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光をグラフ化できるカラーメーター「スペクトロマスター C-800」発売日決定

セコニックは、複数の演色評価モードを搭載した分光方式カラーメーター「スペクトロマスター C-800」を2018年 12月21日(金)に発売する。フォトキナ2018発表され、Inter BEE 2018でも先行展示されていた製品で、価格は180,000円(税別)に決定した。

SEKONICスペクトロマスターC-800

「スペクトロマスター C-800」は、さまざまな光源(LED、HMI、タングステン、蛍光灯、自然光、フラッシュ光など)を380~780nmの波長範囲で測定が可能。使いやすい製品デザインを追求し、4.3インチの大型カラータッチパネルの採用をはじめ、受光部の回転機構、キャップなしでのダーク補正機構などが搭載されており、用途に合わせたカスタマイズ機能も備えている。

測定した値は99個まで本体にメモリーが可能で、USB接続でデータ保存が可能となっている。測定可能な照度は1~200,000lx、色温度は1,600~40,000Kと、幅広いレンジの測定範囲が実現されている。

測定値の表示では、CIE1931x,yの色度座標と、Hue(色相)、Saturation(彩度)のテキスト表示を追加。表示可能な項目は、これらに加えて色温度、⊿uv、LB指数、LBカメラフィルター、LBライトフィルター、CC指数、CCナンバー、CCカメラフィルター、CCライトフィルター、照度、TM30-15(Rf、Rg)、SSI(標準光源比較、メモリ光源比較)、TLCI、CRI(Ra、R1~R15)などの中から5項目を選択できる。

SEKONICスペクトロマスターC-800

左からメニュー画面、テキスト表示、LBライトフィルター、LBカメラフィルター。
 

 

各種の演色評価モードに対応 CRI(Color Rendering Index)、SSI(Spectral Similarity Index)、TLCI (Television Lighting Consistency Index)、TLMF(Television Lighting Matching Factor)、TM-30-15(Technical Memorandum)の4つの評価モードを搭載。各種のデータ比較も可能となっている。また、SSIの測定モードは、「C-800」がカラーメーターで初めて搭載した。

SEKONICスペクトロマスターC-800

左からSSI、TLCI/TLMF、TM-30-15、CRI比較。
 

  • SSIは、映画芸術科学アカデミーが開発した演色評価指数。CIE標準光源(タングステンやデイライトのD55など)やメモリーした光源との比較を指数とグラフで表示する。
  • TLCIはカメラの特性を演算に入れ、テレビ映像の作成を前提とした演色評価指数。
  • TM-30-15は、99色の基準色と人間の目の特性を元に、Rf(色忠実度)と Rg(鮮やかさ)を表示する指数。数値とカラーベクトルグラフィックで表示することができる。
  • CRIは従来機種の「C-700」にも搭載されていたスタンダードな演色評価指数で、「C-800」ではCRIの比較モード(メモリー値と現在の測定値比較)も搭載されている。

 

WindowsとMacintoshに対応した専用ユーティリティーソフトにより、パソコン上から本体設定やメモリーデータの呼び出し、保存、グラフ表示やプリントをすることができる。また、本体のファームウェアアップデートも可能となっている。
 

 

〈文〉柴田 誠