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エプソンのプロ仕様プリンターが大幅に小型化、A2ノビ対応「SC-PX1VL」とA3ノビ対応「SC-PX1V」発売

エプソンは、プロセレクションシリーズのA2ノビ対応インクジェットプリンター「SC-PX1VL」とA3ノビ対応インクジェットプリンター「SC-PX1V」を2020年5月28日に発売する。価格はいずれもオープン。エプソンダイレクトショップ直販価格は「SC-PX1VL」が159,980円、「SC-PX1V」が89,980円 (いずれも税別)。

<2020.9.9>
「SC-PX1VL」の発売日が2020年9月17日に決定。

<2020.6.26>
「SC-PX1V」の発売日が2020年7月9日に決定した。「SC-PX1VL」は2020年9月発売予定。

<2020.5.26>
製品出荷前の最終確認において品質に万全を期す作業が発生したため、発売が再延期された。変更後の発売日は未定。

<2020.5.20>
商品準備の都合により発売日が2020年8月初旬に延期された。

SC-PX1VL&SC-PX1V
▲左が「SC-PX1VL」、右が「SC-PX1V」

■新開発の「UltraChrome K3Xインク」

エプソンプロセレクションシリーズは、プロ写真家や写真愛好家の作品づくりに特化したインクジェットプリンター。新製品の「SC-PX1VL」「SC-PX1V」は、新開発の「UltraChrome K3Xインク」を採用する。新たにディープブルーインクを搭載した顔料10色インク搭載モデルだ。最小1.5ピコリットルの微小インクサイズでプリントすることで、印刷表面を平滑化し、暗部領域をライトグレーインクでオーバーコートすることにより、光沢紙における黒濃度が向上した。またディープブルーインクによって、青の色域が大幅に拡大され、これまで再現が難しかったブルー・バイオレット領域を豊かで繊細な階調で表現できるようになった。さらにフォトブラック、マットブラック含めて、すべてのインクを切り替えることなくシームレスに使用できるようになっている。

■圧倒的な小型化を実現

A2ノビ対応の「SC-PX1VL」とA3ノビ対応の「SC-PX1V」は、いずれも新たな商品設計・開発に取り組んだことで圧倒的なコンパクトサイズを実現した。「SC-PX1VL」は従来機「SC-PX3V」と比べて体積比で約70%、「SC-PX1V」も「SC-PX5V II」と比べて体積比で約68%と、大幅なサイズダウンを実現した。

SC-PX1VL

SC-PX1V

また給紙・排紙トレイは、格子状のデザインを採用。カバーを閉めた状態でも印刷状況を確認できる機内照明を搭載し、印刷中も作品を確認することができるようになっている。

SC-PX1VL&SC-PX1V

SC-PX1V

■作品づくりをサポート

タッチパネル液晶モニター
4.3インチの静電式液晶タッチパネルを搭載し、プリントする作品を表示したり、パソコンで設定したドライバー情報や残りの印刷時間、インク残量などの印刷ステータスなどをワンタッチで画面を切り替えて表示することができる。

作品振り返りシート
パソコンで設定したドライバーの印刷履歴を、12作品分まで印刷できる「作品振り返りシート」を搭載する。ただし、電源OFF後に設定履歴は消去されるため、電源を切る前に印刷する必要がある。

ファインアート紙が背面から給紙可能
「SC-PX1VL」と 「SC-PX1V」の背面給紙は、いずれも 0.5mmの紙厚まで対応する。これにより、「Velvet Fine Art Paper」などのファインアート紙が、背面からも給紙できるようになった (ファインアート紙の給紙可能枚数は1枚)。従来機では0.3mmの紙厚までだったため、前面給紙しかできなかった。

SC-PX1VL

ロール紙に対応
両機種とも長尺プリントが楽しめるロール紙に対応。ロール紙を置くだけでセットすることがき、長尺紙の取り扱い性能が向上している。「SC-PX1VL」には、オプションでカバー付きのロール紙ユニット (別売) が用意されており、「SC-PX1V」では本体にロール紙ユニットが内蔵されている。

SC-PX1V
▲SC-PX1V

 

ICCプロファイル管理
「SC-PX1VL」と 「SC-PX1V」では、煩雑だったICCプロファイルの設定が簡単にできるようになっている。「Epson Media Installer」を利用することで、他社製用紙のICCプロファイルをプリンタードライバーに追加することができ、クラウドサーバー上から使用したい用紙を選択するだけで、最適な設定でプリントすることができる。

スマホから操作可能
写真作品づくりをサポートするソフトウエア「Epson Print Layout」に対応する。「Epson Print Layout」は、余白の大きさをプレビューを見ながら調整したり、組写真のレイアウトを作成できるアプリケーションで、Adobe PhotoshopやLightroom、ニコンのViewNX-i、市川ソフトラボラトリーのSILKYPIXのプラグインとして使用可能となっている。また、新たにスマートデバイス向けの「Epson Print Layout (iOS用)」を開発中で、作品づくりのワークフローにも対応する予定だ。iPad版「Epson Print Layout」は発売時期に提供、iPhone版は2020年夏頃に提供される予定となっている。

交換式メンテナンスボックス
ユーザー自身で交換が可能なメンテナンスボックスは搭載することで、大量にプリントする人も、作品作りを中断することなく安心して使用することができるようになった。

■先行展示

両機種は、2020年2月20日からエプソンスクエア丸の内で展示されている。

 

SC-PX1VL

SC-PX1VL

主な仕様
[インク] 10色顔料独立型インク [用紙] L判〜A2ノビ縦 [印刷速度] L判写真用紙〈光沢〉使用時 約44秒、A2写真用紙〈光沢〉使用時 約4分51秒 [サイズ] 収納時 W615×D368×H199mm [質量] 約14.8kg (本体のみ) [同梱品] セットアップ用インクカートリッジ (フォトブラック、マットブラック、シアン、ビビッドマゼンタ、イエロー、ライトシアン、ビビッドライトマゼンタ、グレー、ライトグレー、ディープブルー)、ソフトウェアディスク、ディスクトレイ、電源コード ほか

 

SC-PX1V

SC-PX1V

主な仕様
[インク] 10色顔料独立型インク [用紙] L判〜A3ノビ縦 [印刷速度] L判写真用紙〈光沢〉使用時 約44秒、A3ノビ写真用紙〈光沢〉使用時 約3分17秒 [サイズ] 収納時 W515×D368×H185mm [質量] 約12.6kg (本体のみ) [同梱品] セットアップ用インクカートリッジ (フォトブラック、マットブラック、シアン、ビビッドマゼンタ、イエロー、ライトシアン、ビビッドライトマゼンタ、グレー、ライトグレー、ディープブルー)、ソフトウェアディスク、ディスクトレイ、電源コード ほか

 

 

〈文〉柴田 誠