ニュース

天体観測ファンが大集合の新潟「胎内星まつり」とは?

今年の夏は火星大接近や部分月食、ペルセウス座流星群など、一般のニュースでも取り上げられるほど様々な天文現象が続いたが、天文ファンが夏に楽しみにしているものがもう一つある。それが各地で開かれる「星まつり」だ。有名なところでは、長野県諏訪郡原村で開かれた「サマーホリデー in 原村星まつり」、新潟県胎内市で開かれた「胎内星まつり」、9月23日〜24日に京都府南丹市で開かれる「星を求めて」などがある。今回はその中でも最大規模を誇る「胎内星まつり」の様子を写真で紹介しよう。
 

胎内星まつり
 

1984年からスタートして今年で35回目を迎える胎内星まつり、今年は8月26日(金)〜28日(日)3日間の日程で開催された。新潟県胎内市の胎内平にある大駐車場がメイン会場だ。入場は無料で登録等も特にない。好きな時に来て好きな時に帰れるシステムだ。

胎内星まつり
 

メイン会場にはビクセンなどの天体望遠鏡メーカーはもちろんのこと、ニコンやソニー、リコーイメージングや富士フイルム、ケンコー・トキナー、ベルボンなどカメラ・撮影用品メーカーのブース、さらには望遠鏡販売店や、なんだかよくわからない物を売っていたり展示したりしている個人のブースなどが並んでいる。

胎内星まつり
 

会場内で最初に目に着くのが、胎内自然天文館前にしつらえられたステージ。初日は開会セレモニーの後、落語家の柳家こゑん師匠による星空寄席が行われた。星座や天体観測をネタにした小話は天文ファンはもちろん、家族連れの来場者にも大人気。

胎内星まつり
 

会場内を歩いていると様々な天体望遠鏡や赤道儀が展示されているのに出会う。参考出品されている物から新製品まで、ふだんあまり見られない大型機材が身近に見られるとあって天文ファンたちは大興奮。そこかしこから超マニアックな話が聞こえてくるのは星まつりならでは。

胎内星まつり
 

ソニーブースでは「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」や「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」を装着した「α7R III」や「Cyber-shot RX100 III」の無料レンタルが行われていた。

胎内星まつり
 

ニコンブースでは主に双眼鏡を展示。もしかしたら発表直後のフルサイズミラーレス「Z7」があるか?と思ったが、カメラの展示は「D850」だけであった。タイムラプス動画などを撮影する際、星空でも自動露出が使える「D850」は、天体カメラマンからとても高い評価を受けているという。

胎内星まつり
 

富士フイルムのブースでは主に双眼鏡のデモが行われていた。こちらは「LB150シリーズ」と呼ばれる大型双眼鏡。実際に覗いてみると肉眼をはるかに超えた明るさで、シャープさも申し分ない。口径は15cmで、倍率は25倍と40倍のものがある。天体観測はもちろん、空港警備などでも使われているそうだ。

胎内星まつり
 

こちらはリコーイメージングのブース。アストロトレーサーや「RICOH THETA」のデモが行われていた。ブース中央付近では天体望遠鏡用のアイピースやグッズなどの販売も行われていた。

胎内星まつり
 

ケンコー・トキナーのブースでは、アウトレットやジャンク品の三脚やフィルター、カメラバッグ、赤道儀などの販売がメインに行われていた。普段では見られないような価格で爆買いする来場者も多数。そう言う私も思わずフィルターを何枚か買ってしまった。

胎内星まつり
 

ベルボンブースは、アウトレットの三脚や一脚の販売がメイン。「あまり大安売りしているように書かないで」と言われたものの、大きく大特価の文字が…。価格は見ての通りだ。

胎内星まつり
 

こちらは天体望遠鏡のデモやグッズの販売を行うビクセンのブース。展示されていたのは主に肉眼での観察用セットだったが、もちろん天体望遠鏡を使った撮影システムの相談などもできる。

胎内星まつり
 

最近じわじわと人気が出てきているレオフォトの三脚を扱うワイドトレードのブース。アウトレット三脚の販売がメイン。

胎内星まつり
 

こちらは、協栄産業が扱っているQHYCCD社製の天体撮影用CCDカメラ。CCDを冷却するシステムが内蔵されており、普通のカメラと比べ格段に低ノイズの画像を撮影することができる。

胎内星まつり
 

こちらは天体撮影支援グッズの製造販売をするSS-ONEのブース。インターバルタイマーやカメラ用の電源装置などを扱っていた。長時間撮影を行うのが普通の天体写真では、電源の悩みをかかえる人が多いのだ。

胎内星まつり
 

星空シミュレーションソフト「SUPER STAR V」を扱うSEEDS BOXのブースでは、一家そろってお出迎えしてくれた。「SUPER STAR V」は、観測地と日時を指定するだけで簡単にその日の星空を確認することができる。天体撮影に便利なソフトだ。

胎内星まつり
 

こちらのブースではプリズムやレンズ、顕微鏡などをかなり格安で販売。ほとんどの物が市価の1/10以下でかなりお得。ただし、お店の人も何に使うか分からないような変わったものも多い。

胎内星まつり
 

ブースを回っていると目に入ってきた巨大な望遠鏡。個人で出展しているヒロノさんのもので、口径(反射鏡の直径)はなんと66cmだそうだ。子どもから大人まで一目覗こうと常に行列ができていた。

胎内星まつり
 

 

 

  1. 1
  2. 2
全文表示