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上位機のAFと操作性を受け継いだエントリー一眼レフ「キヤノン EOS Kiss X10i」

キヤノンは、エントリークラスのデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X10i」を2020年4月下旬に発売する。価格はオープン。キヤノンオンライン ショップの販売価格は、ボディが105,000円、ダブルズームキットが145,000円 (いずれも税別)。ボディカラーはブラックのみ。

<2020.4.10>
新型コロナウイルス感染症の影響により、発売時期が2020年6月下旬に延期された。

<2020.6.12>
発売日が2020年6月25日に決定。

EOS Kiss X10i
▲ダブルズームキットの「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」装着時

 

「EOS Kiss X10i」は、「EOS Kiss X10」 (2019年4月発売)、「EOS Kiss X9i」 (2017年4月発売) の後継機に当たるエントリーモデルながら、ミドルクラスの機種に迫る高精度なAF性能を備え、本格的な撮影を楽しめるデジタル一眼レフカメラ。ボディ背面にサブ電子ダイヤルと「EOS 90D」(2019年9月発売) にも採用されている「AFスタートボタン」を採用し、操作性も向上している。

■ミドルクラスに迫る高精度AF搭載

「EOS Kiss X10i」は、約22万画素の新測光センサーと映像エンジン「DIGIC 8」の搭載により、顔検出を実現 (光学ファインダー撮影時)。さらに「EOS iTR AF」で、被写体の顔を追尾する。AFセンサーは「オールクロス45点AF」が採用されており、光学ファインダー撮影時にAF固定/追従で最高約7.0コマ/秒、ライブビュー撮影時には、AF固定で最高約7.5 コマ/秒、AF追従で最高約4.5コマ/秒の高速連写を実現する。

また「デュアルピクセル CMOS AF」が「EOS Kiss X9i」から進化。対応レンズ装着時には、ライブビュー撮影で撮像面の約88% (横) × 約100% (縦) の測距エリアを実現。AFエリア任意選択時には、合焦位置を最大3,975ポジションから選択することが可能となっている。さらにAFエリア自動選択時には、最大143分割の測距エリアで高速・高精度なピント合わせを実現する。

ライブビュー撮影時は、被写体の瞳を検出してフォーカスを合わせる「瞳AF」が作動する。「瞳AF」は、サーボAF/動画サーボAF時にも対応し、動く被写体を撮影している時にも快適に撮影することができる。

■約2410万画素CMOSセンサーと映像エンジンDIGIC 8を搭載

「EOS Kiss X10i」のイメージセンサーは有効約2410万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーで、映像エンジン「DIGIC 8」との組み合わせにより、高い解像感を実現する。ISO感度はISO 100~25600 (拡張時 ISO 51200相当) で任意設定ができ、 室内や夜景などの暗いシーンでもノイズを抑えた撮影が可能。また、4K動画の撮影が可能で、任意のフレームを約830万画素のJPEG画像として切り出すことができる。ただし、フルHD/HD動画からのフレーム切り出しはできない。

■ネットワーク連携

Wi-Fi/Bluetooth接続に対応しており、画像転送時には、BluetoothからWi-Fiに自動的に切り替わる。そのためカメラ側でのWi-Fi接続操作は必要ない。また、Wi-Fiに接続されているスマホに撮影と同時に画像を自動送信できる「撮影時画像自動送信」を搭載。動画撮影時には、カメラ側で4K動画をフルHDに変換して送信する機能を備えており、4K動画に対応していない携帯端末でもフルHDでの再生が可能となっている。さらに、事前にパソコンとカメラをペアリングしておけば、カメラの電源を入れた状態で、起動中のパソコンに撮影画像をバックアップすることも可能だ。カメラと携帯端末の接続には、キヤノン専用アプリケーション「Camera Connect」を使用する。

撮影画像の保存には、オリジナル画質のままで容量を気にせず30日間保管することが可能となるクラウドプラットフォーム 「image.canon」のサービスもスタートする (2020年4月上旬開始予定)。

EOS Kiss X10i
▲「image.canon」利用イメージ

■上位機種と同等の本格的な操作が可能

ボディ背面にサブ電子ダイヤルを搭載し、上面のメイン電子ダイヤルとサブ電子ダイヤルの2つの電子ダイヤルを使った快適な操作性を実現した。また、本格的な操作性を追求し、「EOS 90D」にも採用されている「AFスタートボタン」を搭載。AFとレリーズ動作を切り離して撮影することができるようになった。

EOS Kiss X10i

EOS Kiss X10i

背面のバリアングル液晶モニターは、タッチパネル機能を備えた3.0型 (3:2)・約104万ドットのTFT式カラー液晶モニターで、ライブビュー撮影時や動画撮影時には、操作性と撮影アングルの自由度を生かした撮影が可能だ。また、ファインダー撮影時のフリッカー低減、カメラ内RAW現像の機能も搭載されている。

■EOS Kiss X10i・ダブルズームキット

標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」と望遠ズームレンズ「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」が付属する。

EOS Kiss X10i
▲「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」装着時

EOS Kiss X10i 主な仕様

有効画素数 約2410万画素
撮像素子 CMOSセンサー (撮像画面サイズ 約22.3×14.9mm)
マウント キヤノンEFマウント
ISO感度 ISO 100~25600 (拡張 ISO 51200相当)
ファインダー ペンタダハミラー使用 アイレベル式、視野率 上下左右約95%、倍率 約0.82倍
画像モニター 3.0型 約104万ドット TFT式カラー液晶モニター (タッチパネル)
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-I対応)
サイズ (幅×高さ×奥行き) 約131.0×102.6×76.2mm
質量 約471g (本体のみ) / 約515g (バッテリー、メモリーカード含む)
付属品 バッテリーパック LP-E17 (カバー付き)、バッテリーチャージャー LC-E17、ネックストラップ EW-400D-N ほか

 

 

〈文〉柴田 誠