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MCとSC、どっちが好み? 現代に蘇ったクラシックレンズ「NOKTON classic 35mm F1.4 II VM」

コシナは、フォクトレンダー「Classic series(クラシックシリーズ)」としてレンジファインダーカメラ用交換レンズ「NOKTON classic 35mm F1.4 II VM」を2019年6月に発売する。マルチコーティング(MC)、シングルコーティング(SC)の2種類をラインナップし、ともに希望小売価格は75,000円(税別)。ライカMマウントと互換性のあるVMマウントを採用している。

 

フォクトレンダー NOKTON classic 35mm F1.4 II VM
▲左がマルチコーティング(MC)、右がシングルコーティング(SC)

 

「NOKTON classic 35mm F1.4 II VM」は、クラシックレンズの味わいを最新の光学技術で磨き上げ、現代に蘇らせた大口径&コンパクトな広角レンズ。2008年に発売された「NOKTON classic 35mm F1.4 VM」のリニューアルモデルにあたる。前モデルよりもライブビューでのピント合わせ精度を向上させ、デジタルカメラ使用時の利便性が高められている。

また、あえて球面収差を残すことで、絞り開放ではなだらかで美しいボケ味、絞り込めば鋭い切れ込みを見せる描写力が魅力だ。

 

主な特徴

■コンパクトサイズ&大口径
伝統的な対称形の6群8枚のレンズ構成と、最新の光学素材(超高屈折ガラス)の組み合わせにより、コンパクトサイズで大口径F1.4を実現。 35mm判フルサイズに対応する、余裕のイメージサークルを確保しつつ、一眼レフ用の交換レンズと比較しても非常にコンパクトとなっている。総金属製鏡筒で高い剛性感と耐久性も備えている。

フォクトレンダー NOKTON classic 35mm F1.4 II VM
▲レンズ構成図

 

■クラシックレンズの描写を再現
クラシックレンズが持つ独特な描写を再現。絞り開放では素直でなだらかなボケ味が立体感を生み出し、絞り込めばシャープな描写となる。マルチコーティング(MC)では限りなくニュートラルな色再現を目指し、シングルコーティング(SC)ではクラシカルな色調を再現。

 

■マニュアルフォーカス&距離系連動システム
高い精度で加工・調整された総金属製ヘリコイドユニットと、適度なトルクを生み出す高品質グリースを採用。滑らかな操作感覚のフォーカシングで、微妙なピント調整を可能にしている。指がかりのよい形状のフォーカシングレバーが、迅速かつ確実なピント操作をサポートする。高精度のレンジファインダー連動機構搭載により、絞り開放付近でもシビアなピント合わせが可能。

 

■ライブビューでのピント精度を向上
ライブビュー機能によるピント合わせの精度を向上させることを目的として光学系をチューンナップ。絞り開放でピントを合わせてから絞り込んで撮影する場合にピントの位置が移動してしまう像面移動を低減した。また、画面中心部でピントを合わせてから周辺部にモチーフを移動させた場合にも、画面中間の像面のうねりを抑えて安定した撮影を可能にしている。

 

■アクセサリー
レンジファインダー式カメラへの装着時に視界のケラレが少なく、耐久性に富む金属製の専用バヨネット式フードがオプションで用意されている。価格は6,000円。

 

■NOKTON classic 35mm F1.4 II VM 主な仕様

マウント VMマウント
焦点距離 35mm
開放絞り F1.4
最小絞り  F16
レンズ構成 6群8枚
画角 63°
絞り羽根枚数 10枚
最短撮影距離 0.7m
距離計連動範囲 ∞~0.7m(カメラにより異なる)
フィルターサイズ φ43mm
サイズ(最大径×全長) φ55×28.5mm
重量 189g

 

 

〈文〉佐藤陽子