キヤノンは、2021年4月14日にフルサイズミラーレスカメラ「EOS R3」の開発を発表した。
＜2021.6.3＞ 追加情報と新たな画像が公開された。
開発中の「EOS R3」は、高速・高感度・高信頼性をコンセプトとしたモデル。動体撮影を含む静止画、動画撮影に対応し、本格的な作品づくりのニーズに応えるカメラを目指している。新開発の35mmフルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC X」を搭載することが明らかにされている。なお、発売時期や価格については未定となっている。
■新ラインのカメラとして投入
デジタル一眼レフカメラのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」(2020 年2月発売) に代表される「EOS-1」シリーズと、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」(2020年7月発売) に代表される「EOS 5」シリーズに加え、開発中の「EOS R3」は新しいラインのカメラとして投入される予定だ。静止画・動画撮影ともに、本格的な作品づくりを行うプロやハイアマチュアユーザーのニーズに応えるカメラを目指している。
■30コマ/秒の高速連写と高感度を両立
EOSシリーズで初搭載となる、新開発の35mmフルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーの搭載による高速読み出しと、映像エンジン「DIGIC X」の高速画像処理により、電子シャッター撮影時においてAF/AE追従で最高約30コマ/秒の高速連写と高感度を両立する。さらに、電子シャッターによる像の歪みを大幅に抑制し、室内や夜景など暗いシーンでもノイズを抑えた動体撮影を実現する。
■AFは胴体の検出が可能、検出対象の被写体も増える予定
各画素が撮像と位相差AFの両方の機能を兼ねる「デュアルピクセル CMOS AF」により、高速・高精度・広範囲なAFを実現する。また、ディープラーニング技術を活用したアルゴリズムの強化により、人物の頭部・瞳の検出機能を向上させるとともに、新たに胴体の検出を実現。ポートレートや被写体の動きが大きいスポーツなどの撮影シーンでも高い被写体追尾性能を発揮する。新たに検出が可能となる被写体の追加に向けた開発も進められている。
■視線入力機能を搭載
さらに、キヤノンのデジタルカメラで初となる視線入力機能を搭載。静止画撮影時に、ファインダーを覗いた瞳の動きに合わせてAFフレームを動かすことができるため、ピントを合わせる被写体を素早く切り換えながらの撮影が可能となる。
■モバイルアプリ「Mobile File Transfer」に対応
防じん・防滴性能や、縦位置グリップ一体型ボディなど、信頼性と操作性に関しては「EOS-1」シリーズを踏襲する。さらに、同時発表された画像転送用モバイルアプリ「Mobile File Transfer」に対応し、撮影現場でのワークフローの高速化を実現する。