特集

桜と鉄道を組み合わせて狙える! プロのおすすめ撮影スポット11選

桜の季節がやってきました! 全国の撮影地から、桜と鉄道を組み合わせて撮影できるスポットをプロが厳選してガイドします。こちらを参考に、ベストショットを狙ってください。

  1. 東京の桜撮影スポット10選
  2. 全国の桜+鉄道撮影スポット11選

JR釜石線・晴山駅 (岩手県)

JR釜石線・晴山駅 (岩手県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF8 1/125秒 ISO1000 WB : 太陽光 2022年4月17日

JR釜石線が北上高地への登り区間に入る手前にある小さな駅。猿ヶ石川のそばにあり、かつてはすぐ上流の東和水力発電所への物資輸送が行なわれ、貨物線が敷かれていました。

その貨物線の跡地に植えられた桜は現在大きく成長し、小さな待合室だけがあるホームに沿って桜のトンネルを形成しています。満開時期は4月中旬ごろ。あまり引きが取れないので、レンズは広角~標準系がオススメ。ホームの前は田んぼが広がっているので、その田んぼ越しに遠目に狙うこともできます。15時くらいを過ぎると、桜が西日に照らし出され、一層鮮やかに!

三陸鉄道リアス線・吉浜駅 (岩手県)

三陸鉄道リアス線・吉浜駅 (岩手県)
キヤノン EOS R6 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 絞りF6.3 1/320秒 ISO200 WB : 太陽光 2022年4月16日

国鉄盛線の終着駅として1973年に開業した単式ホームの駅で、三陸鉄道へ転換後に大船渡市吉浜出張所を兼ねた「きっぴんセンター」が駅舎として建てられ、その脇にソメイヨシノが1本植えられています。満開となるのは4月中旬ごろ。

東日本大震災による運転休止から復旧した2013年、“キット、ずっとプロジェクト” 活動の一環として、キットカットの協賛によって駅舎と歩道橋に桜の装飾が施され、その姿を駅近くの跨線橋から見ることができます。望遠レンズを使って圧縮するように撮影すると、背後の山肌の桜も写ります。南側から光が差す午後早めの時間帯がオススメです。

東武宇都宮線・国谷駅 (栃木県)

東武宇都宮線・国谷駅 (栃木県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF9 1/320秒 ISO800 WB : 太陽光 2022年4月8日

栃木県壬生町の東部に位置する東武宇都宮線国谷駅は、東武電車と一緒に桜を写すことができるスポットとして人気になっています。千鳥式のホームの2番 (上り) 線側に沿うように咲き誇る桜は戦後に植樹されたそうで、幹の太さがかなりある立派な古木ばかり。その下を東武電車の車両 (2018年からは黄色と濃紺の帯を施した20400系が運行) が行き交います。

2番線の上り (栃木)方向から広角で仰ぎ見て青空をバックに狙うといっそう映えます。列車の正面方向に光が当たるお昼前後の時間帯がベスト。4月上旬にピークを迎えます。

いすみ鉄道いすみ線・東総元~久我原間 (千葉県)

いすみ鉄道いすみ線・東総元~久我原間 (千葉県)
ニコン D810 AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 絞りF5.6 1/1000秒  ISO800 WB : 晴天 2023年3月23日

旧国鉄木原線を引き継ぎ1988年に開業したいすみ鉄道は、鉄道の旅を楽しんでもらいたいと地元住民やボランティに参画してもらいながら、沿線に四季折々の花々を植える活動を行なってきました。そのかいあって、現在沿線には花と絡む撮影スポットが目白押し!

その中でも桜と絡めてオススメしたいのが、東総元駅から西方向に歩いてすぐにある踏切近くのポイントです。満開時期は3月下旬~4月上旬にかけて。まだまだ桜は若いのですが、カーブとなっているこの区間を走る列車とのコラボレーションは、まさに絵に描いたような美しい風景。時間帯を選ばずさまざまな表情が狙えるのも、ここの魅力になっています。

JR中央本線・立川~日野間 (東京都)

JR中央本線・立川~日野間 (東京都)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF7.1 1/1000秒 ISO6400 WB : くもり 2023年3月27日

中央本線が立川駅を出てほどなくして渡る残堀川橋梁。橋を挟んで下流から上流へと続く遊歩道沿いは桜並木になっています。快速列車のE233系ほか、特急あずさなどで使われるE353系、EH200形電気機関車など、さまざまな形式の車両が見られるのがここの特徴です。

橋のたもとからも撮れますが、少し離れた下流側から望遠気味に狙うのがオススメ。桜のトンネルの向こうを走り抜ける列車が撮影できます。晴れた日は、午前が順光、午後が逆光となります。列車の通過速度が速いので、1/1000秒以上の高速シャッターを使うのも忘れずに。

JR中央本線・甲斐大和駅 (山梨県)

JR中央本線・甲斐大和駅 (山梨県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF5.6 1/1600秒 ISO2000 WB : 太陽光 2023年3月27日

掘り割りのようになっているホームを見下ろすように、約15本ほどのソメイヨシノがあたりを囲っています。甲州市の中心部と比べ標高が高いため開花時期が少し遅めで、見ごろは4月上~中旬にかけて。

周囲をフェンスで囲われているので、可動式モニターのカメラでフェンスより高い位置から撮影したいところ。また、駅の東側に架かる国道20号線脇の歩道橋から狙うのもオススメです。特急列車 (E353系) はこの駅を高速で通過するので、列車をぶらさないためには高速シャッターを切る必要があります。

しなの鉄道しなの鉄道線・信濃追分駅 (長野県)

しなの鉄道しなの鉄道線・信濃追分駅 (長野県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF7.1 1/800秒 ISO250 WB : 太陽光 2022年4月23日

江戸時代に中山道と北国街道の分岐宿として栄えた追分宿の近くにある駅です。標高957mと、JR線を除く普通鉄道では最も標高が高く、桜が満開となるのは通常4月下旬とかなり遅め。今では貴重となった115系直流電車が狙えるのがここの特徴です。

相対式ホームの2番 (下り) ホームの待合室から跨線橋脇にかけて植えられた10本ほどの桜を、1番 (上り) ホームからやや望遠気味に狙うと、桜と列車、跨線橋がうまく絡みます。1番ホームに植わるツツジを前ボケに生かすのもオススメです。

JR小浜線・上中駅 (福井県)

JR小浜線・上中駅 (福井県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF6.3 1/320秒 ISO1600 WB : 太陽光 2023年4月3日

福井県旧上中町の中心にある駅で、相対式のホームを挟んで赤い屋根の二つの出口からなる駅舎が2005年に建てられました。北口の駅前ロータリーと2番 (上り) 線ホーム脇にソメイヨシノの古木が5本ほど植わっていて、例年は4月上~中旬にかけて満開となります。その下にはナノハナも植えられていて、桜とのコラボレーションが楽しめます。

北口の駅前周辺は田んぼで開けていて、嶺南こころの病院付近から駅を見ると、千石山を背に駅舎と桜、ナノハナが美しい彩りを見せてくれます。日中は逆光向きになるので、晴れた日は午前中早めに狙いたいポイントです。

JR山陰本線・高津駅 (京都府)

JR山陰本線・高津駅 (京都府)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF5 1/1000秒 ISO640 WB : 太陽光 2023年4月3日

福知山盆地中心の福知山と東部に位置する綾部との間、開けた田んぼの中にある相対式ホームの駅で、周りを囲む山並みが見られます。駅へと続く道の脇を由良川に注ぐ小さな川が流れ、土手に植えられたソメイヨシノが小さな並木となっています。

駅前からその桜並木越しにホームを見ることができ、行き交う列車を絡めて狙えます。青空を大きく取り込むなら広角~標準レンズを使い、午前~午後早めに撮影するのがオススメ。4月上~中旬が見ごろとなります。

北条鉄道北条線・法華口駅付近 (兵庫県)

北条鉄道北条線・法華口駅付近 (兵庫県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF5 1/1000秒 ISO640 WB : 太陽光 2023年4月2日

1915年に建てられ、国の登録有形文化財に登録されるレトロな駅舎が人気の法華口駅。春になるとホームに沿って植えられた桜が花開くことから、たくさんの人が訪ねてきます。

そのホームの桜並木も美しいのですが、少し狙いを変えて撮ってみたいのが、駅前に植えられたソメイヨシノと駅に到着・出発する列車とを絡めたカット。駅の北西方向が田んぼで開けているので、桜越しに線路を入れれば、桜の木の下を行く北条鉄道のフラワ2000形やJR五能線から移管されたキハ40形を撮影することができます。満開の時期は4月上旬です。

平成筑豊鉄道田川線・油須原駅 (福岡県)

平成筑豊鉄道田川線・油須原駅 (福岡県)
キヤノン EOS R6 RF24-105mm F4-7.1 IS STM 絞りF5.6 1/320秒 ISO1600 WB : 太陽光 2023年4月17日

石炭輸送を目的としていた旧豊州鉄道が1895年に開業した油須原駅。木造のレトロな駅舎は開業当時から使われる九州で最古のものではないかと言われています。2022年には、現在列車を運行する平成筑豊鉄道によって、開業当時のたたずまいに復元改修されました。

上り線ホームにある駅名表示板の脇にはヤエザクラが1本植わっていて、4月中旬に満開となります。ノスタルジックな改札口外から見ると、ちょうど改札口の先に桜と駅名表示板が見えるほか、上り線のホームから広角で狙えば桜と駅舎の間から出発する下り列車を撮影することができます。逆光で撮るなら午前中に。