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この便利さはフィルター革命だ! 最新マグネットフィルター活用のヒント

磁力で “カチッ” と取り付けられるマグネット式の円形フィルター。着脱のたびにクルクルとねじ込んだり、強く締めすぎて外れなくなったり、そんなイライラから解放される革命的なアイテムだ。フィルターワークを駆使した撮影をより快適なものに変えるマグネット式フィルターの賢い選び方と活用のヒントを紹介しよう。

マグネットフィルター

ねじ込み式とここが違う! マグネット式3つのメリット

① 磁力でワンタッチ着脱

マグネット式の円形フィルターは、磁力によってワンタッチで取り付けられるのが最大の特徴。取り付けるたびにねじ込んだり、外れなくなったりすることがなく、スムーズにフィルターを着脱できるので、フィルターを使うのがおっくうにならない。

マグネットフィルター
あらかじめレンズ先端にアダプターを取り付けておけば、マグネット式フィルターを近づけるだけで、カチッと吸い付くように装着される。取り外す際はフィルターの端を少し持ち上げればOK。
マグネットフィルター
フィルター枠の永久磁石でしっかりと貼り付き、不用意に外れる心配は少ない。
マグネットフィルター
専用レンズキャップもマグネット式でピタッと装着できる。

② 重ね付けしてもケラレにくい

超広角レンズに、複数のフィルターを重ねて使う場合、画面の四隅がケラレる心配がある。マグネット式フィルターは、ねじ込み式フィルターに比べてスリムなので、複数のNDフィルターを重ねたり、可変式NDフィルターとNDフィルターを組み合わせたり、NDとCPLを重ねてもケラレにくい。

マグネットフィルター
マグネット式フィルターの薄さは、重ね付けしたときにハッキリと感じられる。数値は実測値。
マグネットフィルター
超広角16mm時にねじ込み式フィルターを2枚重ねると、四隅が大きくケラレた。「FE 16-35mm F2.8 GM」で撮影。

③ スリムでかさばらない

マグネット式フィルターは、雄ネジと雌ネジがないため、薄く作ることができる。マルミのマグネットスリムフィルターの場合、特にNDフィルターが薄く作られ、CPLフィルターやブラックミストなどは5.02mmとやや厚めに作られている。それでも全般的にねじ込み式フィルターに比べて薄く、収納時にかさばらない。

マグネットフィルター
マルミの「マグネットスリムフィルター」(ND16) の厚みは実測値で3.27mm。
マグネットフィルター
フィルター1枚1枚が薄いので、携帯するときもかさばらない。写真はマルミのキットに付属するフィルターポーチ。収納部は大きく3つに分かれ、それぞれにポケットがあり、9つの収納スペースを持つ。

マグネット式はレンズ先端にベースとなるアダプターを付ける必要がある

マグネットフィルター

マグネット式フィルターを装着する場合、レンズ先端にマグネットベース機能を持つ「レンズアダプター」を取り付ける必要がある。そのため、フィルターを付けるレンズの数だけレンズアダプターが必要。なお、マグネット式フィルターはマルミの場合、67、77、82mmの3サイズ。フィルター径の異なるレンズで取り付けるにはマグネットベース機能を持つステップアップアダプターを使用する。

マグネットフィルター
マグネット式のレンズアダプターには、金属製リングのみのもの (左) と保護 (プロテクター) フィルター付き (右) の2タイプが用意されている (写真はマルミの「マグネットスリムフィルター」)。

ブランドの混用に注意

ブランドの異なるマグネット式フィルターは、互換性について明記されていないものを組み合わせると正しく装着できない可能性がある。フィルター径が同じでも、接続面の形状が異なる場合があり、混用は避けたい。

 

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