1年で世界のありようがガラッと変わってしまった2020年。あっという間に1年が終わってしまったという方も多いのでは? ほんの少しでも楽しんで明るい2021年を迎えていただきたく、プロの写真家やカメラライターに「2020年に買ってよかったモノ」を一斉調査しました! さあ、何が出てくるかな?
KYON.Jさんの2020年ベストバイ「ピークデザイン キャプチャー V3」
有休フォトグラファーが有休あまりまくりだった1年
2020年は、たくさんの変化があった一年でした。風景写真を撮り始めてから、特に2016年以降は毎年全有休をフル活用して綿密な計画を立てて年6〜7回の海外撮影を実現させて、もはや「有休マスター」と同期に呼ばれたぐらいの私にとって、2020年は入社以来、初の「有休あまりまくり」の年でした (笑)。
コロナ禍により海外撮影は6つもキャンセルすることに (涙)。ステイホームしながらも、来年の撮影に向けて、体力トレーニングと称して秋ごろから週末登山ハイキングを始めました。
のんびりハイキング撮影が楽しめると思いきや…
撮影のための活動ではないので、カメラギアもいつもより軽装で、「ソニー α7R IV」+レンズ一本 (使いやすさを考慮していつも「FE 24-70mm F2.8 GM」を選択) を持ち歩くようにしています。すぐに取り出せるよう、カメラにはいつもレンズを付けておき、登山ザックの一番上の空間に置いています。そうすれば山頂にたどり着いたら、ザックを地面に下ろして、サッとカメラを手にしてのんびりと撮影ができるのだと考えていました。
……しかし思いのほか、途中の景色のほうが魅力的だったりするのです。そうすると毎回、「あっ」と思うとザックを下ろして、カメラを取り出して、撮って、ザックに入れ直して、チャックして、紐を結んで、再び背負って登り続けて、また「あっ」てなってザックを下ろして、カメラを取り出して……という動作の繰り返しがだんだんと面倒くさくなって、数回で「もういいや」ってなってしまいました (笑)。
カメラをザックに取り付けて両手をフリーに
そこで登山仲間からこの「キャプチャー V3」を勧められました!!!
ザックの肩紐にクリックしておくだけで、カメラをそのプレートに差し込んでいつでもどこでも両手が空いた状態にでき、しかもワンボタンで取り外しできるマジックアイテムなのです。
「キャプチャー V3」の何が素晴らしいかというと、カメラがただ肩紐にぶら下がるだけで機材が登山の邪魔にならず、普通に登っていけることです。登山もハイキングでもそうですが、万が一 (例えば転んでしまったり、滑ってしまったり、石から落下してしまったりする場合) のために両手がフリーにできると、何かをつかんでケガなどを回避、もしくは軽減できる可能性がぐっと上がります。「可能であれば両手はいつでも空けておくように」といろいろな経験者から伺いました。実は、取り出しが面倒くさくなってから私はよくカメラ片手に山に登っていて、それをベテランの方に見られて「絶対危ないからやめて!」と叱られていました。
専用のプレートを使えば、ボタン一つでクリップに「はめ込み・取り出し」ができるので、かなり楽チンです。 あとは「FE 24-70mm F2.8 GM」を付けても、思ったより重さ的に問題がなかったのも助かっています。
唯一の不便というか気を付けたほうがいいのは、ザックを地面に下ろしたときなどにカメラの存在を忘れないこと!!! そっとテーブルに置きましょう! (笑)
〈文・写真〉KYON.J