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PHOTONEXT2018で見つけたオススメ写真用品

2018年6月5日(火)〜6日(水)の2日間、フォトグラファーズ&フォトビジネスフェア「PHOTONEXT(フォトネクスト)2018」が開催された。会場のパシフィコ横浜にはプロ向けのさまざまな機材やサービスが展示されていたが、一般ユーザーは普段あまり目にすることのない製品も多い。そんな会場で見つけたユニークなモノ、気になったモノなどをピックアップして紹介する。

PHOTONEXT2018

※記事中の価格はすべて税別表記です。また、価格は市場価格と異なる場合があります。

単3形乾電池で発光可能なモノブロックストロボ「mobi light D200」

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ワイドトレードブースで見つけたTOKISTARの「mobi light(モビライト)D200」は、単3形乾電池8本を電源にするモノブロックストロボ。本体の両サイドに電池ボックスが設けられており、背面に表示パネルがあるシンプルなデザイン。出力は200Wsで、フル発光で約400回の発光が可能。リサイクルタイムは約1.8秒。出力範囲は1/1~1/64(±1/3EV)で3グループの制御に対応する。

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汎用のワイヤレストリガー(2.4GHz/光学スレーブ)、グリップ、スタンドアンブレラホルダー、ディフューザー、リフレクターが付属する。大きさは80×85×110mm。重さ588g(電池を除く)。発売は2018年6月15日、価格は50,000円。

操作性が向上したモノブロックストロボ「AD600Pro」

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KPIブースで見つけたゴドックスのモノブロックストロボ「AD600Pro」は、高性能のリチウムバッテリーを装備し、アウトドアでも使用可能な600Wsの大光量出力モデル。ニコン、キヤノンのTTL調光に対応する。操作ボタンを増やし、従来機種では深い階層にあった機能をボタンで簡単に操作できるようにしている。リフレクターもボディ一体型になるなど、デザインも一新された。近日発売予定。価格は121,880円。

一眼レフでアオリ撮影ができる「VCCプロ」に富士フイルム用が登場

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こちらもKPIブースから。「ホースマン VCCプロ」はデジタル一眼レフカメラでアオリ撮影を可能にする撮影装置。ニコン用とキヤノン用に加えて、富士フイルムXマウント用とGマウント用が近日発売予定。レンズ面のフロントアオリとカメラ側(センサー面)でのバックアオリ機構を搭載し、フロントアオリでは、チルト前15°/後10°、スイング左右各15°、シフト左右各30mmのアオリ量を持つ。バックアオリではライズ・フォール各15mm、シフト左右各20mmのアオリ量となっている。近日発売予定。価格は未定。

「ホワイトグリッドアタッチメント」で光の滲みをコントロール

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イメージビジョンブースで見つけたローグの「フラッシュグリッド」(5,700円)は、クリップオンストロボ用のハニカムグリッド。25°と45°のグリッドを重ねることで、さらに16°の3段階のスポット光のコントロールが可能だ。「ホワイトグリッドアタッチメント」(2,900円)が用意されているのも大きな特徴。白いグリッドは、グリッドによって作られたスポット光のフェザーエッジ(外側ハロー効果)を出すことができる。

小さいけれど、あると便利な「リトラ トーチ」

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こちらもイメージビジョンブースから。38×38×42mmとコンパクトな「Litra Torch(リトラ トーチ)」は、ポケットに入るプロ向けLEDアクションライティングシステム。800ルーメンで照射角80°だが、付属の白色ディフューザーを装着することで約180°の照射が可能。Micro USBポートを備え、充電することでコードレスでの発光が可能になるほか、10mの耐水構造を備える。底部はマグネットになっており、金属面に固定して発光させることもできる。ベルトクリップやGo PROマウントを付属して、価格は11,800円。オプションでハンドル(2,000円)やフィルターセット(5,200円)などが用意されている。

自撮りライトをレンズ周りに装着できる「ソコテラス」セット

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スマートフォンにつけても使えるクリップ式のLEDライト「アカリーナ」は、自撮りや小物の撮影にも使えるユニークな商品。アダプター「ソコテラス」をレンズに装着すれば、「アカリーナ」をレンズの周辺に取り付けることができ、リングライトのようにして撮影することができる。「ソコテラス」はフィルター径72mmで、52mmのものを開発中とのこと。よしみカメラブースでは「アカリーナ」2個をセットにして、会場価格で販売していた。

カメラのセンサーに装着して使うフィルター

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よしみカメラのブースに共同出展していた台湾のフィルターメーカー STCは、カメラのセンサーに取り付けるタイプのClip(センサー)フィルターを展示していた。対応するのはキヤノン、ソニー、ニコンのフルサイズ&APS-C一眼カメラ。富士フイルム、ペンタックス、オリンパス用も順次発売していく。ND(16/64/400/100)が80ドル前後。IRパスフィルターが100ドル前後、アストロ(光害低減)フィルターが130〜250ドル前後。レンズの口径ごとにフィルターを買い揃えることを考えたら、割安かもしれない。

「レンズボール」でインスタ映えする写真が撮れるかも!?

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CP+2018でも展示され、2018年5月に発売された浅沼商会の「レンズボール」は、直径60mmのガラス玉。映り込む角度を考えてフレーミングすることで、広い風景や被写体がレンズボールの中に逆像で収まる。インスタ映えする写真が撮れるということで発売以来人気の商品になっているとのこと。オープン価格だが、台座と専用ケース付きで実売価格は3,000円前後。

ソニーの革新的なポータブルストレージ

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ソニーブースで展示されていたのは、ポータブルストレージのPSZシリーズ。SSDタイプのPSZ-SC(中央)、HDDタイプのPSZ-HC(左)は耐衝撃・防塵・防滴仕様で、USB Type-AケーブルとType-Cポートを備える。価格はSSDタイプ480GBが58,000円、HDDタイプ2TBが25,000円。写真右のPSZ-RAはRAID対応のポータブルHDD。12TB(100,000円)と8TB(84,000円)の2タイプで、ゴムダンパーによる耐衝撃性を備える。

水に濡れても大丈夫! ラミネート加工不要の耐水紙がキヤノンから

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キヤノンブースで流しっぱなしの水に浸けられていたのは、耐水ポスター合成紙(マット)。屋外に掲出するポスターやバナー用に開発された製品で、ラミネート加工なしで最長6か月の屋外掲示が可能だ。裏面にのり付きとのり無しの2タイプがあり、のり無しはA2(12,800円)〜54インチ(36,800円)幅が用意されている。ロール紙のみだが、今後カット紙が出れば、さまざまな用途に使えそうだ。

スマホにたまった写真から簡単におしゃれなフォトブックが作れる

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「PhotoZINE(フォトジン)」は、雑誌のような手軽さと手作り感を楽しめる富士フイルムのフォトブックサービス。新登場のSlimサイズは、スマホの画像や撮りためた写真を自動でレイアウトして本にしてくれる。Slim A5は最大396画像、Slim A4は最大1100画像を日付順・ファイル名順でレイアウトしてくれる。ページ数はいずれも12〜24ページで、日付・ファイル名のON/OFFを選択できる。価格は972円〜。

手に馴染む一冊を目指した本革のアルバム「クノーテ」

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今年のトレンドの一つが、本革を使ったアルバム。富士フイルムの「KNOT-E(クノーテ)」は栃木レザーを使用したヌメ革仕様。じょうぶで長持ちなだけでなく、使うほどに手に馴染む味わいを目指して作られている。革紐で結ぶデザインもシンプルで粋だ。

漆やちりめんで究極の和テイストにこだわったアルバム

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富士フイルムが参考出品していた「漆アルバム〈亀甲文・麻の葉文〉」は、会津塗りの職人が伝統の亀甲文と麻の葉文で表紙を仕上げたアルバム。既存の「漆アルバム」をさらに超える製品として展示されていた。「和装アルバム」は素材にサテンやちりめんを使用し、優美な色のコントラストで表紙を飾ったもの。いずれも発売時期や価格は未定。

持ち歩いたり飾ったりして楽しめる「ジャバラアルバム」

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富士フイルムの「JABARA ALBUM(ジャバラアルバム)」は、15cmスクエア4枚6面で構成された蛇腹状のアルバム。CDサイズで手軽に持ち歩けるだけでなく、蛇腹を開いて飾って楽しむこともできる。

赤ちゃんを等身大のアルバムにできる「等身大フォト」

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フォトアルバムを手がけるアスカネットでは、0〜2歳くらいまでの赤ちゃんや子どもをプロのカメラマンが撮影し、アルバムにして残す等身大フォトのサービスを紹介。最大のアルバムは30cm×3面の三つ折りタイプになっており、最大90cmまでの子どもの写真がリアルサイズでプリントできる。アスカネットの「等身大フォト」専用サイトでは、等身大フォトの撮影が可能な全国のスタジオ、写真館約120社を紹介している(順次拡大予定)。

巻物状のアルバム「EMAKI」で何を贈る?

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和テイストのアルバムが多い中、ひときわ目をひいたのが巻物状になっているアークレイの「EMAKI」。横位置でレイアウトすれば感謝状になり、縦位置なら掛け軸になる。桐箱入りでカラーバリエーションも豊富という記念品的な逸品。価格は7,900円。

フレームが簡単に作れるイルフォードの「ゴーフレーム」

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ジェットグラフが出展していたイルフォードの「GOframe(ゴーフレーム)」は、キャンバスプリントを簡単にマウントすることができる木枠のフレームセット。再利用可能なコナークランプとストレッチバーで、特別な工具を使うことなくフレームを組み立てることができる。六角形のフレームマウントキット「ゴーフレーム<ヘキサゴン>」(5個セット 26,000円〜)、15サイズをラインナップする「ゴーフレーム<スタンダード>」(8インチの場合 6,000円〜)、14サイズをラインナップする「ゴーフレーム<プロ>」(8インチ×バー4本の場合 2,000円)と種類は豊富だ。いずれも用紙は別。

ポートレートの背景をワンタッチでチェンジ

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スズキが提案するサービスは、「きせかえシート」と「マグペた」で写真の背景を手軽に変えるというもの。この写真のレンガ、ドアは全てマグネットで固定する「きせかえシート」や「マグペた」を使用したものだ。磁石と鉄の層構造になっている専用ウォールを壁面に貼り付けておくことで、壁面のディスプレイを手軽に変えることができる。市販のマグネットを取り付けて使用することも可能。専用ウォールW90×H60mmは9,500円。

顔の3Dデータからオリジナルのフィギュアが作れる

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クロスワンのブースでデモを行っていたのは、3Dで撮影した顔のデータからフィギュアを作るサービス。ライトボックスの中には9個のカメラが水平に並んでおり、耳のあたりまで撮影して顔の3Dデータを作成する。それを既存の型にはめ込んで成形するというもの。オリジナルのフィギュアを作ることができる。

 

PHOTONEXTはプロフォトグラファー&フォトビジネスフェアという位置付けなので、一般向けのCP+とは出展社や来場者層が異なり、展示されている製品も普段は目にしないものがあったりする。また、今回は取材しなかったが、アウレット販売も行われている。平日2日間の開催だが、撮影に役立ちそうなものを掘り出せる可能性も高いので、のぞいてみては。次回の「PHOTONEXT2019」は、2019年6月18日(火)〜19日(水)に開催予定だ。

 

 

〈写真・文〉柴田 誠