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“写真部がイチバン青春してる!” 写真を通して繋がる総勢64名の仲良し写真部に潜入

全国の頑張る写真部を紹介するこの企画。今回は、新島学園中学高等学校写真部を訪ねました。

We are 写真部 #10 新島学園中学校・高等学校 写真部

新島学園中学校・高等学校は群馬県安中市にある私立の中高一貫校です。全校生徒は1,200名以上にのぼり、キリスト教精神をもとに教育が行われる進学校。部活動や学校行事などは中学校・高校合同で行われます。また、通学専用のバスも運行されており、市外や隣県の長野県から通う生徒も多いとのことです。

写真部は、現在中学生が40名、高校生が24名の部員が所属しており、それぞれが個性豊かな作品を生み出しています。他の部と兼部している生徒もいますが、写真部は文化部の中でも大人気です。部員たちは、毎週火曜日と木曜日を中心に放課後に集まり、撮影やプリント制作など写真を楽しんでいます。

部室には顧問の今井先生お手製のパソコンを含め7台のパソコンがあり、いつでも作業ができます。
プリンターはキヤノンとエプソン。どちらもコンテストに応募する作品を印刷します。

新島学園写真部の活動は、全国でも高い評価を受けています。写真甲子園に4回出場し、全国総合文化祭に23回出場するなど、数々のコンテストで優秀な成績を残しています。

ロッカーの扉にはコンテストの案内がたくさん。

部活動の一日

取材当日、部員たちは校内の屋上で撮影会を開催しました。今井先生が天文部の顧問を兼任していることもあり、天文部も部活動で使用する屋上で撮影をすることは多く、冬は天体撮影会も行われます。中学生から高校生まで大人数ですが、協力し合って、グループごとに撮影していました。

撮影の小道具を自分たちで準備。

ティアラや水鉄砲、シャボン玉、造花、ポット、オーガンジーの布など様々な小道具を使いながら限られたロケーションの中で工夫して撮影していました。

妙義山をはじめ、群馬の山々が周りを囲む屋上での撮影は開放感もあり、みんなのびのびと楽しそうな撮影会が繰り広げられていていました。


いつも先生に「終わりの時間だよ」と言われるまで撮り続けてしまうそうです。

▽取材日の様子はこちら

撮影会の様子を撮影してくれた2人

左から:福島翔子さん 清水美玲さん(ふたりとも高校3年生)

清水さん「テスト期間などで最近カメラを持つ機会が少なかったのですが、今日、久しぶりにカメラを持ったら撮影がすごく楽しくて、みんなの楽しそうな様子をたくさん撮りました。」

福島さん「いつもは撮影している様子を撮ることはないので、遊んでいる感じでした(笑)。みんなワイワイやってくれて、とても仲良しな姿が撮れました。」

清水さん「写真部の活動は高校生らしさをとても感じています。写真部で過ごしたからこそ、カメラや写真を通して良い学園生活を過ごせていると思っています。」

撮影会で撮影された作品

撮影:福島さん(キヤノン EOS R10)ポートレートの撮影時は部員同士交代しながらモデルを務めます。

“友達だから引き出せる表情” 大勢の部員を率いるしっかり者の部長

野崎さんの愛機はキヤノンEOS 90D(撮影:福島翔子さん)

3年生の野崎愛莉さん。小学生のときにコンパクトデジタルカメラを手にしたことをきっかけに、写真に興味を持ちました。「以前から写真が好きで、中学校の入学時に先輩たちがすごく仲が良い姿を見て写真部に入部しました。この一眼レフカメラは、高校入学のときに今まで1回も使わなかったお年玉を使って買いました(笑)」と話します。

また、よく撮る写真はポートレート! と即答の野崎さん。「部員みんなが仲良くて、お互いにモデルし合って写真を撮るっていうのが多いし、楽しいです。友達だからこそ引き出せる表情があると思ってるので、私はポートレートが好きです。写真部がイチバン青春しているなと感じる瞬間です。」と笑顔で話してくれました。

お気に入りの写真

タイトル:無邪気なあの子

すでに写真歴は3年以上! 中学生部員の写真事情

左から:桐原瑞季さん、塚越芽吹さん、毛利柚花さん(全員中学3年生)

3人とも一眼レフカメラを持っていますが、日頃はスマホで写真を撮ることが多いとのこと。
塚越さん「一眼レフカメラは主に部活動や特別な撮影のときに使っています。日常的なシーンではスマホの方が手軽なので、スマホで撮ることが多いです。先日修学旅行に行った際はカメラを持っていきました。」

毛利さん「スマホで写真を撮ることが9割ぐらいです。でも最近は枕元にカメラを置いて、朝一番の自分の寝起き写真を撮っています。どこかに発表する予定はないけれど、身近なところにカメラはいつもあります。」

写真部に入って印象的だった出来事は学園祭だったそう。
桐原さん「去年の学園祭で写真部はフォトスポットの運営と写真展示を行いました。お揃いのTシャツを作ったり、みんなで学園祭を楽しんだりしました。先輩たちと協力しながら成功できて、とても嬉しかったです。」

また、好きな被写体は3人とも“空”。
塚越さん「よく撮影するのは空です。登下校の際に綺麗な空を見るとつい撮っちゃいます。日頃は手軽なのでスマホが多いですが、今日の撮影ではカメラを使って空を撮りました。」

3人の話を聞いて、スマホと一眼レフを使い分けているのが、今の写真部の形でした。写真が日常的にあるからこそ、何気ない瞬間を大切にする視点が大切だと感じました。

顧問歴は28年 自由に楽しく楽しみながら写真を撮る

今井瑞穂先生

先生の愛機はキヤノン EOS R (撮影:清水美玲さん)

写真部の活躍の背景には、顧問の今井先生の存在が欠かせません。今井先生は、28年にわたり写真部を指導しています。「写真の技術というより、遊ばせながら自由に撮影させています。元気に撮ってもらった方が高校生らしい作品になるので。撮るにあたって少し露出や背景の話もしますが、写真をセレクトするときに具体的なアドバイスをしています」と話します。

人数の多い新島学園のチームワークはみんなの協力があってこそでした。「写真部の良いところは、いつでも楽しくやっているところ。また、先輩がよく後輩を見ていますね。だから、運動部とはちょっと違うけれども、学年を越えて楽しく活動しています。」

今井先生の指導方針は、部員たちにとってのびのびとした活動となり、創造力を引き出す一助となっていました。

写真を通して繋がる“仲間”

新島学園写真部は、大人数にもかかわらず、学年を問わず仲の良い雰囲気が印象的でした。部員たちが互いに声を掛け合いながら、撮影に取り組む姿勢はとても真剣でありながらも、楽しさを忘れない写真に対する思いが伝わってきます。そのコミュニケーションこそが学年や経験の差を感じさせない新島学園写真部の強みに感じました。

写真部での経験は、部員たちにとって大切な学校生活の思い出や成長につながっていました。今後も新島学園写真部の活躍が楽しみです。

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