各分野でテクノロジーによる変革が猛スピードで進行しているアフリカですが、外食産業では、まだ非常に多くの中小飲食店がペンと紙を使ったオフラインの作業に頼っています。しかし、効率化やデジタル化への需要は増しており、変革の機運が高まっています。その一例としてナイジェリアのOrda社を見てみましょう。
2020年に創業したOrda社は、レストランを主な対象に、注文管理や決済、商品在庫管理、物流までを網羅した外食産業の管理プラットフォームをクラウドで提供しています。同社はSaaS(Software as a Service)型のビジネスモデルを取り入れており、ユーザーはこのソフトウェアから自分が必要とする部分だけを契約することが可能。
また、このプラットフォームは、店舗での注文はもちろんのこと、さまざまなフードデリバリー・サービスやウェブサイトに加え、WhatsAppなどのソーシャルメディアからの注文にも対応しています。
このようなプラットフォームを生み出したOrda社は、先日110万ドル(約1億2700万円※)の資金を世界各国の投資家から獲得しました。グローバル展開しているLofty Inc Capitalをはじめ、10を超えるエンジェル投資家がOrda社に出資を決めており、ビジネスの将来性が高く評価されています。
※1ドル=約115円換算(2021年2月7日時点)
Orda社のCEOを務めるGuy Futi氏は、レストラン向けSaaS型管理システムで既にグローバル展開をしている米国のToast社を目指していると述べており、アフリカ全土をはじめとした広範囲なビジネスの拡大を計画しています。
近年、アフリカでは日本食への認知度が増加傾向にあり、現地に進出する日本食レストランも増えています。Orda社のようなサービスを活用しながら現地でビジネスを展開する可能性もあるでしょう。アフリカの外食産業にOrda社がどのような影響を与えるのか注目です。