特集

【ゆ~とび×八丈高校写真部】写真のチカラで地域を応援! 八丈島写真展を目指そう

4時間目

写真のイメージがより引き立つ用紙を選ぼう

生徒たちがプリントしたA4写真は、全て写真用紙の絹目調。今回の展示では、高光沢紙、絹目調、ファインアートペーパーのマット紙と、傾向の違う3種類を候補として用意した。さらに、1枚1枚用紙を変えてもいいし、全部同じでもOKとのことで、生徒たちをまたまた悩ませた。ゆ~とびさんは「セットごとに決めていこう」と提案する。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
用紙の違いがわかるように、同じ写真を3種類にプリント。「緑が鮮やかに出るのは高光沢紙ですね」と誰かが言えば、「私はマット紙の仕上がりが好き」と意見が割れる。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
迷ったらプリントして確かめていく (贅沢な授業!)。こちらはマット紙の最高峰「Velvet Fine Art Paper」。表面にテクスチャーが施され、立体感を演出できる。「これ、いいですね」と、この写真は満場一致でこれに決まり。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
リアルな質感の「Velvet Fine Art Paper」の表面。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
ここでも並び順の変更があった。真ん中を光沢紙に、両側をマット紙にしてメリハリをつけ、真ん中を目立たせるという。結果、3種類の用紙を使って見せる。これで最終決定!
展示づくりのヒント4

自然風景なら光沢紙? マット紙で表現するのも大アリ

さまざまな用紙が販売されているが、大きく3種類に分けられる。ツヤがあって鮮やかな発色が特徴の光沢紙。ツヤ消し加工が施されて落ち着いた印象を与えるマット紙。絹目調は両者の間、抑えられた光沢感でナチュラルな仕上がりとなる。このほか、ざらざらとテクスチャーが強めの和紙も最近の展示では見かける。自然風景だから光沢紙一択ではなく、春霞の雰囲気を出したいならマット紙などと、テストプリントをしつつ柔軟な発想で選んでいこう。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2

5時間目

展示クオリティーの本番プリントを作る

ゆ〜とび×八丈高校写真部2

最後はエプソンの写真高画質プリンター「SC-PX1V」を使って、本番プリントに挑戦する。とは言っても、展示クオリティーに仕上げる設定どおりに入力していくだけで難しいことはない。前工程で選んだ用紙に合わせて、ひとつずつ正確にプリント設定をしていく。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
展示クオリティーのプリントは決してスピーディーではないが、「ゆっくり出てくると緊張感がありますね」。ゆ~とびさんは「黒の締まり具合、グラデーションの階調再現がなめらかでサイコー!」。写真高画質プリンターの実力を体感した様子。
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
「テストプリントとはやっぱり違いますね」。きれいなプリントと、やっとここまで来たという達成感で、自然と笑みがこぼれる。

自然や人だけではない目に見えない感性なども島の魅力として伝えたい

プリントが完成し、これで全レクチャーが終了。ゆ〜とびさんが生徒たちに授業の感想を聞く。積極的に発言し、みんなをまとめていた部長の中川さんは「部員同士でも写真を選ぶことはあるけど、ゆ〜とびさんが一緒だとぜんぜん違った。そこが新鮮で楽しかったです」。1回目の実習は参加できなかった平間さんは「用紙によって空の色味や自然の迫力の印象が変わることに驚きました」。3年生ですでに独自の写真センスを持つ沖山さんは「セレクトや並べ方は難しかったです。写真1枚ではなく、会場や壁全体で見ていくことが勉強になりました」と、それぞれに気づきや発見があったようだ。

ゆ〜とびさんも高校生の発想や感性に刺激されたと話す。また、思っていた以上に部員たちの作品のクオリティーが高くてセレクトは大変だったが、結果、島のみんなにしかない統一感が出せたと思う。そして、感性の部分も島の魅力として伝わるといいな、と。

さらに、みんなが実際にこの写真展を訪れて展示を鑑賞したときにどう見えるか、そこでまた考えてほしいし、見に来てくれたお客さんの反応も見てほしい。それが今後の参考になると、最後まで生徒たちのことを思い、気持ちを伝えていた。

ゆ〜とび×八丈高校写真部2
授業の合間に「SC-PX1V」の最高画質でプリント。多少時間はかかるものの、その仕上がりは圧巻。ライトグレーインクのオーバーコートによる厚みで立体感が半端ない!
ゆ〜とび×八丈高校写真部2
沖山さんの写真をプリント。あまりにも美しいプリントに自分の写真とは思えない、「持って帰っていいですか?」と。顧問の田崎先生も何度も手に取り見入っていた。
今回使用した「エプソン SC-PX1V」の詳しい情報はこちらをチェック
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