国際放送機器展「Inter BEE 2018」（2018年11月14日〜16日）が千葉・幕張メッセで開催された。音と映像と通信のプロフェッショナル向け展示会だが、会場にはアマチュアにおすすめの機材も数多く展示されていた。注目アイテムや面白アイテムをピックアップして紹介しよう。
【キヤノン】名前はまだない8Kカメラと4Kお天気カメラシステムを参考出品
「4Kカメラ搭載 U-4」として参考展示されていたお天気カメラは、キヤノンの4Kレンズ「CJ20eX7.8B」とパナソニック製4Kカメラ「AK-UB300G」を従来の屋外型ロボットカメラシステムU-4のシステムに載せ替えることで4K撮影が可能になるというもの。
キヤノンブースにパナソニック製のカメラが展示されていることにまず驚いたが、お天気カメラの構造の単純さに、さらにビックリ。雨風が吹き込まないようになっているハウジング内部は思いのほかスカスカだ。
しかしこれは、熱がこもらないようにということらしい。申し訳程度の小さなファンが背面に取り付けられているだけで、Lレンズのような特殊な塗装などは施されていないとのこと。雨風さえしのげれば、炎天下から氷点下まで、過酷な日本の気象条件下でも、ちゃんとカメラもレンズも作動するというのはさすがとしか言いようがない。
「8K映像ソリューション」と題して、8Kカメラ、レンズとディスプレイが参考展示されていた。
カメラとレンズには「8Kカメラ、8Kレンズ」としか表記されていなかったので、あえて質問してみたところ、製品名はまだ決まっていないとのこと。その割にはプロトタイプというレベルを超えて、細部までしっかり作り込まれている。いつでも発売できますよという感じで、8Kの技術開発はしっかりやっています！というアピールとしては充分な完成度に見えた。
〈写真・文〉柴田 誠