ソニーの「VLOGCAM ZV-E10」を片手に、カメラを勉強中の元・気象キャスター 大島璃音さん。彼女がファインダー越しに覗くのは、風景や料理、それに何気ない日常。そんなカメラライフを切り取った連載が、いよいよ本格的にスタート。今回は昨年末からお正月にかけての思い出を、自身が撮った写真とともに振り返ってもらいました。

懐かしいカメラの良さを再確認
11月某日
お仕事で奈良県に行きました。奈良は修学旅行で行って以来でしたので、13年ぶりくらい。当時、ソニーのコンパクトデジタルカメラ Cyber-shotで写真を撮っていたのを思い出し、今回も持参したんです。同じようなシチュエーションで撮ってみたら、違いが分かったりするのかなと思って。そうしたら、私の腕前自体にほとんど変化はなかったものの (笑)、似た景色でも撮り方や構図の選び方に変化を感じることができて。それに、昔のことを少し思い出したりと、感慨深いものがありました。
カメラ自体を比べてみても、それぞれに異なる良さがあることが分かりました。Cyber-shotは、ポケットに入れているのを忘れちゃうくらい軽いし、サッと取り出してすぐに撮影できる。一方の「ZV-E10」は圧倒的に画質がいいですし、いろいろな撮り方を試すことができる。10数年前のCyber-shotが意外と便利だというのは、大きな収穫でした。
11月の奈良ということもあり、被写体対象はやはり紅葉。それと鹿さんたちですね (笑)。しっかりと紅葉を撮影したのは、初めてだったかもしれません。日が当たっている場所と日陰の場所でそれぞれ撮影してみたのですが、日なたは鮮やかな色合いの写真が撮れる反面、空の色が飛んでしまったりして、その調整にすごく手こずりました。

日陰はコントラストが少ない分、撮りやすさがあるんですが、色合いが全体に暗く、どうもあまりきれいじゃない。最後のほうは、「100枚くらい撮って、そのうちの1枚でも納得いく写真があればいいや!」というような気持ちで、ひたすら枚数を撮って練習していました。

念願だった宮島は最高の撮影スポットでした

11月某日
奈良でのお仕事を終え、その足で向かったのは広島。こちらは完全にプライベートです。以前、世界遺産検定の勉強をしていたことがあり、いつか嚴島神社に行ってみたいと思っていたんです。紅葉谷公園にも一度は訪れてみたかったので、「このタイミングを逃す手はないぞ!」と (笑)。
到着して最初に驚いたのが、駅を出たら鹿だらけだったことでした。まさかの2日連続で、鹿から鹿 (笑)。また、うっかりして潮汐の時間を調べ忘れていたのですが、嚴島神社に着いたら、偶然にも潮が引いていて、幸運にも鳥居の真下まで歩いていくことができました。
しかも、神社から少し離れて食事をしていたら、いつの間にか海の景色になっていたんです。たった数時間でこんなにも劇的に風景が変わるとは思っていませんでしたので、そこからまた、「一体、何枚撮るんだ?」というぐらい写真を撮っていました (笑)。
その後も十分すぎるぐらい嚴島神社を満喫し、大満足のまま、そろそろ帰ろうかと思い始めた時、ふと、「あれ? 紅葉を見てないぞ!?」ということに気づきまして。慌てて、紅葉谷公園に向かいました。紅葉谷公園はちょっとした山のようになっていて、鳥居がある海側とは、同じ場所とは思えないほど景色も雰囲気も違うんです。撮影するのに最高のロケーションですし、またもう一度行ってみたいですね。


母と一緒に1泊2日で食い倒れの旅へ

12月某日
奈良、広島に続いて、12月には石川県の金沢へ。昨年末は旅行が続いていましたね。ただ、これには理由があります。広島には父と一緒に行ったのですが、母とは最近あまり旅行に行っていないことに気づいたんです。そこで、急遽思い立って二人旅を。
母とは以前にも金沢を旅行したことがあり、その時に観光名所をひと通り巡ったので、今回は完全に食い倒れの旅 (笑)。お昼過ぎに到着してから翌日の夕方に乗る新幹線の時間ギリギリまで、現地の海鮮料理をいただいてきました。
普段、私は外で食事をする時、料理の写真を撮るということをほとんどしないんです。でも、今回は撮影の練習も兼ねていたので、母に協力してもらいながら、頑張って撮ってきました。ただ、悔しかったのが、どの料理もものすごく美味しかったのに、その感動を伝えられるほどの写真が撮れなかったこと。SNSに上がっている、いろいろな方の料理写真などを見て勉強しているのですが、シズル感も含め、おいしく料理を撮るにはまだまだ練習が足りないなと実感しました。
ちなみに、旅行中に食べた料理の中で一番衝撃的だったのが、甘味処『不室茶屋』の「しら玉生麩」。もともと白玉が大好きなんですが、このお店ではお団子の代わりに生麩を使っているんです。食感も普通の白玉とは全然違い、モチモチしていなくて、フワッフワ。今までにない「しら玉生麩」という新たなジャンルの食べ物をいただいている感覚があり、本当におすすめです!

お正月らしく、お雑煮とおせち作りを
1月某日
年が明け、2026年はお正月から料理をいくつか作りました。まず、1月1日はお雑煮を。母が作るお雑煮が毎年すごくおいしくて、その味を受け継いでいきたいなと思ったんです。せっかくなので、頑張ってかまぼこを干支の馬の形にカットしようと思ったのですが、これが思っていた以上に難しく、あまりかわいくない馬に仕上がってしまいました (笑)。

翌1月2日は姉夫婦も遊びに来て、家族全員が集まったので、おせちを用意。いくつか並んだ料理のうち、私が作ったのは筑前煮とローストビーフとなますの3品。筑前煮は前日からしっかりと煮込みました。レンコンやニンジンもかわいくお花の形にカッティングしたりして。

ただ、この筑前煮を作ることに集中するあまり、なますを作るのを忘れてしまっていたんですね。しかもショックなことに、その筑前煮もニンジンが溶けて、跡形もなく消えてしまって。最初はびっくりでした。「ニンジン、どこいった!?」って (笑)。
そういう状況になった時、最後までやりきらないと気がすまない性分でして。元日の夜中だというのに、キッチンに戻り、あらためてニンジンを仕込んで、なますも頑張って作りました。そしたら、嬉しいことに、翌日におせちを食べた姉が、最初に「なますがおいしい!」と言ってくれたんです! もう、そのひと言ですべてが報われましたね。
着物を着たことで、いろいろな思い出がよみがえってきました

1月某日
お正月ということもあり、一日だけ和装で過ごしてみることにしました。以前、母が「きっと着物が似合うと思うよ」と言ってくれたので、機会があれば着てみたいなとずっと思っていたんです。
姪っ子と一緒に写真を撮れたのも嬉しかったですね。よく入園式などで和装されているお母さんを見かけますよね。その気持ちがちょっとだけ分かりました。人生や年中行事などの節目に和装をし、小さい子どもの成長を記録するように一緒に写真を撮るのって、すごくいいなぁって。自分の子どもではないんですけどね…… (笑)。

着物を着たのは、おそらく姉の結婚式以来。実は私、成人式でも振り袖を着なかったんです。姉が20歳の時に姉妹で着られるようにと振り袖を買ったのですが、当時14歳か15歳だった私は、姉と好みが違っていたので、それを自分の成人式で着ることに躊躇していたんです。
母はそのことについて、特に何も言わなかったのですが、それからしばらくして、姉の結婚式の時「もしかしたらこの先、この振り袖を着る機会がないかも」と思い、初めて袖を通したんです。そうしたら、姉が「着てくれてありがとうね」と言ってくれて。その言葉に、私も思わず泣きそうになったのを覚えています。自分が成人式の時に意地を張って振り袖を着なかったことにも、少し後悔したりして。今回、お正月に着物を着てみて、ふと、そんなことを思い出しました。


- 大島璃音 (Rinon Ohshima)
1999年3月19日生まれ。東京都出身。2024年まで「ウェザーニュースLiVE」の気象キャスターとして活躍。趣味は料理・旅行・F1観戦。