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団結せよ! 復活に向けて弾みをつける「スリランカコーヒー」

2022/1/26

セイロンティーの栽培地として世界的に有名なスリランカ(旧称セイロン)。しかし、この国はかつて世界第3位のコーヒー生産地でした。最近では、この歴史的遺産を復活させる取り組みが日本の協力を得つつ、スリランカ国内で活発化しています。

スリランカコーヒーは復活するか?

 

19世紀初頭にイギリスの植民地になったセイロン島では、1840年代にコーヒーの生産が最盛期を迎えますが、1880年代に「サビ病」と呼ばれる植物の病気によって同島のコーヒー農園は壊滅的な打撃を受けます。その後、イギリス人のトーマス・リプトンらによる紅茶の栽培が大成功すると、「セイロンコーヒー」は世界から忘れ去られました。

 

そんなスリランカのコーヒー産業が再び世界で脚光を浴びるようになったのは、2000年代に入ってからのこと。元来有していたコーヒー栽培に適した環境に加えて、フェアトレード(発展途上国の人々の社会的・経済的自立を支援するために、それらの生産品を公正な価格で取り引きする貿易の形)や、日本をはじめとする先進国のサポートが実を結び始めたのです。

 

現在、スリランカコーヒーの生産は、オーガニック栽培のセイロンコーヒーとしてスリランカ国内で盛り上がりを見せているのはもちろん、日本でも商品展開が拡大しています。スリランカでは、適度な酸味とフルーティーな香りに包まれるアラビカ種のコーヒーが栽培されていますが、日本からは2007年から約3年間、特定非営利活動法人の日本フェアトレード委員会が、同種のコーヒー栽培のコミュニティ開発をJICAの草の根協力支援としてサポート。さらにその後、同協会の代表がキヨタコーヒーカンパニーを創業し、現地の生産者と共に日本での商品展開を推進しています。

 

また、スリランカではコーヒー事業者の組織化が活発化しています。2021年には同国初の全国的な「ランカ・コーヒー協会(Lanka Coffee Association)」や、コーヒー関連事業者や生産者の連携や支援を図る「セイロン・コーヒーフェデレーション(Ceylon Coffee Federation)」が設立されました。従来ばらばらだった業界のルールや規制を統一することで、スリランカのコーヒー産業は足並みを揃えて復活に挑んでいる模様です。

 

スリランカの町中では新しいカフェが続々とオープンしており、コーヒー産業復活の機運が高まっています。