2023年11月15日〜17日の3日間、千葉の幕張メッセで開催された、プロフェッショナルが集うメディア総合イベント「Inter BEE 2023」。会場で展示されていた写真関連の注目アイテムやユニークな製品をピックアップして紹介しよう。
【サイトロンジャパン】新製品の超広角ズームレンズと超高倍率マクロレンズを実機展示
LAOWA (ラオワ) 製品が並ぶサイトロンジャパンのブース。シネマレンズがメインだったが、スチル用の新製品も展示されていた。
発売前の超広角ズームレンズ「LAOWA 8-16mm F3.5-5 ZOOM CF」をタッチ&トライ
超広角ズームレンズ「8-16mm F3.5-5 ZOOM CF」は2023年11月24日に発売予定の新製品。発売前に手にすることができた。APS-Cミラーレスカメラに対応し、大きさφ88.4×88.53mm、重さ463gとコンパクトなレンズに仕上がっている。
金属製の鏡筒の中ほどには、絞りのクリックを解除するスイッチが設けられている。クリックを解除すれば、動画撮影時などにクリック音がなくスムーズな絞り調整が可能になる。マウントはキヤノンRF、キヤノンEF-M、ソニーE、ニコンZ、富士フイルムXの5種類が用意されている。画角は35mm判換算で12〜24mm相当 (キヤノンRF/EF-Mマウントは12.8〜25.6mm相当) だ。
超広角ズームのため、前玉が飛び出したいわゆる出目金レンズだが、金属製のフィルタースレッドが標準装備されているので、フィルターの装着が可能だ。フィルター径はφ86mm。
フィルタースレッドを装着した「8-16mm F3.5-5 ZOOM CF」。専用スレッドなので、装着した状態で一体感がある。
もはや顕微鏡! 超高倍率マクロレンズ「LAOWA Aurogon FF 10-50X NA0.5 Supermicro APO」
2023年10月20日に発売されたばかりの超高倍率マクロレンズ「Aurogon (オロゴン) FF 10-50X NA0.5 Supermicro APO」も展示されていた。交換式の倍率チューブ4本で10〜50倍撮影に対応し、最大50倍の超マクロ撮影が可能な完全受注生産品だ。
デモンストレーション用に10倍の倍率チューブが取り付けられていた。等倍をはるかに超える顕微鏡のような倍率なので、被写体は花粉や植物の断面などのプレパラートが用意されている。
モニターに映し出された10倍の画像。
共通の対物レンズ部分。鏡筒のNA表示は、顕微鏡用対物レンズに規定される絞りに相当する値。NAはクリックレスで変更できた。
レンズ前面から被写体までのワーキングディスタンスは20mmと固定になっている。そのため、倍率チューブの長さの分だけカメラ位置を下げる必要がある。デモ機はフォーカシングレールの上に装着されていた。超高倍率なだけに被写体を捉えるのには顕微鏡並みの精度を要求されるためだ。
鏡筒を支えている銀色のリングは、別売の「Aurogon専用チューブスリップリング」。さらに高倍率で撮影する場合には、レンズを2か所以上で支えることが推奨されている。