ケルンメッセとドイツ写真工業協会(the German Photo Industry Association)は、2019年5月に開催する予定だった「Photokina(フォトキナ)」の開催を見送ることで合意したと2018年12月3日に発表した。次回の「フォトキナ」は、2020年5月27日(水)〜5月30日(土)の4日間、ドイツ・ケルンのケルンメッセで開催される。
隔年で開催されてきた世界最大の写真・映像用品展示会「フォトキナ」は2018年で隔年開催を終了し、2019年からは毎年開催となることが、「フォトキナ2018」の開催前から発表されていた。これについては多くのメディアで紹介されているので、ご存知の方も多いだろう。しかし、「フォトキナ2018」から半年後の開催では、出展準備が間に合わないのではないか、新製品が発表される見込みがあるのかなどの懸念も多かった。
次回の開催を見送る理由としては、2018年の反響を受けて目標水準を引き上げたため、半年後に今回と同じような熱狂的な雰囲気を作り出すことはできないだろうと判断したとのこと。その結果、年次サイクルを2020年から開始することにしたのだという。
2019年の開催が見送られたとは言っても、「フォトキナ2020」までは約1年半しかなく、これまでの2年よりも準備期間が短くなっていることに変わりはない。また、5月開催となる「フォトキナ2020」では、3月に日本で開催される「CP+」の直後となることから、B to Bのイベントであるものの、「フォトキナ」と「CP+」の位置付けが見直され、これまでのように新製品が発表される見本市ではなくなることも予想される。
さらに例年5月上旬には、北京で「CHINA P&E」、ソウルでも「P&I」といったカメラショーが開催されている。同時期にいくつもの見本市に出展する余裕がないという企業も出てきそうで、フォトキナがどういった見本市になっていくのか、注目される。
9月に開催された「フォトキナ2018」の会場風景
〈文〉柴田 誠