東京・新橋駅前にある、SL車両が目印の通称「SL広場」。今回訪れた 「富士越カメラ」は、その広場に隣接するニュー新橋ビルの2階にある。
昭和24年創業の老舗中古カメラ店
昭和24年に横浜で創業し、28年に日本橋へ移転、そして45年に新橋に支店をオープンした富士越カメラ。その後、一時新橋店を閉鎖したが、2020年9月に日本橋から再び新橋に移ってきた。
取材時、ショーウィンドー内の商品を見ていると、何人かの常連らしきお客さんが来店。代表の佐藤さんの話では、新橋という場所柄、客層としてはサラリーマンが多いとのこと。
フィルムカメラを中心に中古デジタルも販売
店内は国内各社やライカなどの舶来品、フィルムカメラやレンズが整然と並べられている。また、割合としては多くはないが、売れ筋のデジタルカメラも置かれていた。
舶来から国産まで、特にライカの充実ぶりは正規特約店ならでは
その店内の品揃えだが、古くからのライカ特約店ということもあり、新旧ライカ製品の充実ぶりが目立つ。そこで、人気の高いライカ製品などについて聞いてみた。
「ひとつ挙げるなら、M6ですかね。デジタル製品でもM型の製品は注目度が高いです。国産のカメラでは、オリンパスOM-1やOM10など。そのほかコンタックスのTシリーズやGシリーズ、デジタル製品だとソニーα7シリーズなども人気があります」
ただし、いま挙げたカメラはどれも入ればすぐに売れてしまうとのこと。最近は中古品が全体的に品薄で確保がなかなか難しい、そこが悩みの種だとも話してくれた。
なお、富士越カメラはI・C・S輸入カメラ協会の会員であり、クラシックカメラの催事にも積極的に参加している。オールドカメラファンなら、定期的にチェックしたいお店だ。
品揃え豊富なライカ製品
ウィンドー前列には、コンディションの良さそうなM型ライカがズラリ。その奥には、よりクラシカルなバルナック型が並ぶ。これらの製品は、M型より安価なモノが多いので“初めてのライカ”としてもオススメ。
ライカレンズは多種多様
ドイツ製、カナダ製? また、同じレンズ (名称、焦点距離、開放F値) でも何代目の製品? そんなところが気になるのが“ライカ沼”なのだ。
国産はオリンパスが充実、フィルムコンパクトも根強い人気
注目度は高いが品数が少ないオリンパスOMシリーズ。だが、この店のOMはボディもレンズも結構充実。少し古めのフィルムコンパクトは、女性からの人気が高いとのこと。
代表のおすすめはコレ!
ライカ DII (I型改良) ショートエルマー付き
ベース機は1930年製造のI型だが、それを連動距離計付きに改造した「ライカ DII」。レンズは“35mm判用標準レンズの元祖”とも言える「ショートエルマー」(5cm F3.5)。美品の組み合わせで、価格は388,000円 (税込)。
見つけた! 吉森カメラマンの気になる商品
コンタックス G2 + Planar 45mm F2
高品位なチタンボディや、高性能なツァイス交換レンズ群が魅力のAF機。前モデル「G1」よりもAF性能が向上し、最高速度もアップ。上程度でボディ価格は242,000円。選んだ標準レンズ「Planar 45mm F2」(美品) は46,200円 (いずれも税込)。
※掲載した商品や価格は取材時のものです。
富士越カメラ
住所 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル2階
営業時間 10:00~19:00 (土・日・祝日は18:00まで) ※時短営業中
定休日 水曜、奇数月第2日曜 (ビル休館日)、年末年始 ほか
TEL 03-6550-9416
アクセス JR新橋駅より徒歩1分
URL https://www.fujikoshi-camera.com