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「折り畳み式の延長グリップ」など台湾のカメラショーで発見した注目品&“らしい”展示たち

9月27日(金)〜30日(月)の4日間、台湾の首都・台北の台北南港展覧館で開催された「台北国際撮影機材&映像応用大展(Taipei International Photography &Medeia Equipment Exhibition)」。主に代理店や販売店が出展しているため、他のカメラショーとはまた違った雰囲気だ。前回のレポートでは主要カメラメーカーのブースを中心に紹介したが、会場ではそれ以外にも面白いアイテムを発見することができた。今回は、そうした写真・カメラ関連用品を紹介していこう。

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会場で見つけた注目製品たち

フィルターメーカーのSTCは、コーヒーショップを併設して、来場者を和ませていた。開発中の商品ということで見せてくれたのが、折り畳み式の延長グリップ。オレンジがソニー用、ブルーがオリンパス用とのことで、素材はエアガンに使われているものと同等で十分な強度があるという。発売は来春ということなので、CP+でのお披露目を待ちたい。また、オリンパス7-14mmにフィルターを装着可能にするフードアダプターやソニーRX100シリーズ用のグリップなども展示していて、注目を集めていた。個人的に面白いと思ったのは、iPhone 11にも対応するスマートフォン用の可変式NDレンズ。こちらは台湾では発売中とのことだった。

 

数少ないカメラストラップ専業のブース、Jouer8は台中からの出展だそうで、ストラップの柄や素材だけでなく、クリップ式のストラップ留めがウリなのだという。素早く確実にとめられるのは便利そうだ。

 

台湾メーカーのガードフォスは、バンガードの2020モデルを壁一面にズラリと展示。値段は付いているものの実際の販売はまだ先で、来場者の反応を見て仕入れる個数を決めるのだそう。販売代理店らしい対応だ。日本では来春のCP+でお披露目されることになる製品を手にできたのは、今回の収穫の1つだ。

 

台湾が地元のレンズメーカーKAMLAN(カムラン)は、自社製品だけでブースを構えていた。上海では小さく思えたブースとほぼ同じものだが、ここでは大きくゆったり見える。価格未定だった「FS15mm F2.0」も会場特価4,500台湾元(約16,000円)で販売されていた。

 

台湾が地元のモニターメーカーBenQのブースは、半分が製品の展示で、半分がセミナーコーナーになっていた。地味な印象のブースだが、熱心な来場者がセミナーに参加していて、写真熱の高さがうかがえる。ちなみに今回、会場ではEIZOやエプソンの製品は見られなかったし、用紙メーカーの展示もなかった。動画も含めて撮影寄りの展示会という印象が強い。

 

LAOWA(ラオワ)のブースで、発表されたばかりの超軽量の円周魚眼レンズ「LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFT」を発見。実際にカメラに装着して試すこともできた。

 

プロフォトのブースでは、C1とC1Plusだけを展示していた。ブースが狭いことやユーザー層を考えて、あえてA1やB1の展示をやめて新製品のC1シリーズに絞ったとのこと。これまでにない商品ということで、注目する来場者も多かった。

 

三脚、カメラバッグから防湿庫まで、幅広い製品を扱うLauのブースにはSAMURAIブランドの製品も展示されていた。

 

展示されていた三脚は、レオフォト、ベルボンをはじめマンフロット、Fotopro、バンガードなど。Benro(ベンロ)や SIRUI(シルイ)は見かけなかった。

 

市場の違いなのか、 ウェアラブルカメラ、モバイルカメラで出展はほとんど見られなかった。そんななか発見したのがInsta360のブース。ただ、発表されたばかりのInsta360 Goは、特に説明もなく1台ブースに置かれているだけという寂しい状況だった。

 

DJIのOSMO Pocketは展示されてはいたものの、人気を集めていたのはジンバルのほうで、 OSMO Pocketを手にする人はほとんど見られなかった。

 

カメラメーカー以外も日本とは違う台湾らしさが感じられる

ツァイスでは、レンズの貸し出しを行っていた。申し込み用紙に記入すると、黄色のビブスを着けて会場内で自由に撮影することができる。ちなみにフォトキナで発表され、CP+でも展示されていたデジタルカメラ「ZEISS ZX1」は、発売未定の商品のため、会場で見かけることはなかった。

 

会場が狭いこともあって、メインステージもこじんまりしている。それでも会期中は講演会やセミナーなどが開催されていた。

 

台湾は、写真を使った様々な教育活動も盛んなようで、教育関連のブースも出展されていた。こうした展示会では見かけることはあまりないが、初日には小学生たちの見学もあった。

 

会場奥には、台湾らしく便當(弁当)のコーナーが設けられていた。来場者のランチタイムには嬉しく、約500円でパーコー飯を食べることができた。

 

カメラやレンズだけでなく、各種ケーブルやアクセサリーを扱うお店があったりするのも日本とは違う。

 

ライカ、フォクトレンダーを扱うブースもあった。基本的にどこの販売代理店も専属のようで、あちこちのブースで同じ製品を見かけるようなことはない。だから一見するとメーカーのブースのように見えてしまうが、そういうわけではない。

 

動画用のレンズ、アクセサリーも多く展示されていた。その一方で、レンズアダプターやレフ板、スタジオ用品といったようなものはほとんど見られなかったのが、これまで見てきた撮影機材ショーとは違っていた。

 

隣で開催されたアウトドアショーにはGoProなどが出展

この台北国際撮影機材&映像応用大展の隣では、台湾戸外洋品店(Taiwan Outodoor Show)が開催されていた。撮影機材ショーは無料だが、アウトドアショーの方は有料で、出展社数も多い。展示されているのはキャンピングカーから調理器具、ウェアのほか、ドライブレコーダーやスマートフォンのアクセサリーと幅広い。

 

GoProは、アウトドアショーに出展していた。発表されたばかりの GoPro HERO 8は発売前ということで展示はされていなかった。

 

カメラショーのほうではスマートフォン用のアクセサリーの展示も思ったほど多くはなかったが、アウトドアショーで1つ面白いものを発見。台湾のbitplayのアクセサリーだ。グリップとレンズアダプターを装着するとまるでミラーレスカメラのように撮影できる。