ソニーは、小型の次世代メモリーカード規格「CFexpress Type A」に対応した「CEA-G80T」(80GB) と「CEA-G160T」 (160GB)、 CFexpress Type A / SDカードリーダー「MRW-G2」を2020年10月9日に発売する。 価格はいずれもオープン。市場想定価格は80GBが24,000円前後、160GBが46,000円前後、カードリーダーが15,000円前後 (いずれも税別) となっている。
■カメラの小型化を可能にするコンパクトサイズ
CFexpress Type A (シーエフエクスプレス タイプエー) は、SDメモリーカードよりもコンパクトサイズ (約20×28×2.8mm) でありながら、高速スピードを実現する新規格のメモリーカード。CFexpress Type Bカードの約半分のサイズだ。
■高速連写をサポート
最大書き込み速度は秒間700MB、最大読み出し速度は秒間800MBを実現しており、コンパクトフラッシュ協会の規定するビデオパフォーマンスギャランティー「VPG400」にも準拠し、安定した秒間400MBの映像記録に対応する。
CFexpress Type AカードとSDXC / SDHCカードいずれにも対応したスロットを2基搭載する「α7S III」では、安定した4K/120pのスロー＆クイックモーション動画撮影や非圧縮RAW1000枚以上の高速連写を実現するほか、2枚のメディアへの同時記録ができ、高速性能を生かした映像表現を実現する。
■放熱設計
大容量データを高速に伝送する際、カードから発生する熱を外部に伝えるために、熱伝導性に優れたソニー独自の合金を放熱板に採用する。これにより、膨大なデータ転送を長時間安定して行うことができる。
■防水・防塵・堅牢性に優れたタフ仕様
堅牢性に優れたソニーの記録メディア “TOUGH (タフ)” のコンセプトを踏襲しており、ひねりや曲げ、落下に対して高強度のタフ仕様となっている。CFexpress Type Aカード規格の仕様よりも約5倍の落下強度や最大約10倍の曲げ強度などの高い耐久性を備え、防塵等級IP5X・防水等級IPX7を実現する。
カードの頻繁な抜き差しによる破損や落下などへの耐性を備え、衝撃から撮影データを守るだけでなく、雨天や砂埃が多い厳しい環境下でも安心して撮影できるものとなっている。
■ソフトウェア
カード内蔵のフラッシュメモリーの状態を診断する「Media Scan Utility」、誤って消去した画像データを復旧する「メモリーカードファイルレスキュー」を無償でダウンロードすることができる (いずれもパソコン用)。なお、 CFexpressカードを診断するには、 CFexpress Type A / SDカードリーダー「MRW-G2」が必要となっている。
CFexpress Type A / SDカードリーダー MRW-G2
「MRW-G2」は、CFexpress Type AカードとSDXC / SDHCカード (UHS-II / UHS-I) の2種類のメディアに対応したカードリーダー。USB Type-C端子を備え、高速な伝送規格 SuperSpeed USB 10Gbps (USB 3.2 Gen 2) に対応する。CFexpress Type Aカード使用時のデータコピー速度は、ソニー製SDXC UHS-IIカードと比較した場合。約2.8倍の転送速度を実現する。筐体には放熱性に優れた設計を採用しており、安定した高速データ伝送が可能となっている。
先行展示
同時発表された「α7S III」とともに、2020年7月31日からソニーショールーム/ソニーストア銀座で先行展示。ソニーストア札幌・名古屋・大阪・福岡天神では、期間を限定して先行展示が行われる。
SONY CFexpress Type Aメモリーカード 主な仕様
容量・品番 80GB CEA-G80T、160GB CEA-G160T
最大書込速度 700MB/s
最大読出速度 800MB/s
〈文〉柴田 誠