ニコンが、フルサイズミラーレスカメラ「Z 9」のファームウェアVer.2.00を2022年4月20日に公開した。AFエリアモードの追加やRAW動画の内部記録など、さまざまな機能が拡張される。
変更内容は以下のとおり。
ニコン Z 9 ファームウェア C:Ver.2.00
■静止画撮影関連
- AFエリアモードに [ワイドエリアAF (C1)] [ワイドエリアAF (C2)] を追加。
- 長時間露出撮影時の表示パネルに、経過時間や残りの露光時間などを表示。
- ハイスピードフレームキャプチャ撮影時にプリキャプチャ機能を追加。
- ホワイトバランス [色温度設定] の調整方法を変更。
- ホワイトバランス [プリセットマニュアル] の取得範囲を変更。
■動画撮影関連
- AFエリアモードに [ワイドエリアAF (C1)] [ワイドエリアAF (C2)] を追加。
- ホワイトバランス [色温度設定] の調整方法を変更。
- ホワイトバランス [プリセットマニュアル] での取得領域を変更。
- 動画記録中の拡大表示倍率に50%と200%を追加。
- 動画モードでの表示パネルに、画像サイズおよびフレームレートを表示。
- [動画撮影メニュー] に以下の機能を追加。
- [動画記録ファイル形式] にRAW動画 (N-RAW 12bit、ProRes RAW HQ 12bit) を追加。
- [オーバーサンプリングの拡張] を追加。
- [カスタムメニュー] に以下の機能を追加。
- g1 [iメニューのカスタマイズ] に [動画情報表示] を追加。
- g2 [カスタムボタンの機能] に [AF-ON (高速)] を追加。
- g8 [ISO感度ステップ幅拡張 (Mモード)] を追加。
- g9 [シャッタースピード延長 (Mモード)] を追加。
- g14 [輝度情報の種類] を追加。
- g17 [動画撮影中の赤枠表示] を追加。
- [セットアップメニュー] に以下の機能を追加。
- [HDMI] の [出力解像度] に [1080i (インターレース)]を追加。
■表示関連
- モニターモード [ファインダーのみ] および [ファインダー優先] の動作を変更。
- ハイスピードフレームキャプチャ撮影時にも撮影タイミング表示に対応。
- [カスタムメニュー]に以下の機能を追加。
- d20 [ファインダーの高フレームレート表示] を追加。
- [セットアップメニュー] に以下の機能を追加。
- [ファインダーの明るさ] の [マニュアル] に [Lo1] [Lo2] を追加。
- [自動電源 OFF 温度] を追加。
■再生関連
- 再生時のiメニュー [画像編集] に [比較動合成] を追加。
- 動画再生一時停止時のiメニューに [フレームを連続保存] を追加。
- 一コマ表示モード時に連続撮影した画像の先頭へジャンプ可能に。
■操作関連
- [カスタムメニュー] に以下の機能を追加。
- a14 [フォーカスポイントの移動速度] を追加。
- f2 [カスタムボタンの機能 (撮影)] に [撮影機能の呼び出し (ホールド)] を追加。
- f2 [カスタムボタンの機能 (撮影)] とg2 [カスタムボタンの機能] に機能を割り当てられるボタンを追加。また、割り当てられる機能に [フォーカス位置の登録] と [フォーカス位置の呼び出し] を追加。
- f11 [フォーカス / コントロールリング入れ換え] を追加。「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」との組み合わせで機能を利用できる。(2022年4月20日現在)
- f13 [サブセレクター中央を優先] を追加。
- [セットアップメニュー] に以下の機能を追加。
- [メニュー設定の保存と読み込み] に対応する機能として、再生メニューの [Wスロット同時削除の設定] と [フィルター再生の条件設定] を追加。
■その他
- 「NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S」に対応。
- SnapBridge Ver.2.9.0以降で画像転送する際に、従来の [オリジナルファイル] [2M ピクセル] に加え、新たに [8Mピクセル] を選択して転送可能。
- iメニューの操作で、サブセレクターまたは縦位置マルチセレクターの中央を押したときに項目の決定が可能。
- [カスタムメニュー] > f2 [カスタムボタンの機能 (撮影)] にて任意のボタンに [撮影機能の呼び出し] を設定し、「NX Tether」や「NX MobileAir」などのソフトとUSBケーブルで接続している状態でも、[撮影機能の呼び出し] が可能。
- オートフォーカスの安定性、追従性と低輝度での被写体検出性能を改善。
- 以下の不具合を修正。
- 撮影モードをPまたはAにして撮影した際に、まれに撮影画像に横筋が入ってしまうことがある。
- ハイスピードフレームキャプチャで、フォーカスモードを [AF-C]、[AF-C モード時の優先] を [フォーカス]、絞り値をF5.6よりも絞り込んだ状態に設定すると、レリーズできないことがある。
- フォーカスモードを [AF-C]、絞り値をF2.8より明るい値に設定すると、ゆっくり動く被写体を撮影した際にピントが合わないことがある。
- 非CPUレンズを装着してインターバル撮影を行う際、[露出平滑化] を [ON] にすると、露出が徐々にオーバーになってしまう。
- macOSで構築したSFTPサーバーの送信先フォルダーをホームフォルダー以外に設定すると、エラーが発生して接続できない。
- [カスタムメニュー] > a9 [フォーカスモードモードの制限] を、カスタムメニュー「A」~「D」のいずれかに異なる設定で保存した後に [カスタムメニュー] > [カスタムメニューの管理] から別のカスタムメニューに切り替えても、切り替える前のカスタムメニューで設定したフォーカスモードのままとなり、変更もできない。
- [静止画撮影メニュー] > [静止画フリッカー低減] を [ON] にし、かつ [再生メニュー] > [撮影直後の画像確認] を [ON] にして撮影すると、カメラの操作ができなくなる場合がある。
- 一部の言語でメッセージが枠内に収まらずに表示される場合がある。
ファームウェアのダウンロードはこちらから。