特集

【ゆ~とび×八丈高等学校写真部】目指せ、八丈島写真展! 写真のチカラで島の魅力を届けよう

4時間目【プリント講評会】

渾身の一枚をプリントして言語化しよう

ゆ〜とび×八丈高校写真部

講評会の前に、「写真をプリントすることの良さ」についてゆ~とびさんがレクチャー。今年子どもが生まれたことで、撮るだけではなくプリントして飾る、普段から目にすることのできるプリントの良さを今まで以上に感じたという。

また大阪で写真展を開き、自分のプリントが大きく飾られたときのエピソードも話してくれた。PC画面では味わえない迫力、SNSとは違った反響など。さあ、今日撮った写真の中から一枚を選び、プリントして言語化しよう。

ゆ〜とび×八丈高校写真部
講評会では選んだ一枚の、良い点と課題点をそれぞれ発表。

ゆ〜とび×八丈高校写真部

ゆ〜とび×八丈高校写真部
ただ良い写真をセレクトすればいいわけではない。プリントした中から「言語化する」でまた悩む……。

ゆ〜とび×八丈高校写真部

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「写真プリントを飾ったり見せたりするときは、余白の有無やその幅を考えることも大事」とゆ~とびさんは話す。余白がないと外への広がりを感じさせ、絵柄のインパクトが増す。反対に余白を作ると落ち着いた印象となり、幅を広くするほど額縁のような効果が出る。ゆ~とびさんはおしゃれ感もあると、余白を広めに取ったプリントを渾身の一枚とした。

■ゆ~とびさんの作品

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「僕の渾身の一枚は、ふれあい牧場で撮ったコレに。昨日は一面真っ白で『この霞を撮らなければ!』と、駐車場に着いた瞬間に走って撮りに行ったお気に入りの写真。あえて日の丸構図で、霞部分を多めにフレーミング。ちょっとだけ白い部分を明るく、手前の緑の部分を暗く調整してメリハリを作った。欲を言えば、牧場にいた牛とこの木を一緒に撮りたかったな。完璧な一枚を目指すには、やっぱり時間をかけたり、何度も通ったりすることが大事だね」

■生徒作品

中川一瑠さん

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「背景が暗いことで被写体が目立ったのは良かったです。もう少し全体にピントが合うように撮ってもよかったのかなと思いました。」
ゆ~とび「いい気づき! 3D感の話をしたけど、平面的に切り取るときはパンフォーカスは有効な方法。今度、試してみてね」

後藤 稲さん

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「良かったのは、太陽の光と下の木で隠れた暗いところ、葉っぱの光の反射です。ピント位置がもう少し下だったのと、引いて木漏れ日感を出したらおしゃれになったかな」
ゆ~とび「僕も癖で寄りがちなところがあるけど、少し引くと空気感が生まれることもあるね」

奥山水月さん

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「明暗がはっきりしていることと、ゆ〜とびさんが座っている石垣は暗くて、洋服やレンズが白いのでメリハリが出ました。電柱など人工物が入ってしまったので、木とか葉っぱで隠せたら」
ゆ〜とび「手前が日陰、奥が日なた、これによって奥行き感が出ていてGOOD」

中村 環さん

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「講義で教えてもらったことを意識して、前ボケを入れて画面の中で層を作り、周辺を暗く中心を明るく撮りました。ゆ~とびさんが小さかったかな」
ゆ~とび「この場合、人のサイズは小さくてもいいかな。スケール感が出たり風景に目が行きやすくなったりするから」

佐々木美貴さん

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「瞬間的に撮れたと思います。撮影のときはこれ以上ズームアップできなかったので、編集でもう少し大きく切り取ればよいかなと」
ゆ~とび「トリミングの議論はあるけど、ゆ~とび的にはOK。最後に出てくる写真が良いか悪いか、そこが一番大事だと思っている」

沖山美唯沙さん

ゆ〜とび×八丈高校写真部
「ストーリー的な解釈になります。玉石垣は100数年前の人が作ったもので、それが今に続いている、そんなイメージを表現しました。改善点は暗すぎたこと」
ゆ~とび「この暗さは逆にいいかなと思った。対比で葉っぱとか一色入ると、色味が加わって暗さも生きそう」

技術以外に大切なことは? 「撮れちゃった写真」について

講評会では「渾身の一枚」を発表し、良い点と課題点を言語化する。3か所で約1時間半の撮影時間にもかかわらず、個々の視点や作風を生かした作品が出てきた。奥山さんは初めてモノクロに挑戦し、後藤さんはホワイトバランス微調整機能を使って独自の色彩で表現、佐々木さんは誰も気がつかなかった被写体を撮影していた。

そして最後は、今日一日を振り返りつつ、ゆ〜とびさんに質問タイム。

Q. 人を撮るときに意識していることは?
A. きれいな背景 (風景) を先に探して撮っている。

Q. 技術以外に大切なことは?
A. まずは楽しんで撮ること。そして極端に言えば、きれいだな、面白いな、などと思えたら強いと、気持ちや感性の部分について伝える。

一方、田崎先生からは「無意識に撮れちゃった写真の魅力についてご意見を聞けたら」と。「良い質問!」とゆ〜とびさん。考えて撮ると良い写真を撮れる確率は上がるけど、まとまりのいい写真ばかりになりがち。撮れちゃった写真には奇跡や発見がある。日々の練習として、言語化して再現性を上げること、感性のままにいっぱい撮ること、どちらもとても重要と話していた。

授業で使用したプリンター

エプソン EW-M973A3T

カラーインク4色 (CMY+グレー) に加え、顔料と染料の2種類のブラックインクによる豊かな階調描写が特徴。エコタンク方式のインクを採用し低印刷コストなので、インク代を気にせずプリントを楽しめる。写真部の活動にはぴったり。A3ノビ対応で写真展制作にも好適。

EW-M973A3T

エプソン EW-M973A3Tの詳しい情報はこちらをチェック

八丈島写真展は2024年11月29日よりエプサイトギャラリーで!

ゆ~とびさんが登壇する「CAPA博 2024」でも八丈島の写真を紹介します!

ゆ〜とび×八丈高校写真部

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ゆ〜とび

ゆ~とび
YouTubeチャンネル登録者数15.9万人 (2024年10月現在) のフォトグラファー。初心者にも見てわかりやすい撮影テクニックや機材レビューなど、さまざまなコンテンツを発信中。風景、野鳥、夜景を中心に撮影を行なう。
→ YouTube→ X→ Instagram
東京都立八丈高等学校
八丈島唯一の高等学校。全校生徒130名弱の小規模学校ながら、写真部は3 年連続で「写真甲子園」の本戦大会に出場。学校全体として日ごろから、島の魅力を伝えるさまざまな取り組みを行なっている。
→ WEBサイト

 

第2回は2024年11月20日公開予定。写真展に向けて本格準備!

〈協力〉エプソン販売株式会社
〈撮影〉平田龍乃介 (八丈写真館)
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