
CAPAのモータースポーツフォトコンテスト「流し撮りGP」2026年シーズンが開幕! 第1戦の結果を発表します。
2026年シーズン開幕戦はフォーミュラマシン作品が多数
2026年シーズンの開幕です。4月は、F1日本GPの開催、SUPER FORMULA開幕戦などがあり、フォーミュラマシン作品が多数。応募総数でも、例年にない多くの応募エントリーをいただきました。ありがとうございます! 今シーズンも「流し撮りGP」をよろしくお願いいたします。
〈流し撮りGP審査委員長〉小林 稔 (日本レース写真家協会 [JRPA] 会長)
GP1位「白跡」細井 渉 (2024シリーズチャンピオン)

作者コメント
雨のモビリティリゾートもてぎにて、ファーストアンダーブリッジ上から俯瞰で撮影しました。黒いアスファルトをバックに、マシンが巻き上げる水煙が白く浮かび上がる構図を狙って撮影しました。マシンのスピード感を表現しつつ、水煙によって走行の軌跡が見える瞬間を捉え、速さを印象づけるように仕上げました。
小林 稔 審査委員長の講評
求める狙い通りの作画に仕上げきった、2024年チャンピオンの全体構成力を高く評価します。暗い路面に浮き上がる白い水しぶき、画面を斜めに長く分断して流れる加速感 (向かってくる感じ!)、それら全体を収めたタテ構図、シャッター速度、露出、すべての構成要素に明確な狙いと理由があり、総合的に「速さ」を訴求する写真作品にまとまっています。タイトルも含めて「作品」としての高い完成度が魅力です。

GP2位「雨柄」野中翔平 (2025シリーズチャンピオン)

作者コメント
前日の雨が残った路面の柄を生かせるように、逆光になる位置で撮影しました。
小林 稔 審査委員長の講評
画面中にポツンと置かれたマシンの配置バランスがいい。逆光に輝く路面はモノトーンで統一され、緩やかな奥行き感が素敵です。紅のリアカウルがワンポイントアクセントとなり、集中感の高い「静かなレースシーン」を演出。画面内でのマシンサイズが小さくなるほど、絵作りのセンスが問われます。2025チャンピオンの構成力の高さを感じる秀作です。
GP3位「aerodynamics」増井蒼空 (ルーキー応募)

作者コメント
雨模様となったスーパーフォーミュラ公式テストの1日目。雨によって空気の流れが撮れるだろうと予測して、高速コーナーのスプーンカーブへ行きました。フォーミュラマシンが持つ、芸術的とも言える空気の流れがきれいに写せたと思います。
小林 稔 審査委員長の講評
タイヤが露出するフォーミュラマシンの凄みと迫力を見せつけるドアップ作品です。スチル写真でしか見ることのできない「水しぶきに姿を変えた空気の流れ」を美しく激しく表現しています。マシンがペイント前の黒ボディだったことも幸いしました。
GP4位「嵐のあと」今里一貴 (ルーキー応募)

作者コメント
F1日本グランプリの2日後。レースの熱気と興奮の余韻が残る鈴鹿サーキット。場内にはグランプリレースの華やかな飾り付けもまだ残っていました。一方で片付けも進んでおり、普段の落ち着いた日常に戻りつつあるなかで行われたF1タイヤテストです。嬉しいような、寂しいような。日没前、雨の中の走行が何とも言えない不思議な時間を演出してくれました。早くも来年の日本グランプリが待ち遠しいです。
小林 稔 審査委員長の講評
夕暮れのウエットコンディションが演出する赤ライトの反射と路面の表情 (面積バランスがいい感じ!)。喧騒と興奮の直後に生まれた、寂しげで不安定な空気を感じます。レース写真でありながら「マシンのある心象風景」としての存在感が高い作品。
GP5位「火花一閃!」米倉邦彦 (ルーキー応募)

作者コメント
A2スタンド前のフェンスかぶりつき (金曜日はOK) から1コーナーへの飛び込みをバックショットで狙います。昨年までと火花の飛ぶタイミングが違っていたので戸惑いましたが、どうにか撮れました。やっぱりF1は火花です!
小林 稔 審査委員長の講評
低速シャッターで撮る超高速コーナーの火花が決まりました。スタンド、看板、グラベル、縁石、コース路面、そして火花と「要素が多い画面構成」ですが、マシンをしっかり捉えた流し撮りによって火花に視線集中できる画面に仕上がっています。
GP6位「蒼の眼差し」麻生涼馬 (ルーキー応募)

作者コメント
初めて訪れたもてぎの5コーナー上の激感エリアから撮影しました。ヘルメットに注目が集まるように、そして青が映えるような作品になりました。
小林 稔 審査委員長の講評
ブリッジ進入直後のカットで、前方が暗く後方が明るい路面のグラデーションがおもしろい。この高さとアングルで走るフォーミュラマシンを見ることは稀で、路面の流れ感とヘルメットと4つのタイヤの見え方がとても新鮮です。
GP7位「覚醒の予感」清水 啓 (2023シリーズチャンピオン)

作者コメント
アントネッリの他を圧倒した予選の一枚です。ファインダーからもオーラを感じる走りで、絶対王者の道を歩み始めたと世界が感じた瞬間に立ち会えた気がします。
小林 稔 審査委員長の講評
偉大なるドライバー誕生の瞬間に立ち会えた予感。目撃者であり応援者となる感覚。クリエイターとしてファインダー内の対象を見る思い入れはとても大切な感覚です。そんな作者の思いがしっかりと漂う「王道的流し撮り作品」に仕上がっています。
GP8位「赤い緊張」山上一彰

作者コメント
今季好調なフェラーリの「2人のエース」は開幕戦から激しいチーム内バトルで、鈴鹿でも一時接近戦を見せてくれました。それぞれの思惑が交錯する様子を、ヘアピンコーナーをまわる瞬間、向きの異なる両者を1画面に収めることで表現してみました。
小林 稔 審査委員長の講評
いただいたコメントどおり、2人の圧力・迫力を感じる作品に仕上がっています。写真的には寄り過ぎかもしれませんが、山上さんの気持ちが強くストレートに伝わってくる構図になっているところがイイ感じ!