MOUNT CONVERTER MC-11 絞りF4.5 1/125秒 ISO6400 WB : オート

 

 

〈文・写真〉オカダキサラ