機材レポート

撮影倍率4倍のスリムな望遠マクロレンズで実写! M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

OM SYSTEMのハイスペックレンズ「M.ZUIKO PRO」シリーズ初の望遠マクロレンズが発売された。35mm判換算で4倍相当の高い撮影倍率を持つ「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO」を試してみた。

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 実写レビュー
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

マイクロフォーサーズ派待望の望遠マクロレンズ

マイクロフォーサーズのレンズ群には意外にも望遠マクロが存在していなかった。そこを埋めるべく登場したのがこの90mmマクロだ。フルサイズ換算で180mmという焦点距離、4倍という最大撮影倍率は、近寄りにくい昆虫などに威力を発揮する。また、強い圧縮効果や大きなボケが得られるため、花などの静物を撮るのにもいい。

浅い被写界深度で花びらをクローズアップ

チューリップの花をほぼ等倍で撮影。マクロ域での描写はかなり柔らかめという印象だ。マイクロフォーサーズといえども被写界深度は紙のように薄いが、深度合成機能を使えばシャープに撮影することもできる。

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 実写レビュー
OM SYSTEM OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 絞り優先オート F5 1/200秒 +0.3補正 ISO200 WB : オート

圧縮効果を生かした望遠スナップも楽しめる

通常の撮影域では緻密さを感じさせつつも、近接時とは違ってキレ味が鋭くコントラストも高め。AFの追従性やボケ味も良好で、望遠ズームの代わりに携行するのもアリだ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 実写レビュー
OM SYSTEM OM-1 M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 絞り優先オート F3.5 1/400秒 -0.3補正 ISO200 WB : オート

4倍までの超マクロを身近にしてくれる1本

手にしてまず思ったのは、とてもスリムということ。そのせいで全長が長く見えるかもしれないが、実際には136mmしかない。重量も453gと軽く、また装着したときのバランスもいい。いざファインダーをのぞくと、最大7段というレンズ+カメラの手ブレ補正が強く効いているのがわかる。おかげで等倍以上の撮影でも気持ちよくフレーミングができた。肉眼を超えたクローズアップが楽しくなるレンズだ。

撮影距離を切り替えて素早くフォーカシング

側面のスイッチで撮影距離を無限遠~0.25m (等倍)、0.5~0.25m (0.25倍~等倍)、0.5~0.224m (0.25倍~2倍) の3段階に切り替えられる。フォーカシングに関わるレンズ群も連動し、素早いAFが可能になっている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 実写レビュー

OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 実写レビュー

発売日 2023年2月24日
参考価格 184,800円 (税込)

マウント マイクロフォーサーズ
レンズ構成 13群18枚
絞り羽根 7枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.25m (S-Macro時 0.224m)
最大撮影倍率 1.0倍 (S-Macro時 2.0倍)
※35mm判換算 2.0倍相当 (S-Macro時 4.0倍相当)
フィルター径 62mm
最大径×長さ 約φ69.8×136mm
質量 約453g

※参考価格は記事公開時点の量販店価格です。