超広角20mmから中望遠70mmまでカバーする標準ズームレンズ「FE 20-70mm F4 G」が、ソニーから登場した。コンパクトで焦点域の広い新スタンダードズームの実力をチェックする。
使いやすい焦点域をF4通しでカバー
広角系のズームが活況を呈している。広角域はスマホユーザーが使い慣れている画角であり、動画でも扱いやすいからだろう。これまでも純正レンズは個性を持たせた16-35mmが複数本用意されているが、常用するには望遠側に物足りなさを感じていた人も多いはず。
そこで、広角側を少し詰めて望遠側を延長し、さらに使いやすい焦点域を投入してきた。開放F値は大きさと明るさのバランスの良いF4に抑えて、可変しないのもうれしい。
ドラマチックな逆光をクリアに捉える
光芒を得るため絞り込んで撮影。強い光が入っても、フレアやコントラストの低下は見られない。開放時も周辺部まで良好な描写を見せるが、広角側、望遠側ともに周辺光量低下が見られ、1段絞ると解消する。
シャープな開放描写が毛並みまで緻密に描く
被写体認識AFでほぼ無音のままネコをキャッチ。毛並みの描写は文句なしだ。ボケ味は少々硬めに見えるが、製品特性を思えば妥当なところ。同社標準ズームには「FE 24-105mm F4 G OSS」もあるが、サイズはこちらがコンパクトで、悩ましい選択だ。
写真から動画ユーザーまで扱いやすい常用ズーム
フィルター径は72mm。前面がフラットでフィルターワークがしやすい。ここ最近の同社のレンズでおなじみの、絞りリング、同ロック、クリックのオンオフなど操作系も万全。ただしレンズ内手ブレ補正は非搭載だ。 静止画&動画ユーザーにちょうどいい常用ズームが登場した。
鏡筒の伸びは大きいが重量バランスは良好
望遠側で39mmほど伸びるが、自重が軽いこともありホールディングのバランスは崩れない。フォーカスホールドボタンは上面と側面の2か所に設けられている。
ソニー FE 20-70mm F4 G
発売日 2023年2月10日
参考価格 184,800円 (税込)
型名 SEL2070G
マウント ソニーEマウント
レンズ構成 13群16枚
絞り羽根 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 AF時 0.3m (W) 〜0.25m (T)、MF時 ズーム全域0.25m
最大撮影倍率 0.39倍
フィルター径 72mm
最大径×長さ φ78.7×99mm
質量 488g
※参考価格は記事公開時点の量販店価格です。