2021年は少しずつ良い方へ変化の兆しが見え始めた1年でした。2022年は久しぶりに楽しい写真ライフを過ごせることを願って、プロ写真家やカメラライターに「2021年に買ってよかったモノ」を一斉調査しました。最後に番外編として、編集スタッフの買ってよかったモノを紹介します!
CAPA編集部・稲葉利二の2021ベストバイ「アップル Mac mini」
悩んだ末に一世代前のモデルを購入
長年愛用したメインパソコン「Mac mini」が、1年ほど前から謎の再起動やフリーズを起こすようになり、2020年の年末のある日ついに起動もできなくなってしまった。
使っていたのは「Mac mini (Late 2012)」。2014年に新製品 (Late 2014) が登場したが、新型はCore i7モデルもなく、2台搭載できたストレージが1台になるなど、やや微妙な仕上がりで、最高スペックの旧型Core i7モデルを慌てて購入したのであった。このモデルは、なかなかの高性能。当時はまだHDDが主流で純正SSDが高額なため、自分で分解してOSのストレージを500GBのSSDに交換、データ記録用に1TBのHDDを増設 (これが割と簡単で評判が良かった)した。コンパクトで静かなわりに、起動や動作が速く、レタッチや画像編集なども楽々こなすなど快適で、以来6〜7年に渡って快適に自宅作業を行わせてくれた。
だが壊れてしまっては仕方がない♪ さっそく新型を物色。ちょうどApple独自のM1チップ搭載モデル (M1, 2020) の発表時期でもあり悩むも、初期不良やソフトの対応など新しい製品の初期ロットに対する不安を考え、あえてIntelプロセッサモデル (2020) を選択することにした。
今回は納期を優先してカスタマイズなどせず、Core i5、SSD500GBを選択。2012モデルでは仕事のデータはデータ記録用HDDに集めていたため、バラして外付けHDDケースに移植したところ、すべて無事だったので、ノートPCで数日なんとか仕事をさばいている間に、注文から数日であっという間に新型が自宅に到着した。
メモリ増設と外付けSSDで性能アップ
2012モデルでバラすのに慣れていたこともあり、メモリは純正の36GBを注文すると高額なため、自己責任になるが自分で増設することにしていたのだが、使われている特殊なトルクスという小さなネジが緩まない! 何度やってもびくともしない。ついにはドライバーがなめてしまった。取り返しがつかなくなる前に諦めて、知り合いにMacの修理をしている人がいたのでメモリ増設をお願いした。しかし彼が急に忙しくなり、戻ってきたのは実に半年後であった……。冬に注文したのに、季節はもう夏に (笑)。
また、2014モデルからはストレージが2台搭載できない仕様のため、「Mac mini」用のUSB-Cハブを兼用した2.5インチHDD/SSDケースにデータ記録用の1TB外付けSSDを増設した。これで性能はアップしながら2012モデルとほぼ同様の環境にすることができた。現在、何もしていないのに時々「ストレージを取り外さないでください」というアラートが出る以外は正常に動いている。
次の狙いはMacBook Pro!?
さて、とはいえ新型はさすがに快適。ただ2012モデルが爆速だったせいかネットを見たり原稿を書く程度では差がわからず、やはりデータのコピーや動画編集、レタッチで画像を何枚も開いた時に高速さを実感するにとどまっている。
むしろ、2012モデルが7年も使えたことが驚きであり、かつてほど新型に切り替えても感動がないということにも、なんとなくパソコンの停滞を感じてしまい、逆に少し残念に感じている。贅沢な悩みだろうか?
この2020モデルはいつまで使い続けられるのだろう。買い替えたくなるようなモデルはもう出ないのだろうか……と思っていたら2021年秋に新型「MacBook Pro」が登場。「現在使っているMacBook Proも随分長く使っているな〜……」などと考えている今日この頃であった。
〈文・写真〉稲葉利二