パナソニックは、「CES 2019」(米ラスベガス 2019年1月8〜11日)の開催に先立って行われたプレスカンファレンスで、LUMIX Sシリーズと対応レンズを2019年3月末に発売することを発表した。なお、発売日は地域によって異なるとしている。
LUMIX Sシリーズは、フォトキナ2018で発表されたフルサイズミラーレスカメラ。ライカLマウントを採用し、ライカ、シグマとの協業も同時に発表されたことから、大きな注目を集めた。
CES2019のプレスカンファレンスでは、LUMIX Sシリーズの主要機能として、静止画HDRのHLGフォト機能、ハイレゾモードが搭載されることも明らかにされた。
■HLGフォト機能
HLG(Hybrid Log Gamma)フォト機能とは、より広いダイナミックレンジで撮影することのできる機能。白トビしやすいまぶしい光や黒ツブレしやすい暗部を再現し、肉眼で見たような細やかで豊かな色彩表現が可能となることから、作品表現を広げることができる。HLGフォトモードで撮影された画像は、HSPファイルとして生成され、HLG準拠の4Kテレビをはじめ、HLG対応機器上で再生・鑑賞することができる。
■ハイレゾモード
ハイレゾモードは、ボディ内手ブレ補正機構を生かし、高精細な描写を実現する機能。センサーをシフトさせながら計8回の連続自動撮影を行い、新エンジンの高速画像プロセス性能をもとにカメラ内で自動合成処理を行なう。動く被写体にも配慮したモードも搭載され、被写体ブレの残像を抑え、通常撮影に近い、自然な写真表現を実現する。
CES2019のパナソニックブースでは、“Changing Photography”をテーマに「レンズ」「オートフォーカス」「ブレ補正」「ビデオ」の4つのコアテクノロジーにスポットを当て、LUMIXの10年間のミラーレスカメラにおける技術革新と画質の追求を振り返る展示を行なっている。ブースには最新の「LUMIX Sシリーズ」のプロトタイプを展示。さらにプロトタイプのカメラで撮影された画像が展示され、4K有機ELテレビ(TX-65 / 55GZ2000シリーズ)を使ったHLGフォト機能のデモンストレーションでは、コントラストと豊かな色のグラデーション、優れた明暗による優れた写真表現を提案している。
▲4700万画素センサー搭載の「LUMIX S1R」。LUMIX Sシリーズは、この「LUMIX S1R」と2400万画素センサーを搭載する「LUMIX S1」の2機種、レンズは50mmF1.4の単焦点レンズ、24-105mmの標準ズームレンズ、70-200mmの望遠ズームレンズが開発発表されている。
〈文〉柴田 誠