USBの進化と転送速度
Type-Cを採用してから、USB は3.0 → 3.1 Gen1 → 3.1 Gen2 → 3.2 Gen1 → 3.2 Gen2 → 3.2 Gen2×2と進化し、転送速度も5Gbpsから20Gbpsまで高速に進化してきた。ただし、それに伴いType-Cのケーブルも速度に合わせて複数存在することになり、結果、形状はType-Cでも遅い転送速度のケーブルだと最高速度は5Gbps止まりになってしまう問題が出てきている。
こうした複雑さを一掃するため、インターフェースをType-Cだけに絞って、ケーブルも高速なものに統一。新たに規格化されたのがUSB4だ。USB4 Gen3なら20Gbps、USB4 Gen3×2なら実に40Gbpsの速度を可能としている。
Thunderboltの進化と転送速度
Thunderboltは主にMacに搭載され、USBよりも転送速度が速いインターフェースだった。最初はMiniDisplayPortと同じ形状で、Thunderbolt 3からType-C端子を採用している。
形状がType-Cと同じであるため、Thunderbolt 3はWindows PCでも搭載され始めたが、互換性でさまざまな問題が発生することになった。Thunderbolt 3は最高40Gbpsの転送が可能だが、ケーブルの種類と長さにより速度が変わる特徴がある。一方、Thundebolt 3ができたころのWindowsのUSB Type-Cの最高速度は、3.1 Gen2の10Gbpsでしかなく、単なるType-CケーブルではとてもThunderbolt 3の40Gbpsは送れなかった。これでは問題が生じるのは当たり前といえる。
その後、端子の形状は一緒だが、中身は別モノのUSB Type-CとThunderboltを統一する意味で誕生したのがUSB4とThunderbolt 4で、結果的に最高速度も40Gbpsと、ほぼ同じモノとなった。今後は互換性の問題も解決されるはずだ。
現在、MSIのPCのようにこれらに対応したPCがすでに登場し始めているが、実はTunderbolt 4やUSB4規格の周辺機器はまだあまり出てきていない。いずれ増えてくると思うので、今後に期待だ。しかし新しいPCを検討するなら、これからはThunderbolt 4を搭載したPCを購入した方がいいだろう。
※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。