まるでカメラのようなそのレンズを強調したルックスから、今話題となっている最新スマートフォン「Xiaomi 14 Ultra」。ライカとの共同開発による高画質をアピールするなど見どころ満載だが、あわせてU30対象のフォトコンテストも開催中だ。あえてU30を対象とするなど、“若手クリエイターの育成” への本気度もスゴい。今回はXiaomi Japanアンバサダーを務める嶋本さんに、その魅力や楽しさとともに、U30フォトコンテストに期待することなどについても聞いた。
写真の原体験、プロになる魅力
千葉県出身。写真家、クリエイティブディレクター、ロマンチスト。カリフォルニア州オーハイの高校で写真部に入り、暗室で青春時代を過ごす。アカデミー・オブ・アート大学 (サンフランシスコ) 写真科卒業。在米中にアメリカで数々の写真展を企画し開催する。Joji Shimamotoの写真は、その場の匂いや音、湿気までも感じさせ、まるでLPレコードの針のノイズのように、安らぎと懐かしさを感じさせてくれる。一瞬を切り取った写真からは前後のストーリーを映画のように想像させる、観る者の感性が呼び覚まされるような希有なフォトグラファーである。
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── 写真に本格的に取り組み始めた原体験を教えてください。
アメリカにいた高校生の頃から暗室に入って写真をやっていますが、その高校の卒業式でとても思い出深い出来事がありました。卒業生がそれぞれ音楽を演奏したり、自分の好きなことをプレゼンするんです。なので僕は自分の撮った写真のスライドショーを上映したのですが、その時に、事情があって退学してしまった仲間の写真が映し出されたのを見て、先生が目に涙を浮かべたんです。
その光景を見た瞬間に、「写真って人を感動させられるんだ!」と思い、もっと写真を追求しようと思って大学の写真学科に進みました。そこから、学校では写真を学びつつ、撮った写真が日本の雑誌に掲載されたりと、少しずつ仕事になっていきました。
── 写真を撮ること、特にプロとして取り組むことの魅力は何ですか?
カメラマンとして、いろんな場所で「最前線」に行けるということかなと思います。会場をパンパンにするようなミュージシャンのライブでも、最前列のお客さんとステージの間にあるカメラマンエリアで、よりアーティストに近い距離に行くことができます。
ライブに限らず、音楽雑誌のインタビュー撮影でポートレートを撮るのも好きです。音楽雑誌が取り上げるようなホットなミュージシャンと一対一で接するわけで、まさに最前線ですね。撮影相手の情報は事前にあまり見ないようにして、初対面のフィーリングを大事にしています。
プロの現場でも通用する「Xiaomi 14 Ultra」の魅力
── 今回のコンテストは「組写真」を募集していますが、写真を選ぶ面白さについて聞かせてください。
撮り手は撮影現場で実際の景色を見ていて、前後の思い出もありますが、作品を見る第三者にはそのストーリーがわかりません。でも僕にはそのギャップが面白くて、撮影した場所、特にモノクロであれば年代までも想像してもらって、見る人が自由にストーリーを作ってくれるような状況が好きです。
写真を選ぶときには、自分とは異なる第三者の視点が入ることも大事だなと考えています。自分の好みで選ぶのとは違って、より “オーディエンス向け” になるような気がしますね。もちろん自分の好きな作品で応募してほしいですが、誰かに見てもらって講評されるということを考えると、身近な友達なりに一度写真を見てもらうのもいいかもしれません。
僕がよく写真を見てもらうのは、写真の専門家ではなく、写真に対しては素人である、他ジャンルの “センスがある人” ……デザイナー、ペインター、スタイリストのような人達が多いです。写真に詳しくない分、インスピレーションで反応してくれる。直感的なものが好きなので、このほうが僕にとって面白いものが見つかるんです。
── 暗室に入っていたフィルムの時代からデジタルに移り変わり、写真を撮ること自体が変わったと思いますか?
簡単になったと思います。フィルム時代は、光を理解したり露出計で測ったり、多少は暗室の知識も必要でしたが、今はそこまで知識が必要ありません。シャッターを切ってみて、背面のモニターで確認して、気に入るまで撮り直せる。カメラマンになるハードル自体は低くなったと思います。そのぶん、「世界を四角 (写真のフレーム) にどう切り取るか」のセンスが大事になっています。
── デジタル時代でも、特に写真のハードルを低くしたのはスマートフォンだと思います。この「Xiaomi 14 Ultra」の印象を教えてください。
第一印象は「フォルムがすごいな!」と思いました。普段のカメラはプライベート向けが「ライカQ2」(レンズ一体型デジタルカメラ)、たまに「CONTAX T3」(フィルムコンパクトカメラ) で、仕事には主にキヤノンの一眼レフカメラを使っています。
まず「Xiaomi 14 Ultra」で撮ってみたら、普段使い慣れているスマートフォンよりきれいに撮れて、撮った瞬間から写りに味があると感じました。写真家としては、撮ったものをよりイメージ通りに近づける編集 (RAW現像や調整) も欠かせませんが、今回紹介する作品は、撮影時に選べるモードやカラーでおおむね作品のイメージが完成しました。そこに少しだけ調整を加えています。
実は、雑誌の仕事にもいくつか使ってみたんです (笑)。撮影するアーティストに、実はこのXiaomiのアンバサダーをやっているから、これで撮りたいと話したんです。すると相手もこの「Xiaomi 14 Ultra」のカタチを見て驚いて、乗り気になってくれたんです。そのおかげで、雑誌の見開き2ページで、片方はいつものデジタルカメラで撮影、もう片方は「Xiaomi 14 Ultra」で撮影ということがありました。
「Xiaomi 14 Ultra」がポケットの中にあれば、カメラを持たずに手ぶらで歩けるのも魅力です。普段はフォトグラフィーキットのグリップを付けない状態で持ち歩いていて、ミュージシャンのツアーに同行するときはグリップを付けたりしています。ダイヤルには露出補正を割り当てて、自分好みの少し暗めの露出に調節しながら撮っています。グリップのシャッターボタンを押して確実にカメラを起動できたりするのも、信頼感がありますね。
嶋本丈士さんが「Xiaomi 14 Ultra」で撮影した作品を紹介
クリエイターになりたければ “アウトプット” が大事!
── 写真に現れるセンスを磨くための心がけや、大事にしていることはありますか?
これも、他ジャンルの人と交流するのがいいですね。僕は特にスケートボードを通じて様々な人達に出会ったことで磨かれたと思っています。スケートボードの練習施設や競技会に行くと、そこにはパンキッシュな人がいたり、小学生の隣にバリバリにタトゥーが入った人が立っていたり (笑)、いろんな人がいます。海外に行ってもスケボーを通じて友達になれるんです。
あと、センスという意味では “現場” を大切にしています。例えば街を撮ろうと思ったら、渋谷のセンター街に行ってみようとか、「ここには何かありそうだ」という情報に常にアンテナを張っておくんです。
── 最後に、このコンテストへ応募する若い方々にメッセージをお願いします。
かつて自分にとっての巨匠に、どんなカメラを使っているのかを尋ねたら、「道具なんか気にするな!」と言われたことを思い出します。何を使うかではなく、誰が使うのかだと。このコンテストも撮影に使うのはスマホで、どんな機種でも応募できますから、自分のセンスを信じて写真を撮ってほしいです。
今の時代は便利であるがゆえにインプットが多すぎて、アウトプットしないとパンクしてしまうような気がします。方法は何でもいいので、写真であれば写真展をやるとか、SNSへの投稿もそうですし、適度にアウトプットをする。息を吸って吐く。そんな感覚です。
クリエイターになりたいのであれば、とにかくアウトプットの経験を積んでほしいと思っています。そのための練習として、今回のコンテストで “組写真” というアウトプットにぜひトライしてください。
6月30日まで募集中!「Xiaomi U30 Photo Contest 2024」
小米技術日本株式会社 (シャオミ・ジャパン) が、フラッグシップスマートフォン「Xiaomi 14 Ultra」の発売を記念して、若手クリエイターを応援する30歳未満限定の「Xiaomi U30 Photo Contest 2024」を開催中。
スマートフォンで撮影した5〜10枚組写真を募集。スマートフォンのメーカーや機種は不問です。一次審査通過者には「Xiaomi 14 Ultra」と「Xiaomi 14 Ultra Photography Kit」をプレゼント。さらに、プロ写真家の講義が受けられる「Xiaomi Photo Academy 2024」に招待します。Academy参加者の中から選ばれた優秀作品は、首都圏主要駅のデジタル広告に掲出されます。
▼詳細はこちらから
https://getnavi.jp/capa/special/460940/
〈協力〉小米技術日本株式会社 (シャオミ・ジャパン)
〈文〉鈴木 誠
〈写真〉我妻慶一