特集

【ゆ~とび×八丈高校写真部】写真のチカラで地域を応援! 八丈島写真展を目指そう

3時間目

写真展と同じように壁に貼って確認しよう

ゆ〜とび×八丈高校写真部2

昼食を挟んで、午後はプレ展示を行なう。教室の壁に実際に貼って鑑賞、確認。今回は大プリント1枚+小2枚の構成なので、大きくする写真はA3ノビにプリントして、A3ノビとA4を展示のように壁2面を使って並べてみた。机に平置きして見るよりも、より本番の展示に近いイメージだ。写真を平置きした場合と壁に貼った状態では印象が異なり、これによりまた入れ替えが……。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
生徒たちの展示スペースはエプサイトギャラリーの壁2面。そこに3枚組を6セット展示できる。写真点数は全部で18枚。内訳はB1サイズが6枚、A3ノビサイズが12枚。B1サイズ (728×1030mm) はピントの正確さなど、より写真のクオリティーが求められる。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
左右の高さや上下の幅を揃えながら、協力して貼る。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
ギャラリーのC壁面を想定。実際に壁に貼ると、また流れに違和感が。「この壁面のメインは森の中の写真で、海のイメージでメインを挟んでは?」とゆ~とびさん。ということで、中央と右端のセットを入れ替えたのがコレ。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
ギャラリーのD壁面を想定。本来はギャラリーと近い壁色で鑑賞するのがベストだが、貼るスペースがなかったので黒板を使用。「何か意見がある人いますか?」、生徒たち「いいと思います!」。こっちの壁はこれでGO。

ここでテーマを発表「自然と高校生の共生」

展示の全体像が見えてきたところで、ゆ〜とびさんがテーマを発表。3枚組のどのセットにも自然と高校生が写っている点に注目した。大人が八丈島に来たら自然しか撮らないし、都内や大阪にいる高校生は街中で高校生を撮ることが多いので、「自然と高校生の共生」がいいかな、と伝えた。みんなは普通かもしれないけれど、この異色の組み合わせはほかと差別化できて、島の高校生ならではの強いテーマだと。

これを導き出せたのは、統一感をメインに写真をセレクトし、並びを決めたから。最初にテーマを決めてしまうとどうしてもテーマに合わせようとして、良い写真は置き去りになりがち。今回はこの方法で進めたのが正解で、高校生らしい展示構成ができたのではと、ゆ〜とびさんは話していた。

展示づくりのヒント2

展示前にプリントして写真を見ることはメリットしかない!

大切な写真展。個展になればなおさらだし、お金もかけている。いざ会場に展示してみて「イメージと違った……」とがっかりしないためにも、今回行なったプリントして並べて見る、壁に貼ってシミュレーションしてみることはとても有効だ。写真をセレクトする際、自分の写真を客観的に見ることができたり、足りない要素 (写真) の確認ができたりとメリットしかない。

今回は複数人で作業するためA4サイズにプリントしたが、2Lサイズ程度でもプリントしないよりは、したほうが断然良い結果を導き出せる。作品クオリティーの写真を印刷する前に、ぜひ行なってほしい。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
プリントして並べると全体の写真の傾向もわかりやすい。
展示づくりのヒント3

顔料プリンターと染料プリンター、展示プリントにはどっちがいい?

顔料と染料で悩む人は多いだろう。両方にメリットとデメリットがあり、またプリンターによってもその性能や性質は異なるので、展示プリントの場合はまずインクよりも写真高画質プリンターで出力することがマスト。そのうえでインクの特性を理解し、自分の作品に合わせて選びたい。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2

■顔料プリンター
エプソン プロセレクション SC-PX1V

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
高精細な色再現や豊かな階調が得られる顔料インク。色のにじみが少なく、色の安定が早い。また光源や乾燥による影響も少なく、一定した色で鑑賞できるので展示向きとされている。長期保存も可能。

■染料プリンター
エプソン EW-M973A3T

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
染料インクは一般的に鮮やかな発色で写真向き。色合いや光沢感を重視するプリントにおすすめ。印刷スピードは速いが、インクが完全に乾くまで時間がかかる。水や光に弱い性質もあり、保管には注意が必要。
今回使用した「エプソン SC-PX1V」の詳しい情報はこちらをチェック
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