キヤノンが主催する若手写真家の登竜門「写真新世紀」の2021年度 (第44回公募) グランプリが決定した。
「写真新世紀」2021年度 (第44回公募) は、過去最多となる2,191名 (組) の応募があり、7月の優秀賞選出審査会、11月のグランプリ選出公開審査会を経て、審査員の合議により賀来庭辰さんがグランプリに輝いた。賀来さんは2017年度の佳作に続く受賞である。
グランプリ受賞作品は「THE LAKE」という動画作品だ。冬の3か月間、湖を眺める部屋に滞在し、湖が凍ってから解けるまでを記録したもので、賀来さんは「日記のようであり、写真のアルバムのようでもある」と述べている。
公募形式の「写真新世紀」は今年度で終了するが、その節目に動画作品が受賞したことについて、審査員の清水穣さんは「写真の概念や撮影技術がここまで変化してきたことの表れだと思います」とコメント。さらに、「これから映像作家や写真家としてまったく別の作品を作っていく可能性を感じ、グランプリに選出しました」と述べた。
賀来さんには、奨励金100万円および副賞としてキヤノンのミラーレスカメラ「EOS R5」と交換レンズ「RF24-70mm F2.8 L IS USM」が贈呈され、次年度における新作個展開催の権利が授与された。
30周年回顧展の展示作品を一般投票で決定
「写真新世紀」の30周年を記念した回顧展を東京都写真美術館およびキヤノンギャラリーSにて2022年秋に開催予定。東京都写真美術館に展示する作品は、歴代受賞者 (グランプリ・優秀賞・佳作) の作品の中から一般の投票で決定する。投票は「写真新世紀」公式サイトにて、2022年5月25日まで受け付けている。
「写真新世紀」30周年回顧展向け一般投票 実施概要
投票締切 2022年5月25日 (水)
結果発表 「写真新世紀」公式サイトおよび公式Twitterにて発表
投票方法 「写真新世紀」公式サイトより
https://global.canon/ja/newcosmos/news/topics/20211027-30thaward/
〈文〉鬼沢幸江