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フルサイズミラーレス「ニコン Z 9」で自動撮影が可能に。大型アップデートで機能が大幅に向上

ニコンが、フルサイズミラーレスカメラ「Z 9」のファームウェアVer.4.00を2023年6月13日に公開した。

Z 9 + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

 

撮影条件をあらかじめ設定し、被写体が条件を満たすと自動で静止画・動画の撮影を行うことができる新機能「オートキャプチャー」や、スローモーション動画、AF性能の強化など、さまざまな機能の追加・向上が盛り込まれている。

ニコン Z 9「オートキャプチャー」活用時のイメージ
「オートキャプチャー」活用時のイメージ

変更内容は以下のとおり。

ニコン Z 9 ファームウェア C:Ver.4.00

■静止画撮影関連

  1. 静止画撮影メニューに [オートキャプチャー] を追加。キャプチャー条件として [モーション] (被写体の動く方向)、[距離] (被写体を認識する遠近の範囲)、[被写体検出] (被写体を検出するかどうか) を設定し、設定した条件でカメラが被写体を認識すると自動で連続撮影を行う。
  2. ハイスピードフレームキャプチャー撮影時でプリキャプチャー機能を使用する場合に、プリキャプチャー機能がキャンセルされるまでの時間を30秒から300秒に延長。
  3. 静止画撮影メニュー [スロット2の機能] で [JPEG+JPEG分割記録] 選択時の画像サイズ設定に [サイズ L] を追加。
  4. オートブラケティング撮影時に選択できる補正ステップ幅を追加

※ [オートブラケティングのセット] を [AE・フラッシュブラケティング]、 [AEブラケティング]、または [フラッシュブラケティング] に設定している場合。 [インターバルタイマー撮影] > [オプション] > [AEブラケティング] > [補正ステップ] にも適用される。

■動画撮影関連

  1. 動画撮影メニューに [オートキャプチャー] を追加。キャプチャー条件として、[モーション] (被写体の動く方向)、[距離] (被写体を認識する遠近の範囲)、[被写体検出] (被写体を検出するかどうか) を設定し、設定した条件でカメラが被写体を認識すると自動で動画記録を行う。
  2. N-Log動画撮影時に [ISO 感度設定] > [Mモード時のISO感度] に低感度を追加。
  3. ハイレゾズーム速度の設定内容を変更。
  4. スローモーション動画機能を追加。

■再生関連

再生時の i メニュー項目 [送信指定 (PC)]、[送信指定 (FTP)] の機能を変更。また、同メニュー項目に [優先送信指定 (PC)] と [優先送信指定 (FTP)] を追加。

■操作関連

  1. レンズのパワーズームに対応。
  2. [カスタムメニュー] に d6 [露出ディレーモード] を追加。
  3. 以下の [カスタムメニュー] に割り当て可能なボタン、割り当てられる機能を追加。また、設定のリセット機能を追加。
    • f2 [カスタムボタンの機能 (撮影)]
    • f3 [カスタムボタンの機能 (再生)]
    • g2 [カスタムボタンの機能]
  4. [セットアップメニュー] の [レンズ情報手動設定] の機能を変更。
  5. IPTCプリセットの [Category] で登録できる最大文字数を変更。
  6. [セットアップメニュー] の [電子音] のメニュー構成を変更。電子シャッター音の音量や音の種類を選択できる。

※f2 [カスタムボタンの機能 (撮影)] とg2 [カスタムボタンの機能] に割り当てられる機能に追加した [瞳の切り換え] を割り当てると、左右の瞳を切り換え可能になる。
※f3 [カスタムボタンの機能 (再生)] に割り当てられる機能に追加した [画像送り時の拡大位置] > [ピント位置優先] に設定すると、拡大再生してコマ送りする際、各画像の撮影時のフォーカスポイント位置を中心に拡大表示できるようになる。

■表示関連

  1. マニュアルフォーカス撮影時に表示されるフォーカス距離指標に距離表示機能を追加。
  2. [セットアップメニュー] の [ファインダー表示サイズ (静止画Lv)] を [ファインダー表示サイズ] に名称変更。動画モードや再生モードにも適用される。

■ネットワーク関連

  1. [ネットワークメニュー] の [FTPサーバーと接続] に機能の変更と追加。
  2. 連動レリーズモードの設定方法を変更。登録できるグループ数を20に、グループ内でマスターカメラから制御できるリモートカメラの台数を16台に増やした。
  3. [ネットワークメニュー] の [カメラと接続] に [著作権情報の上書き] を追加。

■アプリケーション関連

「NX MobileAir」との組み合わせで機能を追加。

  1. カメラの静止画ライブビューに「NX MobileAir」の状況を表示。
  2. カメラの [メニュー設定の保存と読み込み] でメモリーカードに保存したカメラの設定データをスマートフォン (NX MobileAir) に保存したり、スマートフォンからカメラのメモリーカードに送信したりできる。

■その他

  1. [3D- トラッキング] において、[AF時の被写体検出設定] で [オート] [人物] [動物] [乗り物] を選択し、かつ被写体が検出できていない場合における小さく動きの速い被写体の捕捉精度を向上。
  2. 低輝度・低コントラストの被写体のフォーカス精度を向上。
  3. 低速連写でフリッカー検出時のAFロックオンを改善。
  4. これら以外のオートフォーカスの動作や安定性も改善。
  5. 人物撮影時のオートホワイトバランス性能を向上。
  6. [ファインダーの明るさ] が [オート] の時に再生モードのファインダー表示が暗くなる場合がある現象を改善。
  7. インターバル撮影において、輝度差のあるシーンや、スターライトビューを使うような暗いシーンでも、1枚目から適正露出で撮影されやすくなった。
  8. スターライトビューがONの時は、ヒストグラムを表示しないように変更。
  9. 動画記録可能な残り時間が少なくなった場合の警告表示を、残り時間が1分未満のときに残り時間表示部が赤背景に白文字となるよう変更。また、動画記録中でない場合でも警告表示が出るように変更。
  10. 動画の再生画面で、タッチ操作によるプログレスバーの再生位置変更時に、より細かく送れるように改善。
  11. メニュー項目などの「キャプチャ」を「キャプチャー」に変更( 長音を追加)。
  12. 以下の不具合を修正。
    • [モニターモード] を [ファインダー優先 1] または [ファインダー優先 2] に設定し、[レリーズモード] をハイスピードフレームキャプチャーに設定した状態で半押しタイマーOFFから復帰すると、カメラが操作を受け付けなくなる場合がある。
    • カメラでRAW現像する時にピクチャーコントロールの調整を行うと、操作を受け付けなくなる場合がある。
    • 連続撮影中に、ファインダー内のフォーカスポイントの表示がまれに異常になる場合がある。
    • [画像サイズ設定] > [画像サイズ (DX) の適用] > [ON] に設定した状態で、DXフォーマット対応レンズ装着時にQUALボタン+サブコマンドダイヤルで [画像サイズ] の変更ができない。
    • スピードライト「SB-800」を装着して発光禁止で撮影した後に、「SB-800」が操作を受け付けなくなる。
    • [ヴィネットコントロール] を [しない] 以外に設定した時、周辺光量低下に対する補正が適切でない場合がある。
    • 動画のフレームレートを120pまたは100pに設定して「Camera Control Pro 2」で撮像範囲をDXに変更すると、FXに戻すことができない。
    • [カスタムメニュー] > [フォーカスリングの角度設定] を [ノンリニア] 以外に設定している場合、[カスタムメニュー] > [AF設定時のフォーカスリング操作] の設定が [無効] でも、フォーカスリングを操作するとピント位置が移動する。
    • [ネットワークメニュー] > [スマートフォンと接続] の [Bluetooth通信機能] と [電源OFF中の通信] をいずれも [OFF] に設定して [Wi-Fi接続] が [ON] の時、カメラの電源をOFFにしている間に通常よりも電池残量が早く減少してしまう。
    • ドイツ語、韓国語のメニュー項目やヘルプの一部に誤記がある。

 

ファームウェアのダウンロードはニコンのWEBサイトから。
https://downloadcenter.nikonimglib.com/ja/download/fw/494.html