新型コロナウイルスのパンデミックにより、ITを活用して旅行しながら働く「デジタルノマド」が世界中で急増しています。最近では、そのような人たちを対象にした「デジタルノマドビザ」が欧州諸国で発行されるようになりましたが、アジアでもスリランカがこの動きに乗りつつあります。
世界中の人々を引きつける観光資産を多数有しているスリランカは現在、デジタルノマドビザの発行を検討しています。遺跡やビーチがある同国最大都市のコロンボ、美しい海岸線を有する南西海岸エリア、紅茶で有名なキャンディ丘陵地帯など、島国特有の豊富な自然に囲まれ、さらにカレーや果物、世界的に有名な紅茶やコーヒーなどに代表される食文化は、世界中のデジタルノマドから注目されています。
コロナ禍においても、スリランカを訪問する観光客は多く2021年12月には8万5506人の観光客を受け入れており、過去20か月間で最高記録を更新しました。さらに旅行者の滞在日数もコロナ禍以前の平均3〜4日間から10日間以上に増加しており、滞在長期化の傾向が顕著に表れています。
現在スリランカが検討しているデジタルノマドビザについては、約1年間の長期滞在が可能になるという見方があります。このような長期ビザは、現在の業務に携わりながら滞在国のメリットを発見できる可能性も高まるために、海外進出や現地での起業を検討する際にも有効に活用できることでしょう。デジタルノマドがスリランカの経済的な発展にどのような影響を与えるのか注目です。