ここからは、惜しくも選外となった作品の中から、公文健太郎先生が気になった作品をピックアップしてアドバイスします。
今日はデート (4枚組)
赤沼奏空 (愛知県豊川市 / 豊川高校 / 写真部)
このタイトルに、被写体は髪を整えて出かける二人。その気持ちは昔からずっと変わらぬものなのでしょう。幸せを小さなことで作っていく、そんなメッセージを感じます。全体のテーマも良いのですが、やはり3枚目の写真が素晴らしいです。美容師に委ねるおばあちゃんの無防備な表情が素晴らしいです。それに対して1枚目、2枚目が説明的で残念です。テーマとは切り離し、この一枚で応募しても良かったかもしれません。
ゴーイング・マイ・ウェイ
佐藤颯斗 (横浜市瀬谷区 / 15歳 / 神奈川県立横浜瀬谷高等学校 / 写真部)
最高の光景に出逢いましたね。犬や猫ではなく、亀ですか。こんな亀に道端で出会ったらさぞ驚くことでしょう。その周りの反応を見たかったです。我が物顔で闊歩する亀が主人公で良いと思います。けれども周りをしっかりと入れたほうが、その異様な光景を楽しめる写真になったと思います。
ここであってる…?
都丸和香 (横浜市港北区 / 16歳 / 神奈川県立川崎北高等学校)
海辺に二人で旅行でしょうか。でも普通はスーツケースは浜辺に持って行きませんね。乱れた服装や、危うさを感じる二人の距離、あるはずのないスーツケースが、訳ありな感じがして物語を想像してしまいます。この訳ありな感じ、危うい感じを引き立てるために、もう少し引いて、ポツンと二人を描いたほうが良かったかもしれません。