ここからは、惜しくも選外となった作品の中から、公文健太郎先生が気になった作品をピックアップしてアドバイスします。
ムシテン
榎本萌々 (和歌山県田辺市 / 18歳 / 和歌山県立神島高等学校 / 写真部)
虫の視点ということで草むらの中から超ローアングルで狙っています。この作品の面白いところは手前の草の色です。虫の目になるということは、視点の低さだけではなく色だって人間と同じように見えているとは限りません。当たり前に見えているもの自体を考察し直したことがとても良いと思いました。もう一歩。虫だったらどう見えるのでしょうね。考えてみましょう。
家族の集まり
泰地彩央 (和歌山県田辺市 / 17歳 / 和歌山県立神島高等学校 / 写真部)
家族模様と言えばよいのいでしょうか。性別、年齢入り混じって、小さな部屋の中で繰り広げられるハチャメチャが格別です。残念なのはピントの位置。願わくば全員の面白さを均等に扱うためになるべく、パンフォーカスに近づけたかった。それが叶わない暗さであれば、奥のお兄ちゃんたちにしっかりとピントを合わせたかったですね。
銀鏡
西田和心 (さいたま市西区 / 埼玉栄高等学校 / 写真部)
銀鏡と題し、街中を走るタンクローリーに映る空を撮った反射神経は素晴らしいです。ただプリントが悪く、せっかくの写真がもったいなかったです。タンクローリーの金属や雲の線がしっかりと出るようにプリントしましょう。解像度も足りないかもしれませんね。トリミングするときは気をつけましょう。きれいにプリントできていれば入選でした。